Mrs.ベリーのVeryな一日

☆ミセス・ベリーのSmileダイアリー☆エレガントな女性目指してセルフプロデュース中(^v^)

薄闇シルエット

2007年01月21日 20時10分15秒 | ベリーの感想文(本・映画)
薄闇シルエット

角川書店

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天気    あたたかいけど

角田光代 著 : 薄闇シルエット
を、読みました。

この3日間角田光代を読み続けているので
物語がグチャグチャになってます(笑)
そんな個人的角田まつりの2冊目に読んだ最新作。

主人公はハナは、30代後半。
バブル時代に呑気な学生生活を謳歌し、
   嫌なことはしたくない!好きなことだけしていたい!
というポリシーを貫き、大親友と二人で卒業後26歳で
古着屋をオープンします。
大変な事は多々あれど、店は次第に安定し経済的にも
安定したのが30代半ば。
途中いわゆるダメンズのタケダくんとくっついたり
別れたりしながら、結局彼のプロポーズにも
強いポリシー“嫌な事はしたくない”の精神でお断り
そのうちに親友との友情にも翳りが見えたり、
ホームメイドが自慢だった、苦手な母と死に別れたり、
早婚で子育てに行き詰っているに罵倒されたり。
飄々と生きているハナは、このような出来事さえも
どこか他人事のように受け止めます。

好きなことだけって・・・・・そんなの大人気ない。
そう感じながら読み続けましたが、
後半は、だんだん自分という人間のもつエゴや本質と
向き合い始めます。
ラスト2ページの部分でハナが一人つぶやく言葉
        「その人は、その人になってゆくしかない」
という言葉が、響きました。
大いなる諦めと取るか?自分を受け入れ、最大限の
成長をするためのステップと捉えるか?
ラスト見事に、これからの自分像を見出す瞬間が
読む人のポジティブな心を思い出させるような気がします。

そう、どんな私にせよ、私は私になってゆくしかない
そう感じました。