立春と云えど、まだ「遠からじ」であり「まだき」である。
しかし、この二日間は比較的穏やかで、暖かい日であった。
日向ぼっこ日和であり、かつ春の柔らかな日差しは感じられたのであった。
日向ぼこ木の温もりに座りおる 野 人
沈丁花の蕾が赤味をいや増してきた。
芳香を放つ日も間近なのであろうと推測できる。
立春・・・故人は良く観察していると感心しているのである。
24節季の巧みさは言をまたない。
実に的確で、加えて美しい言の葉で表現されている。
日本語が象形文字であることによる美学が24節季に凝縮されているとも言えるのである。
正に、日本語は象形文字であることによって、文字に意味のある言語となりえたのである。
俳句は、日本語だからこそ生れた文学であるのだ。
俳句は、その美しい日本語によって紡ぎだされる短詩である。
この冬は「冬夕焼」を良く詠んだと過日紹介した。
実はもう二つ多く詠んだ対象がある。
一つは「蠟梅」であり、もう一つは「福寿草」である。
蝋梅や花重ねても寂かなり 野 人
句会に出せなかった俳句も多い。
だがしかし、一つひとつの俳句が愛おしいのである。
思い出をつけ加えたり福寿草 野 人
今日の穏やかな日和に、身体が布団のように干された。
そして、パタパタパタと叩かれて誇りが払いだされた気分である。
春・・・美しく待ち遠しい季節である。
春・・・匂い立つような語感である。
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荒野人
しかし、この二日間は比較的穏やかで、暖かい日であった。
日向ぼっこ日和であり、かつ春の柔らかな日差しは感じられたのであった。
日向ぼこ木の温もりに座りおる 野 人
沈丁花の蕾が赤味をいや増してきた。
芳香を放つ日も間近なのであろうと推測できる。
立春・・・故人は良く観察していると感心しているのである。
24節季の巧みさは言をまたない。
実に的確で、加えて美しい言の葉で表現されている。
日本語が象形文字であることによる美学が24節季に凝縮されているとも言えるのである。
正に、日本語は象形文字であることによって、文字に意味のある言語となりえたのである。
俳句は、日本語だからこそ生れた文学であるのだ。
俳句は、その美しい日本語によって紡ぎだされる短詩である。
この冬は「冬夕焼」を良く詠んだと過日紹介した。
実はもう二つ多く詠んだ対象がある。
一つは「蠟梅」であり、もう一つは「福寿草」である。
蝋梅や花重ねても寂かなり 野 人
句会に出せなかった俳句も多い。
だがしかし、一つひとつの俳句が愛おしいのである。
思い出をつけ加えたり福寿草 野 人
今日の穏やかな日和に、身体が布団のように干された。
そして、パタパタパタと叩かれて誇りが払いだされた気分である。
春・・・美しく待ち遠しい季節である。
春・・・匂い立つような語感である。
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