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信州研修会② 小岩井紬工房

▲ 小岩井紬工房(上田市上塩尻)

信州産地研修の二日目は上田市の小岩井紬工房です。

上田で過ごした30年前に何度も通った北国街道沿いにある工房に、今回初めて

見学させていただくことになりました。

もともと小岩井家は養蚕が盛んだった上田で江戸時代中期から明治時代の初期ま

養蚕業を営んでいたそうです。その後、養蚕業から上田紬の製織に転じて現在は

三代目の小岩井良馬さんが手織りにこだわった上田紬を製作しています。

▲ 整経

▲ 様々な色に染められた絹糸(茶系の色は信州特産のりんご染)

▲ 横段に暈しを施した上田紬

▲ 小岩井良馬氏

上田紬は上田縞(うえだじま)に代表されるようなくっきりとした縞と格子柄が

特徴とする丈夫な紬でしたが、最近の小岩井紬工房では、柔らかな縞に暈しを

加えた都会的な無地感覚の上田紬を製作しているということでした。

従来の上田縞の紬だと縞が強調されるため帯合わせが限定的になります。そこで

帯合わせのバリエーションを楽しめる無地感覚のシンプルなデザインを増やして

いるそうです。

▲ リンゴ染の上田紬(左)

▲ 上田城の桜で染めた上田紬

最近では、染料にもこだわり信州の特産品であるリンゴの皮を用いたリンゴ染や

サクラ染の紬を製作したり、織のアクセントとして花織の組織を織りだした紬も

紹介していただきました。

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