Haste not, Rest not

二度と返ってこない今の自分の気持ちを積み重ねる部屋。

オワリノハジマリ

2011-08-31 21:26:33 | たいせつなひと

ご報告。

突然ですが、彼とお別れすることになりました。

何か劇的なきっかけがあったわけではありません。

ただ、ふたりの間に少しずつあいたちいさなヒビがいくつもあって、

それが全部つながってしまって、ぱかりと割れてしまいました。

その夜、彼とつみかさねた時間の分だけ泣きました。

翌朝、わたしから手紙でお別れを告げました。

彼も、受け入れてくれました。

今まで、何度かお別れしそうになったことはあったけれど、

あたしが努力すれば、成長すれば、歩み寄れば、ずっと彼と一緒に歩いていけると信じていました。

けれど、ダメでした。あたしは結局変われませんでした。

無神経なことをぽろっと言って彼を怒らせてしまうところも、

言いたいことをハッキリ言えないところも。

素直になれないところも。

私は彼の求める女の子にはなれませんでした。

彼が私に何を求めているのかさえ、最後までつかめませんでした。



ふたりで過ごした時間。

楽しいことの方が断然多かった。

でも、彼を好きな分だけ、つらいことも増えてしまった。

いつからか、彼が不機嫌になるのがこわくて、けんかしたくなくて、

言いたいことが言えなくなって、聞きたいことも我慢して、

ひとりで勝手にがんじがらめになっていました。



次に住むところが見つかったら、出て行きます。

実家には帰りません。仕事抜けれないし。

何より、転職して新しい環境に飛び込む気力もありません。

だから、職場に通いやすい沿線沿いかな、と考えています。



ああ、母にはいつ報告しよう。

いつになったら母を安心させられるやら…。



次住むところが決まるまでは、今まで通りのふたりで、思い出いっぱい作ります。

彼とは笑顔でさよならしたい。わがままだし都合いいけれど。



彼との別れを乗り越えていけるのか、自信は正直全くありません。

嫌いになって別れるわけじゃないから、よけい。

それどころか、彼を好きな気持ちにひとつも変わりはありません。

でも、このままではいられない。

好きなだけじゃダメなんだ、って、こういうことなんだなってこの年で学びました。



不思議なもので、どんなに泣いても涙はすぐそこにあって。

枯れるなんてことは、しばらくないのでしょう。

これで本当にひとりになったら、どうなってしまうのか。

今でさえ、すでに偏頭痛の兆候が。

ひとりのときは、ご飯がのどを通りづらくなりました。

彼に貰ったモノを見ると、涙が止まりません。

勤務中でも、ふとしたときに彼を思ってしまって。

でも、そうやっていつまでも彼に依存してちゃいけない。

ひとりでも生きていく強さ。あたしに必要なもの。

それにこのまま一緒にいても、同じことを繰り返してしまうだけなんだから。



学生時代の友人や、職場の人に話を聞いてもらって、

ようやっと自分を保っています。

いつだってあたしは誰かに支えてもらってる。

本当に感謝してもしきれない。



私にとって、彼は今まで出会った誰よりも、あたしの全てでした。

一生この人と生きていくんだって、本気で思っていました。

絶対的に信じていました。

だから、

お別れを決意したとき、それは私自身が決めたことのはずなのに、

まるで自分以外の誰かに勝手に決められてしまったような、そんな衝撃をうけました。

死ぬまでそばにいたい。そういうひとと出会えたことじたい、奇跡でした。

今までの人生で、彼とすごした時間は、

いちばん充実して、楽しくて、キラキラ輝いていました。

彼がくれた底なしの優しさ。

おどけた笑顔。

元気をくれる笑い声。

受話器から聞こえる、あたしの背中を押してくれる心強い言葉たち。

突然、仕事終わりに盛岡まで来てくれたこと。

怒ったときのかたい顔。

休日のドライブ。運転してるときのまっすぐな横顔。

安心しきったような寝顔。

やさしい匂い。

つないだ手の、ぬくもり。



いちばん悲しいのは、彼との素晴らしい日々を、忘れなければならないこと。

彼がくれた、あんな素敵な出来事たちを、忘れないといけないなんて。

でも、忘れないと、あたしはとても自分をたもっていられない。

記憶に蓋をして。思い出さないようにして。

いつか、蓋がかたくて開かないくらいになるまで。



こんなに好きなのに、どうして一緒にいられないんだろう。






でも、もう振り返りません。

それに、もし、本当にお互いが必要なら、

きっとまた、どこかで出会えると思うから。

今は、前だけを向いていかなくちゃ。

命ある限り、生きていかなきゃいけない。

過去を思い出して泣いたところで、何にもならない。

まずは目の前のことを、ひとつひとつ。

引っ越し先探して、引っ越し準備して、手続きして。

任された仕事もしっかりこなして。

そうしていくうちに、きっとひとりにも慣れていく。忘れられる。

そう言い聞かせて。



ひとりになったら、趣味とか始めて、女磨いて、

いつか偶然会ったりしたときに、逃した魚はデカかったって思わせるような、

そんな素敵な女の子になるんだ!




だけど、今はあと少しだけ、彼のそばにいたい。

さあ、深呼吸。

せめて残りの時間、彼の前では、彼の好きなあたしでいよう。