気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

黒森峰女学園 70(V)ラング 作ります!! その3

2020年05月16日 | ガルパン模型制作記

 ステップ4では、無線機と車体前面天板を組み立てます。無線機はハッチ内側に位置しますが、今回の製作ではハッチも接着する予定ですので、無線機は不要です。
 ステップ5では、足回りの各パーツを組み付けます。ダンパーのA9は最後尾の一対は劇中車にありませんので不要となります。そのダボ穴も埋めます。

 

 ステップ4と5のパーツをまとめて切り出しました。

 

 まず、上図の赤ペンで示した最後尾のダンパーのA9のダボ穴を埋めます。

 

 ブラ材をさしこんで固め、削り均しておきました。その後、ステップ4の車体前面天板を組み立てました。

 

 ステップ5に進みました。

 

 ここで車体パーツXの不要な突起をカットします。上図にみえる突起が左右にあります。

 

 さらに中央部にもあります。

 

 そして後方にも一対があります。つまり片側に3つ、左右合わせて6つの不要突起があります。これらを取り除いておかないと、その上にフェンダーのパーツがおさまりません。

 

 不要突起をカットし、残りの組み立て工程を進めました。

 

 ステップ6では車輪などを取り付けますが、いつものように塗装後に行います。ここでは車輪以外のパーツを組み付けます。

 

 この段階で取り付けるパーツは上図の通りです。タミヤキットではこの部分がワンパーツとなっていますが、今回のドラゴン製品では細かく分かれています。

 

 組み付けました。ここで注意が必要です。

 

 取り付け穴が大きいためか、遊びが生じて軸部の並びが微妙にズレます。そこで、接着剤が乾くまでに定規をあてて一直線になるように調整しました。
 地味ですが重要なチェックポイントです。これをやっておくことで、転輪の並びがバラバラになるのを防ぐことが出来ます。  (続く)

 


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ヤマハのビーノを買いました

2020年05月15日 | ゆるキャン△

 去る4月25日、原付バイクを買い替えました。奈良に居た頃からずっと乗っていたホンダのディオがくたびれて故障が多くなったからでした。使用13年、走行距離22万キロ、タイヤやバッテリーなどの交換は既に3度に及び、ここ数年は燃費も低下、走行中にエンストするようになっていました。おまけにセルが完全に壊れたため、エンジンはキックでかけるしかなかったのですが、そのキック始動にも時間がかかるようになりました。ハンドルにもガタがきて、停止時の揺れがひどくなっていました。

 そのうえ、京都に引っ越した直後に車を手放しましたから、原付バイクが重要な足の一つに再浮上しました。通勤に買物にと頻繁に使用しますが、前述のごとくボロボロの状態ですから、このままだと危ないな、と考えました。

 それで、買い替えを考えて近くのバイクショップへ行ったところ、点検した店員さんが呆れ顔になり、「このディオは寿命ですよ、というか、よく今までもちましたねえ、今はもう2ストはありませんし、買い替えを検討されては?」とすすめてきました。

 その場で買い替えを決め、店内の豊富な在庫を新品から中古品に至るまで一時間ほど見て回り、上図のヤマハのビーノを選びました。新品にはいいのが見当たらず、中古品のほうで決めました。車体カラーのブルーが気に入ったのと、2018年生産、同年登録のワンオーナー車でほぼ新品同様だったからでした。


 ブルーのバイクには、実は個人的に思い入れがあります。高校3年の卒業間近の時期に原付免許を取り、大学進学後に通学用に購入した初めての原付バイクが、ホンダのリーダーだったのですが、その車体色がブルーだったのでした。初めて原付に乗って大変に嬉しく、楽しかったことを今でも思い出します。そのブルーのリーダーに乗って、奈良県中を駆け回り、ほとんどの寺社や史跡や文化財の探訪をこなしてきたのでした。

 なので、京都に再び引っ越して落ち着いたら、また原付で寺社や史跡や文化財の探訪を楽しみたいと思ったわけでしたが、そのバイクはやっぱりブルーがいいな、と思っていました。だからブルーのビーノに買い替えました。

 上図は前面に付けられるカウル留めの役目を持つ、ヤマハのマークです。原付バイクは今回で5台目になりますが、4台目まで全てホンダでしたので、ヤマハの製品に触れるのは今回が初でした。
 現在の主流である4ストに乗ったのも初でしたが、びっくりするほどに静かです。振動もなく快適そのものです。エンジンもボタン一発で綺麗にかかります。今までの状態が酷過ぎたんだなあ、と改めて苦笑せざるを得ませんでした。

 

 最近のバイクは車輪が白いのが多いようです。ビーノはみんなそうみたいですが、汚れてくると目立つでしょうね・・・。バイク用の洗剤なんて今まで持っていませんでしたが、今度は買っておいたほうが良さそうです。

 現在の住所には駐輪場が無いうえに玄関前の道路は路上駐車禁止区域です。ですが、裏庭が割と広いので、裏門から入って庭の広いコンクリート犬走りの上に自転車やバイクを置くことが出来ます。屋根の下なので、多少の雨には濡れないで済みます。
 問題は、裏門の幅が約70センチしかないことで、そのために大型のバイクは入れません。他の住人も自転車または原付を使っています。私が今度の買い替えも原付で済ませたのは、そういう事情からでした。

 

 本当に中古車なのか、と思う程にピカピカの状態です。部品を交換していますか、と聞いたら「それはやってないです。前のオーナーさんが女性で大学生で、大切に乗っていたようでして調子も全然悪く無いので、オイル等の交換だけやってます」との答えでした。

 メーターは2149キロとなっていましたが、前のオーナーが短大生で通学に使用していた、と聞いて納得しました。卒業と同時に手放したのでしょう・・・。

 

 もともとビーノは女性向けに開発されたと聞きます。デザインも曲線を多用した可愛らしいものになっていますが、バイクとしての耐性はかなり上質であるそうです。他の同クラスの原付と比較すると、エンジンが頑丈に出来ていて、長距離走行にも対応しているそうです。

 それを聞いて、だから「ゆるキャン△」で志摩リンがこれに乗って当たり前のように遠出を繰り返しているわけか、と納得しました。「ゆるキャン△」の一ファンとしては、ビーノに乗れるのは嬉しいのですが、志摩リンの愛車と同じ水色というのは抵抗がありました。ブルーなら良いのですが、水色に関しては個人的に嫌な思い出があります。

 

 ともあれ、京都でのこれからの活動に向けて、原付バイクも一新しました。周囲には行ってみたい場所、走ってみたいコースが山ほどあります。新型肺炎が終息したら、若い頃のようにあちこちへ出かけて楽しみたいです。
 志摩リンみたいに近場へソロキャンプに出かける、というのもアリですね。

 以上、原付買い替えの報告でした。

 


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黒森峰女学園 70(V)ラング 作ります!! その2

2020年05月14日 | ガルパン模型制作記

 ステップ2ではリヤパネルを組み立てます。ガルパン仕様として、H24を横向きに取り付けます。
 ステップ3では、車体背面部分の各パーツを取り付けます。組み立てに先立って車体パーツXの形状を修正します。組み立てガイドに誤記があります。H54はB54が正しいです。

 

 ステップ2で組み立てるパーツ群です。エッチングパーツも含まれますが、ブラパーツを通して接着固定するので、瞬間接着剤は不要です。

 

 組み上がりました。

 

  ステップ3の組み立てに先立ち、車体パーツXの形状を修正します。ラングの劇中車は足回りが独特の形状になっているため、どのメーカーのキットを使っても大幅な改造が必要になります。

 

 まずは、この赤ペンで指した2番目の上部転輪の軸部の位置を後ろにずらします。

 

 続いて3番目の上部転輪の軸部の位置をやや下ににずらします。

 

