12月のこの時期になると映画館では東映も大映も各社が
忠臣蔵を封切りする。私も多分数十本の忠臣蔵を見たと思
います。
父親が時代劇好きで、よくついて行ったものです。それ
らの中でも東映の俳優、女優総出演と称するものです。
忠臣蔵桜花の巻、菊花の巻に出演した、俳優では片岡知
恵蔵が主役で、敵役は進藤英太郎でしたね。振動榮太郎の
吉良上野介は少し動作がのろく、松の廊下での場面でも迫
力が足りませんでした。もっと細身の悪役例えば薄田?な
どが良かったかもしれませんでした。
また、大石内蔵助役の片岡知恵増産も堂々としすぎてい
たように思いました。
一方大映映画の忠臣蔵の主役は常に長谷川一夫でした。
似たような映画を見ていると会社を越えて適役を決めたら
もっと面白い作品を作ることが出来たのではないかと思い
ました。
今思うとあれは残酷物語でもあったような気がしますね。
一人の几帳面?な男(吉良上野介の助と浅野内匠頭)のため
にたくさんの人とその家族が路頭に迷い数十年も続いた武士
としての縛りに振り回されたわけですから、残酷なものです
よね。こんな風に書くと弾劾されるかもしれませんが、個人
としてはやはり残酷物語だと感じます。しかし当時はそれが
人として生きる道だったのですから善悪を問題にすることで
はなかったのでしょうね。