寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

会話の成立? (20131230)

2013年12月30日 23時53分07秒 | 日記・エッセイ・コラム

 ワインの試飲会をやっている近所の酒屋さんの女性主人は私とウマが合うというのか話に花が咲き始めるといろんな話に発展する。しかし他人の噂話になることはほとんど無い。これは商売をする人の基本なのかも知れない。
 私の経験談を話す。電話で会話する時の話であるが、電話をかけた相手の聴覚が少々不自由である場合に面白いことが出現する。これは決して笑い話では無いのだが。通常の電話での話と思って話を始めると、相手が聞こえにくいので大きな声で返事をする。こちらは声が大きすぎたかと思って少し声を小さくする。すると相手はますます大きな声を出す。こちらはそれに合わせて声を小さくする。ということになる。この場合には初めに声が小さく聞きにくいと相手に言えばよいことである。
 話が変わるが、私の妻が妹と話しているのを聞いているとあれで会話が成立しているのだろうかと思うことがある。というのはお互いに別の話をしているのである。後で妻に聞いてみると話が通じているというのであるが、私には少々疑問である。
 またこんなことがあった。元同僚の女性が話の輪に加わると他の人たちはサッと緊張してしまう。この方は、自分の話したいことが頭の中いっぱいに広がっていて話の途切れるのをいらいらしながら待っている。したがって話の筋道を全く聞いていないので、今どんなことが話されているかわからないでいる。少し話が途切れると今までの話の流れには全く関係ないことをつまり自分の話したかったことをしゃべり出す。そうすると他の人たちは何の話か理解出来ずに途方に暮れてしまう。挙げ句の果てに私の話は難しかったかしらとのたまう。それでまたみんなはエッとなってしまう。
 国会での質疑応答の様子をTVを通じて見ていると。話のかみ合わない議論(?)をしばしば見かける。国会とは限らない。先日の都議会議員による猪瀬元都知事への疑惑質問に対する元都知事の応答はしどろもどろで会話になっていなかった。今になってみると選挙で400万票を超える支持を集めたのはあの現金がものを言ったのかなと言う人まで出てくる始末である。他方ボランテアでお手伝いをした人たちに日当を支払ったという領収書が出てきた。ボランテアの方達は日当などもらっていないし領収書も書いてないという。これも会話が成立していない証拠になるかも知れない。もし候補者側が領収書通りに日当を支払い、当事者がもらっていないとするとこれはいったいどういうことになるのだろうか。もしかしたら横領行為があったのかも知れないなどと思うのはゲスの勘ぐりだろうか。それに選挙違反にもつながる可能性があるかも知れない。日常生活の中での会話のズレは利害が関わらなければ大きな問題に発展することは無いのが普通である。しかし、政治や行政などでは会話の食い違いはとんでもないことになるかも知れない。
 昔のことで恐縮であるが、中学の国語の教科書に「言いにくい言葉」と言う文章がのっていたのを思い出した。ナマムギナマゴメ・・・と言うのが言いにくい言葉の代表のようなものであるが、その文章の中で言っていることは、「はい」と言う言葉が最も言いにくい言葉だと書いてあったと思う。途中にワシントン(大統領)の子供の頃の話が例として出ていたと思う。つまり事実をはっきり受け止めて返事をすることの難しさを書いたものだろうか。
 かくいう私も妻に「はい」といえないことが多々あったような気がする。ごめんな。


4176 これは何の数字でしょうか(20131230)

2013年12月30日 09時39分32秒 | 日記・エッセイ・コラム

 今朝の読売新聞朝刊を見ると、第1面頭に表記の数字が目に飛び込んできた。

 日本国では乳幼児の検診が一定期間ごとに行われている。それは乳幼児がすくすくと育ってくれることを見守る非常に良い制度であると私は信じている。そして親も安心して子供の成長を楽しみに出来る。

 かって私は某女子大学で生命環境論という授業を担当していたことがある。その中で遺伝子診断による胎児の出産について学生に毎年問うてきた。それは遺伝子に異常が発見された場合の子供そして親のリスクについて考えてもらうことが主旨であった。20年ほど前の当時は、遺伝子診断を産科学会で否定的な考えが主流であったと思うが、妊婦やその夫の係累に遺伝子病を患っている人が存在した場合に限って密かに遺伝子診断を行っていたという情報があった。

 そして出産された新生児は、親にいかなる事情があっても当然行政を含む周辺の援助を受けて健全に育っていくものだと信じていた。しかし、表記の数字は出生後乳幼児検診を受けていない子供の数であると書かれている。その子供たちの所在確認を各自治体に徹底的に調査するよう国が求めたにもかかわらず、かなりの自治体は電話や郵便での確認をしたにとどまり、実情が把握されていなかったという。把握されなかった事情はいろいろ考えられるが人権問題に発展しないうちに、私権侵害が発生しないように再調査されることをお願いしたい。そして私権に関わるような事情があれば行政として適切な方法で対応していただきたい。

 ふと思い出したのは、ストーカー被害者に対する警察の対応の拙速さである。人手が不足しているからと言う事情で人命に関わることをお座なりにして欲しくないと多くの人たちは思っているのでは無いだろうか。そのためには我々高齢者も何かの役に立ちたいと思っている人たちが沢山いるのではないかと思う。

 高齢者はその様なことを手伝うことによって社会とのつながりが出來、また健康増進にもつながるのではないかと思う次第である。