 この2ヶ所の軸部をカットしました。本当は1番目の軸部も直すべきですが、位置が正しいのと、転用するゴム転輪パーツがタミヤ製なのでそのまま取り付け可能であるのとで、そのままにして生かしました。

 

 トライスターのドイツⅣ号系車輌ホイールセットより、軸部パーツを持ってきて、劇中車の位置に合わせました。これでひとまず改造は終わりです。

 

 ステップの組み立てに移りました。このうちH59は、ガイド図では左に向けられますが、劇中車では右向きになっているので、それに合わせます。

 

 組み上がりました。ドラゴンのキットはパーツの合いもよくて組み立てやすいです。

 

 側面も仕上がりました。ジャッキ台のB50は塗装後に取り付けますので、それまで保管しておきました。  (続く)

 


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聖グロリアーナ女学院との親善試合とは何か  その5

2020年05月13日 | ガールズ&パンツァー

 試合終了後、ダージリン以下が挨拶にやってきた場面です。ダージリンが大洗の隊長の名前を尋ね、西住流姉妹の妹のほうだと知り、少し驚いて「随分まほさんとは違うのね」と言いました。

 個人的に印象に残っている名シーンの一つです。このワンシーンから得られる情報がとても多かったからです。
 まず、ダージリンは、西住流の姉とは顔見知りであるようです。ところが妹とはこれが初対面であったようで、名前を聞くまで分からなかった様子でした。「随分まほさんとは違うのね」のセリフからは、西住まほとも対戦経験があることがうかがえます。

 ここで疑問に思ったのは、ダージリンが過去に西住まほ率いる黒森峰女学園と対戦した際に、当時の副隊長が西住みほではなかったのか、という事です。大洗へ転校してくる前の西住みほは黒森峰女学園の副隊長であったのですから、知らない筈はないだろう、と思うのです。現に生徒会三役は西住みほが転校してきた時点で情報を掴んでいましたし。

 ですが、それよりももっと重要な情報がありました。西住みほは戦車道家元の出ですが、その試合ぶりは家の流派とは異なる、という事です。ベテランのダージリンが、姉とは随分違う、と評価していますから、その時は西住まほの戦い方というのに興味がわきましたが、要はひとつの流派の本家と分家のような関係なのだろうな、と漠然と推察するにとどまりました。

 しかも、ダージリンはこの初の対戦で西住みほの真価を認めたようです。後にティーカップセットを贈呈していますが、そのことの意味は大きいのではないか、と感じました。初視聴時は初めての対戦相手でしかもベテラン、という程度の認識でしたが、その後のダージリンが事ある毎に色々と関わり、劇場版では大洗支援の旗振り役も務めていたことを考えますと、今回の出会いは非常に価値があったのだと思います。

 おそらく、ダージリンは初の対戦試合を通じて、西住みほという存在に格別の意義と可能性とを感じ取ったのに違いありません。初戦の素人チームに思わぬ反撃を受けて動揺しティーカップを落とし、一度追い詰めたところで逃がして1対1のの対決に引きずりこまれた、という経緯は彼女にとって初めての経験だったのでしょう。
 なんという手強い相手か、西住流の妹であるならば当然だが、しかし姉とは違う戦い方であった、あんなやり方も西住流にはあるのか、と。この西住みほという存在が、戦車道という世界に初めての変化と可能性をもたらしてくれるのかもしれない、それはそれで面白そうだ、と。

 そのダージリンの気付きが、やがては他の対戦校の面々にも広がってゆくわけです。それによって戦車道という選択科目への共通認識までが少しずつ変わり、進化をとげてゆく・・・。ガルパンとは、そういう内容を基本軸としたアニメであるのだろう、と僅かながら感じた次第です。

 それで、このアニメはますます面白い、早く続きが観たい、と来週の放送日を心待ちにしたものでした。

 

 印象的だったのは、このシーンもそうでした。罰ゲームのあんこう踊りを、連帯責任だからと言って生徒会三役も共に演じるわけですが、それを言い出した生徒会長角谷杏というキャラクターの本質に驚かされたのでした。

 それまでは単なる嫌な上級生、権力にものをいわせて転校してきたばかりの西住みほに無理矢理戦車道を選択させるべく圧力をかけるという、傲慢な生徒会長、というのが初印象だったのですが、この場面で一気に変わりました。
 西住みほたちだけに嫌な事はさせない、巻き込んだのは自分である以上、責任は取る、というのです。なんと良い上級生ではないか、それで生徒会長ならば、小山柚子や河嶋桃の忠実振りも合わせると、かなり優秀な人なのではないか、と思えてきたのです。

 後になって、その政治家ばりの優秀さが次第に明らかになってゆきますが、この時既に、こういうキャラクターが生徒会長を務める大洗女子学園だ、決して悪いようにはならないだろう、と感じました。
 発足したばかりの戦車道チームにも、ちゃんと参加して38t戦車に乗り組んでいます。その点も、西住みほにとってはどこかで心強い要素であったかもしれません。

 つまり、ガルパンというアニメの主舞台である大洗女子学園は、優秀なトップに恵まれているらしい、と思ったのでした。学校でも会社でも、トップが優秀な組織というのは下の連中が苦労する確率が低い傾向があり、幸福感は平均より高いそうです。
 大洗女子学園は、これから必修選択科目の戦車道の試合では色々な事があるだろうけれど、生徒会長がしっかりしているので、安泰なのかもしれない、とちょっと安堵したのを覚えています。

 

 印象に残ったキャラクターといえば、この冷泉麻子もそうです。初の練習試合で飛び入りの形でⅣ号戦車に収容され、初の被弾の衝撃で気絶した五十鈴華に代わって操縦を引き受け、華麗なる一発習得の技を鮮やかに示してⅣ号戦車を窮地から脱出せしめます。

 幼馴染の武部沙織が「さすが学年主席」と感心しますが、それだけではないな、と思います。もともと操縦手に向いている人材だったのかもしれません。そうでなければ、聖グロリアーナ女学園との親善試合での機敏な動きが説明出来ません。
 相手の射線を素早く察知して自車をずらし、スピードをつけた走りもきちんとこなして、加速の按配を誤って肴屋本店に突っ込むマチルダのようにはなりません。最後の撃滅戦でのⅣ号戦車の的確な機動も、この冷泉麻子の操縦あってのことでした。

 最後の一騎打ちでは僅かに移動距離が及ばなかったものの、初の対戦試合でこの腕の上達ぶりは見事でした。西住みほも猛虎ですが、この冷泉麻子も猛虎なのかもしれない、と感じました。今後の対戦も、これで安心して観ていられる、と思いました。感激のあまり、それからあんこうチーム内では冷泉麻子のファンになったのでした。

 

 反対に、「???」と思っていたのが、上掲のアッサムのシーンです。ダージリンの搭乗車チャーチルの砲手であることは、引き金をひくシーンで分かったのですが、相当な腕の持ち主のようです。隊長車の砲手を務めるぐらいですから、チームでは最優秀の砲手かもしれないな、と感じたのです。
 聖グロリアーナ女学院がアニメに初めて登場した、河嶋桃からの試合申し込みの場面にてオレンジペコと共に出ているので、このアッサムも何かやってくれるのかな、と期待しました。

 ところが、このシーンだけであとは試合が終わるまで出てこなかったのでした。あれ、あのキャラクターはどうなったんだ、と思っているうちに、試合後の隊長同士の初対面シーンでチラリと出てきたのみで終わってしまいました。

 なんだ、ただのモブキャラクターだったのかと思いましたが、後に公式設定資料類にてダージリン以下のノーブルシスターズの一員だと知り、それなら重要なのかもしれない、と考えました。それでテレビシリーズの放送日ごとに、彼女の存在もチェックしていたのですが、最終回に至るまでセリフを聞くことが無かったのには驚きました。
 
 彼女のセリフを初めて聞いたのは、随分後の事、劇場版のときでした。

 

