塗装を行ないました。作中車の車体色は「リボンの武者」にカラーページが見当たらないために不明ですが、そのゆえに作中車に何から何まできっちりと合わせる必要もありません。これまでにもムカデさんチーム連合など幾つかの車輌を作っていますが、その大半の車体色は実車やチームのカラー等を参考にして推測で施しています。
今回のテトラークに関しては、作中では単一カラーのように見えますが、キットのガイドの塗装図を参考にして2色迷彩を選びました。ガイドの塗装図では茶色系と緑色系の二通りの2色迷彩が示されますが、作中におけるチンディットチームの試合ステージが草原や密林であることをふまえて、緑色系のほうを選択し、ミスターカラーのXGP3番の聖グロリアーナカーキグリーンと364番のエアクラフトグレーグリーンの濃淡に決めました。
この濃淡2色で車体と砲塔を塗装し、車輪はガイドの塗装図にしたがって淡色のみで塗りました。車輪のゴム部分はポスカ黒で塗り、履帯は28番の黒鉄色で塗りました。
車輪を取り付けました。強度にやや不安がある細かいトラス構造のサスペンションに取り付けるので、慎重に作業し、車輪の列が直線になるように定規もあてて丁寧にセットしました。
車輪が十分に乾燥固着したのち、履帯を巻き付けました。マスキングテープで留めて固定しながら繋いで接着しました。
後部左右の排気管を42番のマガホニーで塗りました。ガルパン車輌の排気管はアニメ版でみると大体濃い茶色系のカラーに包まれますので、私の製作ではほとんどマガホニーで塗っています。焼けや錆の表現は必要ないものと割り切っています。
迷彩パターンは、キットの塗装ガイド図のそれに曲線を加えてアレンジしました。
車体左右のライトの内部を8番のシルバーで塗り、クリアパーツのレンズを取り付けました。
砲塔右側面のライトも同様に作り、同軸機銃は28番の黒鉄色で塗りました。
以上で塗装は完了です。作中車は車外装備品がジャッキ以外になく、ジャッキも車体色と同じカラーですので、装備品類の塗り分けが要らなくて楽でした。
作中車の各シーンをみますと、砲塔左右側面に校章マークがついているのが確認出来ます。それらを参考にして、砲塔左右の校章マークのデカールを貼りました。
デカールはモデルカステンのガルパンデカールセットから使用しました。聖グロリアーナ女学院の校章マークはVol.1やVol.1改、Vol.4、Vol.4.5などに入っていますが、最も豊富なセットはVol.6です。しかし、いずれもモデルカステンのオンラインストア上では品切れになっているようですので、現時点では入手が困難になっています。再販もしくは新セットの発売が切に待たれます。
デカールを貼った後、つや消しクリアを薄く吹き付けて仕上げました。
小型の空挺戦車ですが、重量感のある姿です。
側面観です。
やや斜めからの正面観です。ライトが三つも装備されているのが目立ちます。
斜めからの背面観です。キットをそのまま組み上げると色々と装備品類が付きますが、作中車に合わせて各所の細かい部品を省いていますので、スッキリした外観になっています。
小さいながらも細部のモールド表現がしっかりしています。ブロンコモデルのスタンダードとも言える精密さが軽戦車の存在感を高めています。
以上で、聖グロリアーナ女学院チーム選抜、チンディットチームのテトラークが「リボンの武者」仕様にて完成しました。製作期間は2020年9月29日から10月25日までで、組み立てに17日、塗装に2日、塗装後の組み立てに1日、デカール貼り付けに1日かかりました。
テトラークは1/35スケールキットは今回のブロンコモデルの製品が唯一です。パーツも細かくて数が多いブロンコモデルの標準的なキットですが、作中車がかなり細部を省略した仕様であるため、今回は相当数のパーツが不要になりました。それに合わせて製作後は見えなくなるインテリア関連も全て省いて、作業量を大幅に減らしました。
それにもかかわらず、ガルパン戦車でも稀な、複雑なトラス構造のサスペンションの製作に手間取るなどしたため、相当のカロリーを要する上級者向けキットであるというのがよく理解出来ました。まともに取り組んだら、エッチングパーツの多さにも向き合わないといけないので、相当の根気と集中力、そして愛情が試されることでしょう。
なので、個人的には「二度と作りたくないキット」になりましたが、サークルの先輩アンドー氏の訳の分からない発想と予想外の経緯により、一ヶ月を経ずにもう一度この車輌を取り扱う羽目に陥ることになります。事の次第は、その製作レポートにおいて述べる予定です。