しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <賢婦人アビガイル>

2025-01-15 | Ⅰサムエル記
「ダビデはアビガイルに言った。『イスラエルの神、主がほめたたえられますように。主は今日、あなたを送り、私に会わせてくださった。』」(Ⅰサムエル25:32新改訳)

ダビデはナバルの無礼な仕打ちを怒り、一家を滅ぼそうと出かけたが、ちょうどそのとき、妻アビガイルが贈り物を持って来るのに出会った。まさに間一髪とはこのことで、神のなせるわざであった。▼それにしてもアビガイルの敬虔な信仰と賢さはきわだっている。この後、多くの女性をめとったダビデだったが、彼女のような賢婦人(けんぷじん)はいなかったのではないか。ダビデの前にひれ伏し、謙遜のかぎりをつくして非礼を詫(わ)びたアビガイルだったが、ゆるしを求めながらも、神の選びにあずかって将来を約束された御身(おんみ)を大切にし、一時の感情にまかせて無謀(むぼう)な殺戮(さつりく)に走ることを、思いとどまるべきではないでしょうか、と意見したのだから。▼これほど思慮深(しりょぶか)く、才智(さいち)のある女性は少ない、ダビデは舌をまいたであろう。十日後にナバルが死んだとき、彼はただちに結婚を申し込んだが、その気持ちがわかる。「しっかりした妻をだれが見つけられるだろう。彼女の値打ちは真珠よりもはるかに尊い。・・・麗しさは偽り、美しさは空しい。しかし、主を恐れる女はほめたたえられる。」(箴言31:10~30同)