教団X (集英社文庫) 中村文則・著 を買おうと本屋さんに立寄りました。
目に付いたのは、教団Xではなく、文庫Xでした。
教団Xのことは、脳裏から消え去りました。(笑い)
画像は、サイトから無断借用です。
文庫X。(画像はサイトから無断借用です)
文庫Xは、話題になったそうです。知りませんでした。
遅ればせながら、読んでみました。
どうしても読んで欲しい810円(税込)がここにある。
これまでのあなたの人生には存在しなかった”衝撃” と ”感動”をお届けします。
これが文庫Xです。(画像はサイトから無断拝借です)
この本はタイトルも著者名も隠して販売しています。
文庫X。(画像はサイトから無断借用です)
文庫Xのカバー表紙。(画像はサイトから無断借用です)
文庫Xは、【殺人犯はそこにいる】 清水 潔・著でした。 (下の画像)
栃木県警・管内の幼児殺害事件。
1979年8月3日 栃木県足利市 福島万弥ちゃん(5才) 殺害事件
1984年11月17日 栃木県足利市(パチンコ店から誘拐) 長谷部有美ちゃん(5才) 殺害事件
1990年5月12日 栃木県足利市(パチンコ店から誘拐) 松田朋美ちゃん(4才) 殺害事件
1991年12月1日 栃木県警が、菅家利和(すがや としかず)さんを松田朋美ちゃん殺害容疑で逮捕しました。
(菅家さんの自供と科警研のDNA型鑑定が証拠でした)
1991年12月22日 菅家さんが、福島万弥ちゃん、長谷部有ちゃん殺害も自供しました。
足利市の3件の幼児殺害事件を、菅家さんが自供したのです。
3件の幼児殺害事件は解決した、と栃木県民も被害者家族も思いました。
全国民も、足利幼児殺害事件は3件とも解決したと思い込みました。
ところが、真相は、
松田朋美ちゃん事件は起訴されましたが、他の2事件は証拠不十分で不起訴でした。
そして、松田朋美ちゃん事件も17年半後に冤罪と分かりました。
強要された自供と、あやふやな初期のDNA型鑑定で無期懲役が言い渡されたのです。
殺人犯はそこにいる。
冤罪事件の【足利事件】です。ノンフィクションです。
強要された自供と、1990年当時の初期のDNA型鑑定で、
無期懲役刑になった菅家利和さんの冤罪事件のノンフィクションです。
菅家さんは、DNA型鑑定で有罪となり、DNA再鑑定で無実となりました。
事件当時、DNA鑑定は正しい、絶対である。これが日本人の神話でした。
日本人のDNA鑑定神話で、菅谷さんは無期懲役刑を受けました。
菅家さんが、DNAの再鑑定を申請しても、裁判所は認めませんでした。
菅家さんはDNAの再鑑定が認められず、17年半も獄中生活でした。
同じ頃、アメリカではDNA鑑定で無罪があきらかになり、釈放されているのです。
アメリカでは、受刑者が望めばDNA鑑定の再鑑定をしなければならないとの法律もあります。
そんな中、申請したDNA再鑑定がやっと認められました。
事件当時(1990年)の初期のDNA鑑定に疑問を感じていた裁判官の判断でした。
勇気ある裁判官の判断で、2009年1月に、DNA型再鑑定が開始されました。
2009年5月8日、DNA型再鑑定の結果が、裁判所から発表されました。
【殺害犯と菅家さんのDNAは一致せず】 の発表でした。
菅家さんは、1991年12月1日に逮捕され、2009年5月8日にDNA再鑑定で無実となりました。
2009年6月4日に、菅家さんは釈放されました。
17年半後の釈放でした。 見に覚えの無い罪で17年半も自由が奪われたのです。
※ 同事件における初期のDNA型鑑定は、現段階において証拠能力を認めることができない。
(菅家さん釈放の理由です)
当時の科学警察研究所(科警研)の初期のDNA鑑定がいかにお粗末だったかです。
菅家さんは、2009年6月4日に釈放されました。17年半の獄中生活でした。
この本は、DNA再鑑定までのドキュメントです。
そして、真犯人にまでたどり着きます。超おすすめです。
ブログ・その2に続きます。