 あと、面白かったのがこの場面でした。親善試合で初の窮地に陥ってウサギさんチームが撃破された直後の各チームの動静ですが、このワンシーンで、各チームのメンバーの本質が見えてきた気がしたのでした。

 まずは河嶋桃の激しい動揺ぶり。冷徹かつ有能な生徒会広報のクールビューティー、という初印象が一瞬で砕け散りました。それまでチームの結成から練習から試合申し込みに至るまで、そつなく仕切って不備も見当たらず、実質的には隊長みたいだなと思っていたのでしたが、いざ実戦となると、冷静さを見失うようです。
 簡単にパニックに陥っているので、これは事務方としては優秀だが、現場の責任者には合わないのかもしれない、と思いました。砲手なのに、至近距離の砲撃も外すというポンコツぶりです。留年の危機に陥っても当然かもしれない、と思いますが、この河嶋桃が最終章シリーズで隊長を務めるとは夢にも思いませんでした。

 続いて不安げな磯辺典子。緒戦で主に偵察および哨戒任務にあたることが多いですが、初の対戦試合ではまだそういった立ち位置にはありませんでした。相手の挟撃を受けていますが、ウサギさんチームほどには混乱していません。芯はしっかりしているようです。
 ただ、何かと根性論に頼る傾向があるようで、単独で何かをやる、という動きにも乏しい感じでした。何か明確な支えが無いとどうにもならない、といったスタンスに感じられました。そのことは、西住みほの「もっとこそこそ作戦」の指示が入った時点からキビキビと動いていることからも分かりました。
 それで、このチームは明確な指示があれば優秀な選手となる、という存在なのだろうな、と感じました。

 そして、最も落ち着いていたのがエルヴィン。ドイツのロンメルをリスペクトしているようなので、格好もそのままです。戦車戦の最中にも冷静を保って静かに状況を見極めようとしています。ただのリスペクトではないな、と感じました。もともと冷静沈着な性格であるのでしょう。多少の事にはぐらつかない、強靭な精神がほのみえます。
 なるほど、車長はカエサルだが、試合ではエルヴィンが指揮を執るのだな、まさにアフリカ軍団ロンメル元帥の勇姿を髣髴とさせるではないか、と感心していました。歴女ですから、ドイツ軍の戦車戦などの戦史にも詳しいのでしょう。
 エルヴィンたちの搭乗車が、大洗女子学園チームの5輌のうちでは一番打撃力のあるⅢ号突撃砲であるのも大きかったです。この戦車がおそらくチームのキーパースンというか一つの要になるのだろう、そういう設定ならば、その指揮官はエルヴィンという、ロンメルばりのキャラクターであるほうが面白いからだろうな、と思いました。
 事実、カバさんチームは、テレビシリーズを通して手堅く活動しており、その存在感は時には安心感にも繋がっていたのでした。

 

 最後に、この秋山優花里の満面の笑顔。これはやっぱり外せませんね。根っからの戦車オタク、戦車が大好きで大好きで、夢にまで見た戦車道の選択もかなって、憧れの西住みほと知り合えて、その相手と同じⅣ号戦車に乗り組むことになるわけです。
 彼女にとっては、人生最高の瞬間だった筈です。イヤッホオウゥゥゥ、最高だぜえぇぇぇっ!!のセリフにも本当に実感がこもっています。

 自身にとって最高の立ち位置を得た彼女が、その能力を最大限に発揮するのは言うまでもありません。西住みほとほぼ同レベルで戦車の知識があり、戦車道試合に関わる諸情報に通じていて、西住みほと普通に戦車の会話が出来る唯一のキャラクターです。
 実際の戦闘や試合における優秀なチームや強豪チームの共通項として、優秀な指揮官と優秀な補佐役が揃っている点が挙げられますが、まさに秋山優花里が補佐役のポジションにピッタリとあてはまっています。つまりは、大洗女子学園チームの参謀役です。こういう名参謀がついていれば、大洗女子学園チームは安泰だろう、と感じました。

 例えると、帝国海軍の秋山真之みたいだな、と思いましたが、公式設定資料類をみると、秋山優花里の両親の氏名がまさにそれを元ネタとしているようです。  (了)

 


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黒森峰女学園 70(V)ラング 作ります!! その1

2020年05月12日 | ガルパン模型制作記

 黒森峰女学園の70(V)ラング、プラッツ発の公式キットです。タミヤ旧版品を譲り受けての改修に続いて、こちらの品でも作ってみることにしました。70(V)ラングは、どのキットで作っても劇中車仕様への段取りが大体同じで、足回り関連の多くのパーツを転用しなければならない点も共通しています。

 さらに、ガルパン独自の仕様も幾つかありますから、今回の公式キットをストレートに組み立てても劇中車にはなりません。タミヤ旧版品を譲り受けての改修作業を通して、改めてラングの制作の手順をおさえることが出来ましたので、そのノウハウが記憶に鮮やかなうちに公式キットのほうも作っておいたほうが良さそうだ、と考えました。

 

 劇中車は、実はガルパンのアニメシリーズにおいては第11話と12話にしか出ておらず、登場場面もそんなに多くはありません。そのためか、車輌の全容が分かるシーンは上掲のパンツァーカイルの場面ぐらいのものです。最終章シリーズでも派手に活躍してくれるとは思えないので、登場シーンも多くは無いでしょう。

 

 それで、公式設定資料類、例えばガルパンアハトゥンク等の各アングル画像などが非常に役に立っています。私が最初にラングの劇中車を作ったのは2015年10月で、タミヤの新キットを使用しましたが、劇中車仕様への改造が多くて大変だった記憶があります。

 今回の公式キットは、タミヤ新キットと共通項が多くて外見もよく似ていますが、細部が割合に劇中車に近くなっているため、改造の量は少なくて済みます。足回り関連の多くのパーツを転用しなければならない点は変わらないため、プラッツさんにはそのあたりをもう少し何とかしてほしかったと思います。

 

 中身はドラゴン製品ですが、スマートキット系列であるのか、パーツの量は少なめでした。履帯もベルト式であるのが有り難いです。要するにこれは、割と初心者向けになっているのでは、と思ったりもしました。

 

 組み立てガイドです。表紙は才谷屋さんのコミック風にデザインされています。

 

 組み立てガイド自体はドラゴンのものが使用されていますが、公式キットの組み立てガイドに仕立てる際に生じたと思われる抜けや間違いが幾つかあります。それらについてはステップごとに説明します。

 

 ステップ1では車輪類を組み立てます。ガルパン仕様では大幅な変更および改造が必要になります。ストレートに組み立てて良いのはBの誘導輪とDの鋼製転輪の二つです。あとはトライスターのドイツⅣ号系車輌ホイールセット等からパーツを転用しながら作ります。

 

 各パーツを揃えました。Eの上部転輪は、劇中車ではゴム付きになるので、ジャンクパーツおよびトライスターのパーツと交換します。

 

 組み立てました。このうち、Aの起動輪においてはガルパン仕様への追加工作を行ないます。

 

 トライスターのパーツセットから前期型ハブキャップを2個調達し、表面を薄く削って均しておきました。

 

 それを上図のように起動輪の中央に貼りつけ、その中心のボルトを追加しました。この形がガルパン仕様です。

 

 続いてCの転輪を作りますが、ハブキャップは後期型なので、トライスターのパーツセットから劇中車仕様の中期型パーツを出して交換しました。

 

 組み上がりました。これで車輪類は全て仕上がりました。  (続く)

 


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聖グロリアーナ女学院との親善試合とは何か  その4

2020年05月11日 | ガールズ&パンツァー

 残存1輌、そのあんこうチームも行き止まり地点に追い詰められて相手の砲口が向けられるという最大のピンチに陥ったものの、思わぬカメさんチームの乱入劇にて一気に離脱を図りました。しかも相手の1輌に一撃を与えて白旗を上げさせて、です。

