エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

安曇野、蓼川の清冽さよ・・・1

2011年08月02日 | 旅行
蓼川は、大王わさび農場の横を流れる湧水の川である。
澄みきった水に満たされた川という器があるのである。

この湧水の流れは二筋である。



水車小屋が三棟連なっている。
澄んだ水底には、水草がユラユラ揺れているのである。



湧水の清冽さの象徴である。



手前の川が蓼川であり外側が万水川であるけれど、わさび農場の第一売店あたりで合流する。
この清冽な水が、大王わさび農場の山葵を育んでいるのである。



水車が回り涼しさをいや増すのである。



この水車小屋は、黒澤明監督の作品「夢」(1989年)に登場する場所である。
この清流は「夢」の舞台であるのだ。

とってつけたような観光地では無い、時間の流れを感じさせる風情である。
昨今は、ドラマなどで取り上げられるといきなり観光地となってブームを起こすケースが多い。
けれど、そうしたケースはブームが去って閑古鳥が鳴くのである。




映画撮影のためにこの水車小屋は建てられたのである。
しかし舞台装置とはとても思えないほどに安曇野の原風景と化している。

この清冽さや落ち着きは、時間と自然の姿が創り上げた賜物なのである。
蓼川の湧水の流れが、悠久の時間を更に送るであろうことを信じている。



加えて、ここは吉田拓郎が2003年に発表したアルバム「月夜のカヌー」のブックレット用に撮影した場所である。
ぼくの頭の中には、あの名曲「夏休み」が浮かんでくる。

ただし、あの歌はかなり怖い歌である。
忘却してはいけない思い出の大切さや、思い出は現実に残せなければ無意味だとも歌っているのである。




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 荒野人