養老猛さんの本を読み返してみた。『死の壁』はまだ読んでいない。書棚には『考える人』という本があった。
この本を手に入れたきっかけは、脳につぃての放送番組だった。「異性を愛するとき、人の脳の中はどうなっているのだろうか」などという心の動きを脳の働きから探る問題に、とても興味がわいた。
日本語の特異性や、臨死の時限の脳の働きから見える映像と解析に、新しい真理を知って感激していた。視覚能力がなくなると、脳は、高さを利用して物をみようとするようだ。
当時読んだときとは、関心がかわっていた 章をいくつかあげてみる。脳と心のずれ。脳は世界を構築する。感情とはなにか。現実とはなにか。究極の重みづけ。奇妙な日本語。わかることしかわからない。
「心が大事」とは、耳にした経験があるだろう。このとき人は、たいてい心臓のあたりをさししめす。けれど、脳科学は、心や魂の由るところを知っていた。
人は、朝起きてから寝るまで心を労している点から、「心」は特権的存在だと、先生はおっしゃっている。だから、脳は心とは同じものではないようだ。
社会は脳によって作り上げられた世界とし脳の入力系で、重みづけということばを用いて、感情や現実を説明している。つめると、脳の働きで大事なのは意識という主観だそうだ。論理は機械でも代用できるが、主観はそれもできないので、高級な代物だと述べている。
本文より抜粋してみる。
「重みづけがなされる場合に、これを真実とか信仰とか、真善美という。これが、英語のリアリティである。文学が、ある意味では絵空事であるにもかかわらず、リアリティをもつのは、そのことである。」
2005年
過去の発見を読みながら、クスッと笑った。 これも添削券をつけたでしょう。きっと書くように言われたから書いたのかもしれない。
あれからIT発展によって私たちの不明だった点が明らかになったりもした。物を書くときの意識も違う。
親しみげに書けば親近感からからかいにもつながりかねない。固いものいいならば人を遠ざける。
漱石が言ったように、人に竿させば・・・・・・・ とかく・・・・・ かわっていないのは、変わらないのは・・
泡に消えるな、皆が守ろうとした日本の危機 忘れるな日頃のひとつひとつ 億という慰労金浮かべては 思う