 この劇的なシーンが見事でしたが、その兆候は追い詰められて対峙した時点で既に示されていました。ダージリン以下に足止め包囲されつつも、左右を見まわしている西住みほの姿がありました。この期に及んでも勝負を諦めていない様子であるのが分かりましたから、どこで突破をかけるのか、と期待していたのですが、カメさんチームの思わぬ乱入と自滅があって場面が目まぐるしく変わったため、何がどうなったのか、一瞬理解出来なかったのでした。

 ダージリン以下は慌てずに対応して難なく38t戦車を撃破しますが、その直後の間隙を縫うようにⅣ号戦車が一撃離脱をしかけました。そのまま脇の路地へ抜けてピンチを脱しました。
 おお、これが戦車道家元の娘の実力か、流石だ、と感動しました。しかも1輌を撃破して戦力差を1対3に縮めるところも見事でした。

 

 その後の戦いぶりも見事でした。死角の多い市街地の特性を最大限に生かして隠れての近接横撃をしかけ、マチルダの3輌目を戦列外に退けました。
 西住みほにしてみれば、この段階でもう自車のみですから、他を気にすることなく自在に動けるわけです。歴戦のベテランなのであれば、この単独戦が一番やりやすい筈です。一匹狼の剣豪そのものです。

 

 さらに反対側に回って相手の動きを誘い込んでおいて、その鼻先に一撃を加え、マチルダの4輌目を無力化しました。この連続攻撃の流れが美しいほどに見事でした。西住みほが戦車道家元の娘であるというのは、こういうことか、と繰り返し打ち寄せる感動に震えたものでした。

 まさに猛虎の咆哮、でした。数秒で2輌を撃破するという離れ業は、その後のガルパンアニメシリーズを通じて一度も出ていませんから、西住みほが戦車道の選手としてはトップクラスであることが理解出来ます。
 これが、「そこは戦術と腕かな」のセリフの結果か、としばらく呆然としたのを覚えています。ですが、「戦術」のほうはすぐに分かりました。2輌とも、理想的な丁字の陣形で相手の側面をとっています。しかし、「腕」に関しては西住みほだけではなく、操縦手と装填手と砲撃手の連携が必須ですから、冷泉麻子、秋山優花里、五十鈴華の3人も初心者とは思えないレベルに達していることになります。マジか?と思いました。

 

 ここで残る相手はチャーチルのみとなり、1対1の対戦に続きます。西住みほが「ここで決着をつけます」と宣言しましたが、これは正解だと思いました。連続撃破の波と言うかリズムは、百戦錬磨の戦士でも掴むのが難しいとされているからです。

 ここで間をとってしまうと、次の好機がいつになるか分からなくなります。そして1対1での対戦ならば、チャーチルがまだ横腹を見せているこの時がチャンスとなります。三度目の丁字での撃破を目指すならば、上図のタイミングしかありません。
 西住みほは、それをよく分かっていました。しかし、スピードを得るべくいったん間合いをとったのを見て、あっこれは丁字横撃じゃないな、帝国海軍のお家芸の一つとされた敵前回航雷撃みたいなのをやる気かな、と察しました。

 敵前回航雷撃とは、駆逐艦「綾波」に乗っていた方に伺った話では、敵に牽制をかけつつ針路を横切ってさえぎり、敵の速度を落とさせて反対側に回ってすれ違いざまに魚雷を敵艦の側面に向けて放つ、という高度な戦術だそうです。スピードが勝負の鍵になる、と言われました。
 雷撃射点につくまでは敵艦の攻撃をずっと受ける形になるから危険だが、大きく舵を取るので常に右か左に曲がり続けている、敵の照準もなかなか合わないから至近弾ばかりになる、それを耐えて射点に急ぐ、ついたら射角を2度ずつ付けて一斉に放つ。三管三基なら9本が照準線から1本ごとに2度ずつ加えた角度でいっぺんに敵艦の側面を目指す、反航だからすれ違いのスピードに応じて追加角度を入れるが、基本的には2度で良い、必ず1本は当る、というような証言でした。相手の横腹の後部を狙うから、舵とかにうまく当たれば万歳だ、ということでした。

 実際に、これに近い戦法で第一次ソロモン海戦やルンガ沖海戦などが戦われています。第七次多号作戦にて駆逐艦「竹」が敵艦「クーパー」を撃沈した際の射点も反航時だったそうです。「竹」の艦長だった宇那木さんに、なぜ反航戦だったのですかと訊ねましたら、「偶然にそうなったが形としてはいい具合だった、反航なら敵艦との距離が一気に縮まるから、射点は一つしか無いし、そのほうが狙いやすい。撃ったらその後は一気に離脱出来るからね」と言われました。一撃に失敗したら後がないのが普通だったから、というお話でした。

 要するに、西住みほは相手の死角に反対側から突っ込んで近接射撃で仕留める、という勝負に出るのだろうと思いました。ですが、砲撃は一度だけです。外したら相手も撃ってくる、装填するにも時間がかかるので、二度目は有り得ないわけです。

 

 対決の時を悟ったのはダージリンも同じでした。味方を全て失ったショックも見せずに悠然とティーカップを持ったまま、相手の攻撃に立ち向かいます。この静かな、それでいて闘志に満ちた双眸に、しびれてファンになった方は少なくないでしょう。

 ですが、私が個人的にしびれたのはそこではなく、西住みほがマチルダ撃破時の戦法とはちょっと違う構えでくるのを察した点でした。敵前回航雷撃みたいなのをやるんじゃないか、と私自身が思ったように、ダージリンも何かを瞬時に考えたのでしょう。

 そのことは、チャーチルの砲口がⅣ号戦車の動きに旋回して合わせつつも、ギリギリまで発砲しなかった点に表れています。西住みほが狙い定めた「射点」がどこにあるかを見極めようとし、それを最後のギリギリまで試みた様子によく示されていました。

 

 そして最後の砲撃のシーンです。形としては見事に敵前回航雷撃同然の形になっていましたが、しかしこれは軍艦ではなくて戦車の試合です。チャーチルの装甲は側面も厚くてⅣ号戦車の近接射撃でも抜けませんでした。
 最後の一撃は有効打とならず、相手の反撃の一弾が勝ちをもぎ取りました。

 西住みほは、おそらくは相手の側面ではなくて背面も攻撃焦点に入れていたのだろうと思います。戦車は背面が弱いので、出来れば背面まで回り込んで後ろを取りたかったのでしょう。しかし、リーチの差というか、相手が砲撃してくる前に撃たないといけませんから、少し焦って射撃を急いでしまったのかもしれません。

 惜しかった、というのが初視聴時の感想でした。見事などんでん返しで戦力差を一気に縮めて同数に持ち込んだため、最終ラウンドの危険だが正しい戦術で勝つかに思われたため、砲撃が先でも装甲を抜けなかったら負ける、というのは私自身にとっては予想外でした。軍艦と違って戦車同士の戦いはかなり難しいのだな、装甲とか火力とかのスペックの差が重く響くのだなあ、と初めて理解したことでした。

 おかげで、これまであまり興味の無かった戦車の戦いというものに思い切り惹きつけられました。ガルパンって、面白いなあ、と認識を新たにしたことでした。  (続く)

 

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黒森峰女学園 70(V)ラング 改修完了です!!

