■福田三津夫様
先日、近くの小学校の6年生に「国際理解教育」のテーマで
2時限の時間を使って話をしました。
毎年この時期に依頼されますので、わたしにとっても楽しみです。
子どもたちがどういう反応をするのかが。
レジュメを添付します。(以前にも送ったことがあるとは思いますが)
日本の世界地図(日本が中心)、イギリスの世界地図(イギリスが
中心)、オーストラリアで買ってきた世界地図(南北が反対)を
前に張り出して、そこから話を始めました。
いろいろ授業での講話をやっていますが、これだけは専門家なのです。
青少年の国際交流に40年近く携わってきたのですから。
矢部 顕
●浮田小学校6年/異文化理解教育
異文化って何だろう?
2025年2月26日
講師・矢部 顕
1. はじめに
青少年の異文化理解のための仕事へのかかわり
2.異文化理解教育
国際理解教育、異文化理解教育、多文化共生、この言葉がいわれるようになったが、
異文化って、なに? 異文化ってむつかしいことば?(文化が異なると書きますね)
3.世界に国はいくつあるのか?
国連加盟国はいくつ?
4.世界に言葉の数はいくつあるのか?
なぜ、世界中は同じ言葉ではないのだろうか?
5.世界地図も国によって異なる?
イギリスの地図、アメリカの地図、オーストラリアの地図、日本の地図、・・・
人間は自国を中心に考える習性?
6.異文化を考える
1)言葉が異なる
① 日本は日本語、でも共通語と地方語(岡山弁)がある
英語はどこの国の言葉?
②ペリー来航のとき、英語がわかる日本人はいたのか?
通訳は誰がしたのか?
③文化が異なるから言葉が異なる
「いただきます」ということばは英語にあるか?
日本人――動物、植物は人間の仲間 牛も魚も木も野菜も
(あなたの命をいただいて、私人間は生きている)
2)食生活の違う文化
①「日本人は牛を食べますか? 豚は、馬は、鹿は、鶏は、魚は、犬は?」
イスラム教の人、12億人、世界の1/5――豚を食べない
ヒンズー教の人、インド10億人のうち、7億人ヒンズー教――牛を食べない
イギリス人は馬は食べない フランス人は食べる
②食べてはいけないものも文化のちがい
日本人は鯨を食べる←世界から非難
お互いに残酷だ、と言っている→文化摩擦
日本人ほど食べ物のタブーのない国はない
50年前、日本、お葬式の日、精進の日、生ものは駄目だった
③「日本人は犬を食べますか?」
イエス、「アメリカ人も犬を食べる、ホットドッグ」?
韓国オリンピックのとき-「犬を食べる習慣をやめよう」
犬を食べる-中国、韓国、フィリッピン、東南アジア、アフリカ
3)日常生活の違い
①靴―日本は家の玄関に下駄箱があるが、外国は?
靴を脱ぐ文化、脱がない文化
よその家に行った時、靴を脱いでそろえる時の方向は?
②風呂
アメリカ人はバスがあってもほとんど入らない、シャワーだけ
日本ほど、清潔で、水をふんだんに使い、物があふれている国はない
③トイレ
アメリカの家では風呂とトイレが同じところ
アメリカの公衆トイレにはドアが無い?
紙で後拭き、もっと違う方法がいろいろ
白いトイレットペーパーは日本だけ?
④羞恥心も文化の違い
トイレにドアが無い(中国も) 恥ずかしくない?
肌を見せない文化、同じアメリカでも
(ショートパンツ←→ロングドレス、靴下、ドレスを着たまま川で水遊び)
⑤ウンチの仕方
アメリカの犬と日本の犬のウンチの仕方は同じか、違うか?
アメリカ人と日本人とでは、ウンチの仕方は同じか、違うか?
答え→人間は排泄の仕方を学習する
(文化を学習している人間、本能で知っている動物)
⑥わざと不便な生活をする人びと
アメリカで、自動車を使わない人々、電気・電話・
エンジンなどを使わない人々
(アーミッシュ――貧しいからではない、200年も前から)
⑦虹は何種類の色でできているか? 太陽は何色? 月は何色?
文化によって異なる
7.国際化社会を生きる君たちへ
1)異文化はむずかしい言葉ではない、日常生活の中にある
2)文化のちがいを認め合うことから理解が始まる 多文化共生
3)日本ではあたりまえのことが外国では異常
国がちがうと私たちが「あたりまえ」と思っていることがずいぶん違う
それを面白いと思うか、嫌だと思うか
4)まず、日本の文化を知ることがたいせつ
5)世界が平和になるために