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天気 14℃あったか~い
角田光代 著 : Presents
を、よみました。
ご覧の通り、装丁が包み紙のようになっていて
薄い包み紙を破ると、黄金色の箱のよう。
ページをめくると、パラフィンの薄紙に
Presentsと、可愛い書体で書いてあります。
中には12のプレゼントが登場する
12のお話が入っていて、一話に1ページ
カラフルなイラストが挿絵してあります。
まるで、本当に誰かからのプレゼントのような
可愛い本です。
12人の女性がもらう、12のプレゼント。
ランドセル、ベール、ぬいぐるみ、合鍵・・・。
プレゼントに込められた思いではなく
そのプレゼントに感じた思いでもなく
そのプレゼントが、偶然にも運んできた空気や
言葉や、風景のようなものを、書いた物語の数々です。
私は、一話目の“名前”が好きでした。
実は、私も平凡な名前を授かって、ずっと小さな頃から
思っていた事が、そのまま書いてあったので
ビックリしたのです。
しかし、登場人物と同じように、私もある人物との
出会いをきっかけに、自分の名前を宝石のように
好きになる事が出来ました。
生まれて死ぬまで、有形無形、沢山の
プレゼントをもらう私達。
欲しかった物、欲しくなかった物。
いろいろあるけど、プレゼントと共にやってくる
偶然の産物をも、敏感に感じる感性を、
持っていたいと、思いました。