2020年05月10日 | ガルパン模型制作記

 車外装備品類を塗りました。木製部分は43番のウッドブラウン、金属部分は28番の黒鉄色で塗りました。ジャッキのハンドルは展開状態になっていますが、これはガルパンに登場する車輌のなかではラングのみに見られる特徴です。

 

 車外装備品類を取り付ける前のエンジンフードの様子です。縦型排気管の先端につく偏向ノズルは、ジャンクにもパーツが見当たらないので諦めました。いつかパーツが得られたら追加することにします。

 

 車外装備品類を取り付けました。

 

 天板上に突き出る主砲照準器のスコープは28番の黒鉄色で塗りました。

 

 塗装が終わったのでデカールを貼りました。モデルカステンのガルパンデカールセットNo.5から劇中車と同じ12ミリサイズを2枚切り出して、左右側面に貼りました。
 上図は左側面の1枚です。

 

 右側面の1枚です。

 

 最後につや消しクリアーを薄く吹き付けて仕上げました。

 

 やや斜めの側面観です。車体の低さと長砲身が特徴的です。車体も傾斜面に覆われてシンプルな形状にまとまりますが、それが却って精悍さを感じさせます。パンターG型と同じ70口径75ミリ戦車砲を備えており、待ち伏せして狙い撃ちされれば、かなう敵車輌は無かったと言われています。

 

 後ろから見ました。タミヤ旧キットの面影はほとんどありません。足回りも排気管も車外装備品も交換しているため、タミヤ新キットに雰囲気が近くなっています。目立つ箇所だけを改造するだけでもかなり変わります。

 

 Ⅳ号戦車の足回りに低い戦闘室を乗せています。外見上は自走砲に区分されるのでしょうが、ドイツ軍ではこれも「Panzer」の名称で呼んだそうです。

 

 従来の戦車のデザインとは異なって、車外装備品を全て後部にまとめていますので、傾斜装甲に覆われたシンプルな輪郭になっています。生産も容易になったそうです。

 

 かくして、タミヤ旧キット組み立て品からの黒森峰女学園チームの70(V)ラングへの改修が成りました。作業期間は、2020年3月7日から4月30日まででした。組み立てに11日、塗装および塗装後の組み立てに2日、の計13日で仕上がりましたが、公式キットの同型車輌と連続で作り、まとめて塗装したため、一ヶ月ほど仮保管する形となりました。

 今回は、組み立て済みのキットを貰い受けて改造するという、初めての試みでした。転用パーツがある分は付け替えましたが、パーツが足りない部分はそのままにしたため、改修といっても全てにわたるものではなく、目立つ箇所に絞った形です。
 しかし、それだけでも出来が全然違います。既存のキットを改造して劇中車仕様に近づける、という過程は、難しいように思えて実際には案外簡単であることも分かりました。

 今回の改修により、私の製作したラングは、タミヤの新旧のキットが揃ったことになります。さらに並行して公式キットの品も作りましたので、次回からはその製作レポートになります。

 


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聖グロリアーナ女学院との親善試合とは何か  その3

2020年05月09日 | ガールズ&パンツァー

 試合の舞台を街区に移した大洗女子学園側は、残存3輌がそれぞれの単独行動に移ります。追撃してくる聖グロリアーナ女学院の戦力は無傷のままですから、3対5の劣勢になっていましたが、市街戦での駆け引き如何によっては、戦力差を縮められるかもしれません。
 西住みほは、その可能性にかけたのでしょう。

 事実、西住みほが初めて立案し指揮を執った「もっとこそこそ作戦」は、隠れて相手の死角を近距離から狙い撃ちする戦法が主体となりました。初戦かつ練度の低いチームとしては、これしか選択肢が無かったのでしょう。相手に対して有利な点は、磯辺典子が言ったセリフ「大洗は庭です」にて示される通り、地の利を生かす事だけだったからです。それが街区でのゲリラ的行動であったわけです。

 この戦法は成功しました。上図のようにカバさんチームが路地での待ち伏せでマチルダ1輌に近接砲撃をしかけて撃破しました。Ⅲ号突撃砲の本来の使用法とはこういうものだ、という説得力ある印象的なシーンでした。
 それで、この戦法でさらに次の戦果を狙うのだろう、と期待しましたが、カバさんチームの動きはそこまででした。

 

 御覧のように、目立ちすぎる派手な車体カラーが街区の陰に隠れていたとしても、さらに目立つ幟が4本もひるがえっていては、折角の隠蔽効果も台無しです。木塀越しの反撃を受けて撃破されてしまいました。

 カバさんチームの4人は歴史に詳しい故に、過去の戦争における失敗についても何らかの知識があるはずだろうと思うのですが、自身たちの失敗にはなかなか気付かなかったのでしょう。それ以前に戦車戦の何たるかも理解していなかったようです。
 第一、目立つ幟を4本も付けている点に関して、隊長の西住みほが何らのアドバイスもしていないのかな、と不思議に思ったものでした。

 

 ほぼ同時期に、立体駐車場にてアヒルさんチームが、別のマチルダに対する背後からの近接射撃に成功しました。この戦法自体は間違いでは無かったのですが、マチルダのダメージは背後のタンクのみにとどまったために白旗が上がらず、、砲塔を旋回させての反撃が可能でした。

 アヒルさんチームのほうは立体駐車場のゴンドラ内に入っていたため、身動きが取れませんでした。前をマチルダに塞がれて退却もままならず、返り討ちにあってしまいました。目の付け所は良かったのですが、いざという場合への対処を怠ってしまった典型例でした。
 戦車戦に限らず、飛行機でも軍艦でも、どんな状況においても次の行動に移れる余地を持っておく、つまりは離脱可能な状況を確保しておくのが戦時の心得だということですが、大洗女子学園側にはそんな余裕も無かったのでしょう。

 ともあれ、市街戦での劣勢挽回を目論んだ「もっとこそこそ作戦」は崩壊し、更に2輌を戦列外に失いました。観ていて、これが素人の寄せ集めのチームの実情であり限界なのだな、と思いました。やはりこうなるのだなあ、と、それまで手に握っていた汗が冷えてゆくのを感じたことでした。

 

 これで、秋山優花里の言葉を借りれば、街区に残るはあんこうチームだけになったわけですが、車長は戦車道家元の西住みほが務めていますから、このⅣ号戦車だけはたぶん戦い抜くのだろうな、と感じました。
 しかし、どのように戦い続けるのかは全く分かりませんでしたから、依然としてモニター前に膝を進めて息をのんで見つめる姿勢には変わりがありませんでした。

 ですが、この時点での戦力差は1対4でした。どうするんだ、位置を掴まれて包囲されたら話にならないぞ、と考えました。果たしてその通りになってしまい、上図のように相手に捕捉されて追撃を受けることになりました。

 

 ですが、その追撃を一度は振り切ります。聖グロリアーナ女学院側の1輌がカーブを曲がりきれずに肴屋本店の店先に突っ込む、あの有名なシーンが登場します。うわ、建物を破壊しやがった、補償とかどうするんだ、と思ったのもつかの間、店主らしきオッサンが怒るどころか大喜びの場面になり、唖然としたものでした。

 どうやら、このアニメの世界観や意識は、我々の現実世界とはちょっと異なるらしい、とこの時点で初めて気付きました。戦車に突っ込まれて建物が破損しても、砲撃の流れ弾で建物が破壊されても、手厚い補償が確約されているからむしろラッキー、というのでしたから、思わず笑ってしまいました。
 このアニメ、思ったよりも破天荒なギャグとか入ってるんだなあ、と感心しました。第1話ラストの空母のシーンにもびっくりさせられましたし。

しかし、次の場面にてあんこうチームもピンチに立たされます。聖グロリアーナ女学院側の4輌が揃って追撃してきて、道路工事箇所の通行止め位置にて、1対4にて対峙することになります。

 

 ですが、追い詰められたⅣ号戦車の前に、いきなりカメさんチームの38t戦車が飛び出したのには驚きました。履帯が外れただけだったというのにも驚きましたが、絶体絶命のピンチに思わぬ展開をしかけるあたりに、このアニメもさすがだ、と感心しました。しかし、その砲撃が至近距離で思いっきり外れたのには面喰らいました。

