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袋帯の逸品②

▲ 雲立涌文(洛陽織物)

江戸時代に創業した洛陽織物は「京の老舗」として京都府から認定を受けている

老舗機屋です。「100年以上にわたり伝統を守りつつ創業している老舗」は

数多い西陣織元の中でも数軒しかありません。

西陣にある本社屋は築150年以上たつ本格的京町屋で、京都市の「歴史的意匠

建築物にも指定されている建物です。

黒地に銀糸の立涌と白糸の雲を織り出した唐織の袋帯です。

とても軽くて締め心地が良く、シンプルでありながら存在感のある、個性的な

コーディネートができます。

▲ 市松取華文(大庄)

西陣の産地で有数の老舗「大文字屋庄兵衛」は、江戸の寛永年間に初代の西村

藤兵衛が大文字山ゆかりの地で創業し、5代庄兵衛の代から屋号を「大文字屋

庄兵衛」を名乗り当代で10代目となります。

主にすくい織りの技法による手織りの高級品を得意とし、織機によるの製品も

量産体制をとっていないため、老舗の逸品問屋でのみ取り扱われています。

金銀糸だけを用いて梅や牡丹、桐などの華文様を織り上げたモノトーンの配色が

新鮮で都会的な雰囲気を漂わせる帯です。

黒留袖はもちろん、訪問着から色無地まで幅広い取り合わせができます。

▲ 大文字屋庄屋兵衛の商号

▲ 早春譜(大庄)

梅と若松を織り上げた「早春譜」と名付けられた大庄を代表する柄です。

この帯は老舗千切屋の別誂え品として、地色をシェルピンクで織り上げている

ため本来の金色地よりも優しい仕上がりとなりました。

織機で織った帯ですが、手機りを得意とする大庄の特長によって若松や梅の

柄にはフリーハンドの雰囲気を感じます。

はんなりとした明るく綺麗な色目の訪問着や付下げからスッキリとした無地場

の多い小紋、色無地に至るまで幅広いコーディネイトが楽しめる帯です。

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