エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

紅みつまた

2015年04月22日 | ポエム
紅三椏の花と久しぶりに出会った。
もう少し早ければ、もっともっと綺麗だっただろうと残念である。



花は、そろそろ終りである。
さかりの美しさの、残滓と云った感じであろうか。

けれども、黄色の三椏よりも鮮やかに色彩が残っている。
そこが健気である。







「三椏の花赤々と備えたる」







この紅三椏は、神奈川県の城山という地区の里山にある。
ぼくたちが目にする三椏は、黄色だけれどこの三椏は赤い。
この樹皮が、和紙の原料として優れているかどうかは浅学にして知らない。

けれど、紅三椏が少ないところを見れば「それほど品質が」優れていないのかもしれない。



とまれ、あたかも「赤備え」のようでもあり神経が鼓舞される赤である。
徳川家康の家臣団でも「井伊の赤備え」は有名だし、あの真田幸村も「赤備え」であった。

赤は、目立つし強さが増幅される。
言い換えれば、突出して見えるのである。

赤は、面白い。



      荒 野人