 バカでも当てられる近さなのに、照準も合わせていなかったようなのでした。小山柚子の「ここで外す・・・?」のセリフに笑いかけましたが、次の瞬間に河嶋桃のポンコツさを悟りました。生徒会広報の有能な事務役は、必ずしも有能な戦車道メンバーであるとは限らないのでした。
 案の定、返り討ちをくらって38t戦車も撃破されました。これで本当にあんこうチームだけになりました。マジで詰んだのか?どうするんだ、と緊張もピークに達し、一瞬、このアニメの物語の流れが読めなくなりました。  (続く)

 

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黒森峰女学園 70(V)ラング 改修します!! その3

2020年05月08日 | ガルパン模型制作記

 車体後部のエンジンフード上には車外装備品類が全て取り付けられていますが、劇中車とは色々異なりますので、全て外すことにしました。例えば消火器は、劇中車にはありませんし、他の装備品の位置も幾つかはズレています。

 

 予備転輪固定フレームなどを残して、全てニッパーなどで除去しました。右端にモールドされているスパナは削り取らずにそのままにしました。

 

 ドラゴンのジャンクパーツから必要なものを持ってきて、劇中車の状態に合わせて仮置きしてみました。まあ、こんなものでしょうか。
 今回は完璧に劇中車に合わせるのではありませんから、多少の差異には目をつぶりました。そもそも車体サイズも形状も微妙に異なりますから、劇中車モドキという感じで作れば良いと思います。

 

 予備転輪積載ベースの転輪固定用フレームは、劇中車では完全に下げて収納されていますが、今回のキットでは変化を持たせて少し上げた状態のままにしました。ついでに、無かった中央のV字形の留め具をブラ材で追加しました。

 

 側面のシュルツェン架も劇中車に合わせて取り付け直しました。左側面です。

 

 右側面です。こういう並び方は、ラングの他のキットでも見かけないのですが、史実の車輌には存在したのでしょうか。それともガルパン独自の設定なのでしょうか・・・。
 これで塗装前の改修組み立てが終わりました。

 

 塗装に移りました。軽くサーフェイサーを吹き付けた後、クレオスのガルパンカラーセットの黒森峰ゲルブⅡにて本塗装を行ないました。ベルト式履帯は28番の黒鉄色で吹き付けました。

 

 転輪のタイヤゴム部分をポスカの黒で塗りました。

 

 上部転輪を取り付けました。改修跡が目立つのに気付き、ヤスリがけ調整をやっていなかったことを思い出しましたが、改修跡が見えたほうが分かりやすいかもしれないな、と考え直してそのままにしました。

 私の製作では、ラングは今回ので2輌目となります。続けて公式キットで3輌目を製作する予定なので、どれがどれかの見分けがついたほうが良いと思います。今回のタミヤ旧版キット改修分は、劇中車モドキですから、外見上でも容易に見分けられる筈です。

 

 車輪類を全て取り付けました。タミヤ旧版キットにおける劇中車との最大の相違点がこの足回りでしたが、転輪ハブキャップ以外は合わせましたので、それらしくなりました。

 

 ベルト式履帯を装着しました。  (続く)

 


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聖グロリアーナ女学院との親善試合とは何か  その2

2020年05月07日 | ガールズ&パンツァー

 河嶋桃が事前協議で示した作戦は、そのまま実施されました。西住みほも「こそこそ作戦」と名付けただけで、作戦自体は変更も加えていませんから、初戦での初の対峙にはこの形しかない、と受け止めていたのかもしれません。実際、他に選択肢が無かったのでしょう。

 上掲のワンシーンを見ると、谷間の一本道をやってくる相手に対して高位置から射撃をしかける構えになっています。相手は基本的に縦列なので、5輌全部が効果的な射撃を成し得るとは限りませんが、大洗女子学園側はオトリ役のⅣ号戦車以外の4輌が横一列に並んで射撃を一斉に展開出来ますので、腕さえ良ければ、射線集中、順に撃破、というのもあり得ます。

 それは海戦に例えれば、日本海にて東郷平八郎が企図した丁字戦法の理想形に通じるものでした。実際にはバルチック艦隊が針路を変更したために丁字の状況にはならず、変則的な並行戦に移りましたが、しかし帝国海軍の練度の高さが下瀬火薬の威力に支えられて敵艦隊を圧倒しました。

 しかし、大洗女子学園側は初心者の寄せ集めでしたから、いくら有利な位置から撃っても命中弾は皆無でした。それ以前に相手が来るまでのんびりと遊んでいましたから、気構えからして落第同然であったと思います。

 

 こうなると、相手は平然と進撃してきますから、命中弾を得られない以上は有利な陣形も無意味となります。上図の地形においては、高所へ左右から登れますから、相手が両翼に展開すれば、高所に陣取る大洗女子学園側は挟撃されてしまいます。

 ここで帝国海軍第二水雷戦隊ならば、司令官田中頼三の「全軍突撃セヨ」の令一下、攻勢に転じ、最も近い敵陣に全艦隊で一撃必殺の魚雷戦を敢行し、敵主力4隻を撃沈破するわけですが、大洗女子学園側は挟撃されるだけでパニック状態に陥りました。

 一番動揺したウサギさんチームの一年生連中に至っては、砲撃音や着弾音にビビってしまい、まだ無傷であった搭乗車輌M3中戦車リーを放り出して逃散、という失態をやらかしました。乗員が全て逃げ出してしまった動かなくなったM3中戦車リーが、格好の標的となって撃破されたのは言うまでもありませんでした。

 同じ頃にカメさんチームの38t戦車も履帯が外れて行動力を失い、窪地に擱座しました。この時はこれも撃破されたと思いましたから、大洗女子学園側は2輌を戦列外に失った、と考えていたのです。

 この時点で残った3輌は、割合に冷静に行動していたほうだと思います。特にカバさんチームは車長がカエサルであるものの、対戦においてはロンメルをリスペクトしているエルヴィンが指揮をとっている感じでしたから、そのロンメルばりの冷静沈着さが実に心強く思えたものです。搭乗車のⅢ号突撃砲が、当時の大洗女子学園側においては最も打撃力がありましたから、これがやられない限り、まだ希望はあるぞ、と感じたのでした。

 

 かくして大洗女子学園側の最初の作戦は瓦解しましたが、これが隊長西住みほにとっては突破口となりました。次の作戦行動を自身の判断で行える状況になったわけですから、その表情が引き締まって頼もしさも感じられたのは当然でした。

 「もっとこそこそ作戦です」と宣言して残存3輌を率いて離脱に移ったその姿に、いよいよ戦車道家元の娘の本領が発揮されるのか、と感じたのは言うまでもありませんでした。

 

 舞台が上図のように街区に転じる場面で、ああ市街戦に持ち込むのか、各所に隠れてのゲリラ的戦法に移行するわけだ、と悟りました。
 確かに「もっとこそこそ作戦です」だな、と納得しましたが、問題は腕だ、射撃の腕だぞ、命中弾を得られないとどうにもならないんだぞ、とハラハラして観ていたのを覚えています。

 史実の戦闘でもそうですが、幾ら強い武器を擁していたとしても、相手に当たらなければ意味がありません。帝国海軍水雷戦隊の魚雷戦があれだけの戦果を挙げて連合軍の恐怖の的となったのも、ひとえに命中率の高さによるものでした。訓練では1割以下と罵倒されていても、実戦では3割以上を記録したケースが幾多もありました。
 この命中率を維持出来れば、日本駆逐艦一隻の水雷戦一斉射で8本ないし9本が放たれますから、最低2本は当ります。破壊力も最大級の酸素魚雷でしたから、1本でも命中すれば敵艦の行動力は著しく低下します。最悪の場合は沈没、です。

 ですが、当時の大洗女子学園側で射撃の腕が一番良かったのはアヒルさんチームであったと思います。確か、ダージリンの搭乗車チャーチルに一発は命中していたと記憶しています。ですが、砲弾の非力さのうえに相手の装甲に跳ね返されていたと思います。

