FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>ちびっこクラブ@ビッグロック日吉店

2013-07-22 14:03:38 | クライミングレッスン報告
7月3日(水)
メンバー:れん君(小1)、さくちゃん(年長)

今日はただ一人のスクールメンバーであるれん君に加え、単発参加のさくちゃんがレッスンに参加した。
小学校低学年までのこのクラスは、「クライミング」という行為に慣れ親しみ、将来のベースを作るのが目的。
よほどクライミングに傾倒している子でない限り、マンツーマンのレッスンよりも仲間がいて楽しめる方が良いようだ。

二人なので、「どんじゃんけん」などのゲームも出来る
「どんじゃんけん、やりたい人」と問うと、年長さんの子どもたちに比べて大人びて見えるれん君が、目を輝かせて勢い良く手を上げた

ゲーム感覚で「登る」行為に慣れた後は、目標を設定してその達成を繰り返す時間。

クライマーとしての質は、この「目標設定」のあり方に大きく左右される。
将来、クライミングに価値を見出してその世界に入った時、競技をするにせよ、岩場での成果を出すにせよ、自分の中での目標をどう定めるか、がクライマーとしての成長を決定づけると言っても過言ではない
モチベーションのあり方が重要な役割を果たし、究極の個人スポーツであるクライミングは、個人の目標設定とそれに対する意識のあり方で練習の質に開きが出て来る。
たとえ「このルートを登りなさい」と命令されたとしても、「怖い」「いやだ」「疲れた」などの負の要素が心を占めると登りきることは難しい。「このルートを登りたい」「強くなりたい」というひたむきな熱い想いがクライマーを支えて、恐怖心と闘いながら次の手を出させるからだ。


なので小さい子どもたちにも、先生から言われたことだけをやらせるのではなく、目標を自分で決めさせ、それを達成することに喜びを持つ経験を重ねたい

今日はれん君もさくちゃんも、ボルダー、ルート両方において目標を「てっぺん」に定めた
はじめにボルダーのチャレンジから。
二人ともスラブ壁(少し寝ている壁)のトップには行けている。
隣にある垂壁(垂直に立っている壁)は、れん君は一度行けているが、さくちゃんはまだ成功していなかったように思う。
が、今日は二人ともトップまで成功

次にルート。
こちらもれん君は前回のレッスン時にもトップに行けている。
さくちゃんは今まで、「自分がてっぺんまで行ける」とは思っていなかったようだが、前回のレッスン時に少しお兄さんのれん君がトップまで行ったのを見て、少し刺激をもらったようだ
今日は自分から「てっぺんを目指す」と言って来た

気持ちで登ることの多いさくちゃん。今日は充分気合いを入れてトップまでに成功
れん君のほうは自信がついてきて、危なげなくトップまで行った
時間があったので、二人とももう一度チャレンジ
二人とも2回のトライをトップまで行き、自分の目標を繰り返し達成出来て誇らしげだった

目標設定⇒チャレンジ⇒達成⇒自己肯定感の形成
この流れの獲得は、特に低学年のうちは重要であると思うが、今日はこれが上手くいったね
今後上達して行く段階で、動きの精度を高めたり苦手なことを克服するために、地道な練習に前向きに取り組まなくてはならない時が来る。
その時こそ、この「自己肯定感」が頑張る自分を支えて行くのに役立つ。