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私の中のあなた(映画)
を、見ました。
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アナは11歳。ある日、両親を相手に訴訟を起こします。
理由は、姉のためにドナーとして生まれ、姉の治療のために
細胞や血液などいろいろなものを提供してきて。
そしてついには、片方の腎臓までも奪われそうになったからです。
しかし、その決心の陰には隠された理由があったのです。
さて、その隠された理由とは?
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二人姉妹と思いきや、実は二人の間に男兄弟が。
とても仲の良い、3人兄弟です。
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癌の姉ソフィアを支えるアナ。アナはソフィアが大好きなのです。
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幼いころにがんと診断されたソフィア。
自分のせいで、家族がいびつに歪み、壊れてゆきそうな予兆を
敏感に感じ取ります。
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ソフィアは病院で知り合った、同じ病気のタイラーと恋に落ちます。
二人の命の短さは、恋を燃え上がらせ、固い絆となります。
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妻の暴走を、根気よく見守ったお父さんも、どれほどつらかったことでしょう。
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主演はアビゲイル。脇役でしかも母親役のキャメちゃん。
とても頑張って、ただひたすらソフィアの命の火を絶やさぬよう
生き続ける母を熱演。しかし、なんだろーーーー?なにか足りなかったと
思うのは、私だけなんだろうか?
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映画では大きく扱われていなかった、真ん中の男の子。
彼の孤独は、見ていて胸が張り裂けそうでした。
原作では細かく描かれているのかな?彼はキーパーソンです。
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勝率91%の弁護士さん。若干11歳の女の子の依頼を受けたのには
彼の抱える問題がありました。
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主演のアビゲイルは、“リトル・ミス・サンシャイン”の頃よりも
細っそりと、お姉さんらしく成長して、これからの成長が楽しみです。
姉ソフィアを、妹らしく見つめている様子を、実にうまく演じていたと思います。
もしも、自分の子供が小児癌だと診断されても、私はここまで出来ないな。
とは思いましたが、でも、ただひたすら娘の命の火を絶やすまいと、
わき目も振らず、邁進するサラの気持ちも痛いほどわかりました。
そして、病人がいる家族の苦悩、そして絶対に壊れまいと、
大人も子供も必死で踏ん張っている姿が、せつなくてなりませんでした。
この物語のナレーションは、家族一人一人が独白しているようです。
アナが、両親を相手取って裁判を起こした事よりも
家族がすり減りながらも、ソフィアの命の火を、一日でも長くともそうとしている
そんな姿に、目の奥がジーンと痛くなった映画でした。