 それを観ていて、命中率が高くても着弾時の打撃力が無いとどうにもならん、と思いました。3輌のうちで最も火力が低い八九式中戦車が一番命中率が高そうなのは皮肉か、と感じてしまい、苦笑せざるを得ませんでした。

 

 そのうちに、街区に入ったⅣ号戦車以下の3輌の移動場面を観ていて、あれ?と思いました。上図の背景の展望塔に見覚えがあったからです。それまでは大洗女子学園という名称もアニメ上の単なる設定だと捉えていたのでしたが、この景色に接した瞬間に、茨城県の大洗町という実在の場所の記憶と初めてリンクしたのでした。

 ええっ、大洗ってあの大洗なのか、と驚きました。京都の芸大で仲の良かった友人が水戸の人で、2000年と2002年に二度ほど遊びに行き、大洗へも案内された事があったからでした。
 ですが、アニメでの景色がちょっと記憶と異なっていました。マリンタワーはそのままでしたが、その隣のアウトレット施設の建物は無かったように思ったのでした。確か港湾地域は何か工事中であったと思い出したのでしたが、それが完成してこういう施設群になっているのかな、と考えたことでした。
 後日、調べてみて、大洗のリゾートアウトレットの開業が2006年であったことを知りました。  (続く)

 

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黒森峰女学園 70(V)ラング 改修します!! その2

2020年05月06日 | ガルパン模型制作記

 今回のタミヤ旧ラングの改造にあたっては、転輪の交換が不可欠となります。上図は手元にあった、今は無きトライスター社のドイツⅣ号系車輌ホイールセットです。いずれ公式キットのほうでもラングを作る予定がありますので、あらかじめ中古ショップで見つけて確保しておいたものです。

 

 改造にとりかかりました。上部の鋼製転輪4個などをニッパーやアートナイフ等で除去しました。

 

 側面のシュルツェン架も、位置が異なるものを全て外しました。

 

 背面の横置き型排気管も取り除きました。

 

 トライスター社のドイツⅣ号系車輌ホイールセットを開封して、転用するパーツを準備しました。

 

 上図のように、鋼製転輪が4個、上部ゴム付き転輪が6個、が必要です。

 

 組み上がりました。

 

 削り取った痕跡をパテ盛りで埋め、乾燥後にヤスリがけして均しました。ダンパーの最後尾の1個を削り取りまして、その穴もブラ材で埋めました。

 

 新しい上部のゴム付き転輪3個を取り付けました。1番と3番は元の位置をほぼ踏襲しますが、2番だけは劇中車にあわせて後ろにずらし、高さも少し下げました。

 

 転輪の前2個を、左右で鋼製転輪に交換しました。あとの転輪はキットパーツのままです。欲を言えばそのハブキャップも後期型なので、劇中車の中期型に変更したいのですが、交換できるパーツが不足していました。トライスター社のドイツⅣ号系車輌ホイールセットに該当パーツがあるのですが、それらはいずれ作る予定の公式キットのほうに転用する予定だったからです。

 とにかく、ガルパンのラングを作る場合は、タミヤ、ドラゴン、イタレリのいずれを使っても足回りパーツの転用交換が必須となります。特に転輪ハブキャップは数が満足に揃わない場合が多いので要注意です。公式キットはドラゴン製品ですから、これもやっぱり上部転輪や転輪ハブキャップの交換が必要になります。

 

 排気管はドラゴンのジャンクパーツにあった縦型排気管2本に差し替えました。しかし、その上端につく偏向ノズルのパーツが全然無いため、とりあえず上図の状態でいくことにしました。  (続く)

 


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聖グロリアーナ女学院との親善試合とは何か  その1

2020年05月05日 | ガールズ&パンツァー

 新型肺炎対策の外出自粛が続きますが、もともと休みには家でのんびりしている事が多い私にとっては、外出自粛の動きもさほど気にはなりません。今年2020年の1月に再就職した今の職場は国の機関なので、京都府からの休業要請の動きに先んじて4月から職員の勤務シフトを半月在宅勤務へと移行し、月の半分は家に居るという状況になりました。

 そのため、家での自由時間が大幅に増えました。普段の通勤とその前後のアイドルタイムに約4時間を費やしていたのが、全て自由時間に転じたからです。
 それで、読書量も増え、また映画などを動画配信で見る機会も増えました。一番増えたのは、やっぱりガルパンのDVDの視聴時間でしょうか。毎日何となく見ています。大部分はテレビシリーズですが、観ていると、やっぱり2012年11月からの初視聴の際の感動、興奮、余韻というものが鮮やかによみがえってまいります。

 思えば、大洗女子学園が必修選択科目に戦車道を復活させた時点で、倉庫にあった車輌はⅣ号戦車たった1輌でした。それから皆で手分けして捜索して4輌を追加し、5輌でスタートして練習に入ったわけです。いまの堂々たる強豪チームの様子からみると信じられないような陣容でしたが、しかしその5輌で試合に参加し、緒戦を戦い抜いてきたのです。

 現時点で最終章の2話に達し、陣容も9輌に増え、試合数は親善試合から数えて9回目、実績は8試合6勝2敗となっています。このうちの2敗は、いずれも聖グロリアーナ女学院が相手でした。いまだに勝てていない唯一のチームですが、そのチームが大洗女子学園チームの最初の対戦相手でもありました。
 そのことの意味は大きい筈です。ガルパンのストーリー全体に何らかの重要な働きかけをもつ要素として、今後も何らかの役割を担うものとみられます。既に、無限軌道杯での決勝の相手が聖グロリアーナ女学院ではないか、と推測されたりしている点も、このチームの重要性を物語っていると言えましょう。

 そこで、あの親善試合について、初視聴時の感想を振り返りつつ、いまの最終章の2話までを視聴した自身の視点からもアプローチして、一体何であったのかを楽しみながら考えてみたいと思います。

 

 聖グロリアーナ女学院との親善試合、という形の、初の対戦試合に臨む大洗女子学園の戦車道チームは上図の5輌でした。各車輌がめいめいのカラーに輝いてカラフルでしたが、実態は素人の寄せ集めで練度は限りなくゼロに近いものでした。

 しかも、西住みほ以外は、戦車道試合の経験が全く無いのでしたから、これで強豪の一角を占める聖グロリアーナ女学院との試合に臨むというのは無茶を通り越して無謀でした。先方に試合を申し込んだ生徒会三役すらも、戦車道という競技の何たるかをまだ真剣に理解していなかったことがうかがえます。

 生徒会三役は、転校生の西住みほが戦車道家元の娘であることを知っていたほどに情報収集には長けているようです。ちょっと調べれば、全国大会にエントリーした顔触れからも分かるように、強豪以外にも中堅のチームが多いことが知られますし、大洗女子学園が初戦である点を考慮してそういったチームに試合を持ちかけるという選択肢もあった筈です。
 でもそれをしなかったのは、生徒会長角谷杏の判断だったのかもしれません。いきなり強豪校にぶつかってゆくことで、最大限の経験値、教訓を得ようと目論んだのかもくれません。その是非はさておき、結果としては大正解であったことになります。

 しかし、いきなり隊長をやらされる羽目になった西住みほとしては、どんな気持ちだったでしょうか。これまで最強豪、黒森峰女学園の副隊長として十連覇に向かおうとしていた彼女でしたから、大洗女子学園とのギャップの大きさはすぐに理解出来た筈です。

 並の人ならば、これはダメだ、話にならない、聖グロにも勝てるわけがない、と諦めるのかもしれませんが、西住みほはそうなりませんでした。その姿を見た瞬間、このキャラクターは間違いなく主人公だ、戦車道の家元、というポジションがいかなるものかを、これからどのように示してくれるのだろうか、と非常にワクワクしてテレビ画面にくっついていたのを覚えています。

 

