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極道放浪記〈2〉相棒への鎮魂歌 (幻冬舎アウトロー文庫) 浅田 次郎 幻冬舎 このアイテムの詳細を見る |
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浅田次郎 著 : 極道放浪記(2)
を、読みました。
先日の極道放浪記(1)の第二弾です。
(1)に引き続き、全く私の想像のつかない別世界の
驚くべき実話が、完全に計算されつくしされた
軽快な口上的な文体で語られていて
そうですね、江戸落語のような感じの、打ち明け話を
聞かされているような感じです。
血も涙もない非道な行為を、次々に繰り返しながらも
突如紛れ込んでしまった自衛隊での、
教育期間が終了するときは、仲間との別れを悲しみ
声をあげて泣いてしまうほどの、薄氷のごとき繊細な感性。
それらの出来事を、抱腹絶倒うまい具合に笑わせる
強烈な筆力のエッセイの中には、ジローさんのそれまでの
人生の波乱万丈を感じます。
この本の副題、〈相棒への鎮魂歌~バディーへのレクイエム~〉
この意味が、一番最後のエピローグで語られています。
苦労が多い人ほど笑ってるもんだ。
地獄を見た人ほど、明るく生きてるもんだ。
勝ってる人間って、結局そういう人を言うんだな。
そんな事、感じた本でした。