寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

学生紛争の思い出(1)

2016年01月20日 15時07分36秒 | 寓居人の思い出話

 1960年代後半になると安保闘争の尾を引いた形で

学生運動盛んにが始まりましたね。この騒動では、初

期には今思うと目的がはっきりしないことやこんなこ

とを言うと叱られかもしれませんが思想闘争の様子は

見えませんでした。何か付和雷同といった形で学生た

ちが集まって騒ぎを始めた感じでした。もちろん騒動

の中心になった大学では何かの目的で教授会メンバー

と交渉していたようです。

 やがていろいろな団体同士の勢力争いの様相を呈し

てきました。そんなある日、校内のエレベーター前で

一人に学生を十数人で取り囲んでつるし上げていると

ころに出くわしました。暫時様子を見ていると取り囲

んでいた多数の学生が中の学生に対して足蹴にしたり

おかしなことに体のあちこちをつねったりしているの

に気が付きました。中の学生は悲鳴を上げ、壁を掻き

むしっていました。壁はその学生の血糊のついた爪痕

がたくさん付いていました。さすがにその光景を見逃

すことができず私は学生の間に割って入り中の学生を

救出しました。周りの学生がぶつぶつ言っていました

が、これ以上はやり過ぎだと言って説得しました。

 暴行を受けていた学生は後に全共闘系の団体に入っ

ていることがひょんなことからわかりました。

 そんなことがあって私は封鎖されていた校舎にとが

められずに出入りすることができました(苦笑)。

 研究室に入っても仕事をできるわけではなかったの

ですが、危険な薬品は見つからないように避難してあ

りましたが万が一持ち出されてないか心配もありまし

たので時々は研究室へ入りました。薬品は持ち出され

た様子がなかったのが幸いでした。


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