参議院選挙を終えて。
困窮者の声に耳傾けて! 雨宮処凛さん。
これまでずっと貧困問題を追ってきたが、
新型コロナウイルス禍に見舞われたこの2年半ほどは、
特に貧困問題が深刻化している。
そこに物価高が追い打ちをかけ、
コロナ前には80人しか並んでいなかった食料配布に、
今は500人以上が並んでいる。
こうした状況に対し、政府は一律10万円の特別定額給付金を支給した以外、
まともな対策をしていない。
与党が勝利した今回の選挙結果は、困窮する人たちを見捨ててもいいんだ、
と有権者がお墨付きを与えてしまったようで不安だ。
ロシアのウクライナ侵攻を受けて防衛費を大幅に増額するという話もある。
増税の理由にならないかと懸念している。
足元を見れば今日の生活、明日の生活が壊されている人々が大勢いる。
そうした人々がきちんと見てもらえる政治が遠のくことはないか。
また「改憲勢力」が3分の2以上の議席を維持することになり、
憲法改正が政治日程に上がる可能性もある。
安倍晋三元首相の遺志をを継いで改憲を達成しようと言っている人もいるようだ。
事件を政治利用するような言動には疑問を抱く。
今、再びコロナ感染者数が増加している。
これまでを振り返ると、感染拡大のたびに医療崩壊が起り、
全く教訓化されてこなかった。
当選した国会議員の先生たちには、困っている人、
貧困にあえいでいる人の声をしっかり耳を傾けてほしい。
(雨宮処凛・著)
※ 2017年10月10日 衆議院選挙を終えて(雨宮処凛) ←クリック。
雨宮処凛(あまみや・かりん)
1975年北海道生まれ。
若者や女性の「生きづらさ」、格差や貧困をテーマに執筆・活動をしている。
著書多数。(下記の著書はお薦めです)。
○ 生きさせろ! 難民化する若者たち
○ 下流中年 一億総貧困化の行方
○ プレカリアート―デジタル日雇い世代の不安な生き方
○ 非正規・単身・アラフォー女性 「失われた世代」の絶望と希望
○ 女子と貧困
○ ロスジェネはこう生きてきた
政治が創り出した貧困強制社会です。
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