天気 降りそうで降らない一日
映画 天使の分け前
を、見ました。
高い失業率が社会問題のUK
北部の街グラスゴーでは、その問題は切実だ。
青年ロビーは貧民街に育ち、ひどいケンカを繰り返し
とうとう、傷害罪で拘置所に送られるる瀬戸際で
幸運にも社会奉仕活動300時間の御裁きが下った。
そこで知り合う、保護士のようなハリーを通して
ウイスキーに出会う。
立派に更生して、ウイスキー職人を志すのかと思いきや、
その前に、仲間たちと人生をかけた大きな賭けに出た。
嫌味なオヤジなのか?と思いきや、ハリーは荒くれロビーに
愛情を持って接してくれる。
最愛の彼女が生んでくれた息子に、ルークという名前をつけるロビー。
心が荒みきって自暴自棄になってゆく自分を
幸せの世界につなぎとめる錨のように感じたのか?
ルークの命に誓って、もう誰も傷つけないと決意する。
そんな時、ハリーを通してウイスキーの奥深さを知り
強い磁力で、ひきつけられてゆくロビー。
UKやフランスの若者の失業率は、大変な高さで
おまけに、貧民街育ちとくればどんなに若くても
そこから這い上がるのは、並大抵の努力では無理でしょう。
主人公や、仲間たちの閉塞感がスクリーンを通して
強く伝わってきました。
ストーリー後半にかけて、彼らは大博打を打ちます。
結局はそれも犯罪なんだけど、ウイスキーに法外な値をつける
人間から、ほんの少し分け前を頂いたのかなと思えば
ちょっとは、大目に見れるような・・・・・。
貧民街育ちといえ、愛する女子供のために
きっぱり真人間になる決意をするロビーが持つ
優しさと、強さと、したたかさが、心に響く作品でした。