 ですが、試合開始後の場面、例えば上掲のシーンを見ていて、少し不安になりました。
 隊列がバラバラなのは仕方が無いのですが、Ⅳ号戦車の上にて一瞬映った武部沙織の緊張感の無さ、M3中戦車リーの側面ハッチから楽しそうに手を振る宇津木優季のほとんどレジャー気分の様子に、本当にこれは戦車を使った試合なのか?戦車で対戦するというのは、こういう状況なのか?と疑問に思ったことを覚えています。

 

 しかし、対戦相手の聖グロリアーナ女学院の戦車部隊の整然とした陣形に、おお、これは、と緊張してゾクゾクしてしまいました。

 もともと帝国海軍軍艦のマニアで、仲間からは「駆逐艦の男」のあだ名を頂戴していた私です。軍艦でも飛行機でも、綺麗な隊列を組んで進撃することが相当の練度を必要とすることを知っています。戦車でもそれは同じなんだな、と気がつきました。

 そして聖グロリアーナ女学院の戦車部隊が、同じ5輌ながらも鶴翼の陣形つまりパンツァーカイルを崩さずに左へ曲がるシーンでは、これはよく訓練されてるチームだ、と思いました。陣形を保ったまま旋回するというのがどんなに凄いかは、例えば飛行機ですとブルーインパルスを見れば分かるでしょう。そんな熟練の相手と、素人集団が同数で対戦するのか、一体どうなるんだ、とハラハラして見守っていました。

 

 ところが、隊長の西住みほは特に気負ったふうも見せず、さらりと「そこは戦術と腕かな」と呟きます。戦車マニアの秋山優花里が相手チームの装甲の堅さを挙げて難敵であることを的確に指摘していたにもかかわらず、でした。

 最初は、戦術に関しては西住みほに戦車道の心得があるのだからそれで指揮をとれば良いだろう、でも腕のほうは素人の寄せ集めで練習試合も一回しかやっていないチームには期待出来ない、どうする気だ、と思ったのでした。

 でも、結果から考えると、この「そこは戦術と腕かな」のセリフは、チームに関してではなく、西住みほ自身に対しての言い聞かせだったのだろうと思います。
 チームは初戦で経験も無いから長くは持たない、いずれは皆が撃破されて、自分の率いるⅣ号戦車だけになってしまうかもしれないが、もしそうなっても、自身の戦術と腕でなんとか対応していく、という決意だったのだろう、と思います。

 

 対する聖グロリアーナ女学院の戦車部隊に、まったく隙はありませんでした。装甲も堅いのですが、それ以上に砲撃の練度が高そうなのが緊迫感とともに不気味さをじわじわと高めてくるのでした。

 隊長のダージリンは、冷静沈着かつ頭脳明晰なる指揮官という初印象でしたから、戦闘中にも紅茶カップを持ったままなのは何でだろう、と不審に思いつつも、その指揮ぶりがどう示されるのかを、息をのんで見守っていたことを思い出します。

 戦車が重装甲で知られたチャーチルとマチルダの組み合わせであったのも、緊張感を高めるには充分でした。当時は戦車に疎かった私でも、第二次大戦中のアフリカ戦線でドイツのⅢ号戦車がマチルダに苦戦を強いられたことぐらいは知っていたからです。チャーチルはそのマチルダよりも装甲厚がある、ということも知っていたからです。

 

 かかる状況において、大洗女子学園チームの作戦は、名前こそ西住みほが「こそこそ作戦」と名付けているものの、生徒会広報の河嶋桃が事前協議にて発表した内容が採られていました。
 大丈夫か?隊長の西住みほが作戦を考えなくて良かったのか?と疑問に感じましたが、生徒会と転校生との力関係においては仕方のない成り行きなんだろうな、と思うことにしたのでした。

 この場面までの河嶋桃は、後に度々見せたポンコツぶりやメンタルの弱さ、というのがまだ明らかになっておらず、冷徹明晰な生徒会の事務役、という初印象のままでした。しかも西住みほがどこか頼りなく見えていた関係で、河嶋桃がチームの立ち上げや戦車捜索や練習試合などを実質的に仕切っていた流れがあって、この初の対戦試合でもやっぱり仕切るんだろうな、と予想していたのでした。

 ですが、歴戦の強豪チームに、素人の作戦と仕切りで果たして対応出来るのか?と思いました。やっぱりどこかで隊長西住みほが戦車道家元の本領を発揮するんだろうな、と予想していたのでした。  (続く)

 

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黒森峰女学園 70(V)ラング 改修します!! その1

2020年05月04日 | ガルパン模型制作記

 模型サークルの活動が1月下旬より新型肺炎対策のために全て中止となって後は、メンバー間の連絡や情報交換などはLINEやツイッターDMなどで行っています。
 交流仲間のモケジョさん達も含めて、大部分はLINEでのやり取りが主になっていますが、3月の上旬に、あまり交流のなかったAFV部会の先輩Mさんから突然のツイッターDMが届きました。

「実は組み立て途中で何年も放棄してるラングがある、星野さんガルパン戦車やってると聞いたので、よかったらあげます」と。
 画像も添付されてきたので見て、引き受けました。3日後に宅配便で品物が送られてきました。返礼として、先方が好んで製作しているシャーマン系列のジャンクパーツ多数を送っておきました。

 

 上図が譲り受けたラングです。足回り以外は組み立てが終わっている状態でした。一見してタミヤの旧キットと分かります。ミリタリーミニチュアシリーズの88番の品です。2014年に340番でリニューアルキットが出ており、それで以前に劇中車を再現製作しました。

 

 テレビシリーズの第11話に登場した、劇中車です。色々とガルパン独自の要素が入っており、実車準拠の精密な340番のリニューアルキットでさえも、多くの改造や修正や転用パーツを必要としたのを覚えています。いま思い出しても、手間の大変さや苦労の数々が鮮やかに甦ります。

 

 その作品を奥に置いて並べて比較してみました。一見するとあまり変わらないように見えましたが、実際にはサイズからして全然違いました。

 

 試しに、車体前端を同じ位置に並べておいて・・・。

 

 後端を見ますと、御覧の通りです。手前のタミヤキットの方が1センチぐらい長いです。1/1スケール換算で約35センチの差になります。
 よく見ますと、車体そのものは3ミリ程度の差であり、後部フェンダーがオーバースケールであることが分かります。それ以外はあまり差異が見られず、同じタミヤの製品であることが改めて感じられました。

 

 ですが、もともと古いキットであり、ストレート組みで作っているようなので、ガルパン仕様で作った私の作品とは各所で異なります。例えば、上図のように側面のシュルツェン架の並び位置がほとんど違います。

 

 転輪は全てゴム付きで、ラングの特徴の一つである鋼製転輪がありません。ハブキャップは後期型でモールドされていてこれは実車通りですが、劇中車のは中期型ですので異なります。モールドを削って中期型ハブキャップのパーツを持ってくるという手がありますが、そのパーツが手元に揃わないので、ハブキャップの再現は見送るしかありませんでした。

 

 さらに上部転輪は劇中車のゴム付き3個ではなく、鋼製4個です。ダンパーも実車通りに最後尾のものがモールドされています。

 

 そして、背面の排気管は前期型の横置きタイプです。劇中車仕様の後期型の縦型排気管とは異なります。

 以上の状態であるタミヤキットですが、これをガルパン仕様に改造することにしました。先に述べた諸々の相違点はだいたい修正することになります。まとめますと、下記の通りになります。

 1 車体サイズの差異は変更しようがないのでそのまま。
 2 転輪は前2個を鋼製に変更。
 3 転輪のハブキャップはモールドを削り取るのが大変なのでそのまま。
 4 上部転輪は3個に減らして位置も劇中車に合わせる。
 5 背面の排気管は後期型の縦型に変更。
 6 車外装備品は劇中車に合わせて付け直す。
 7 側面のシュルツェン架は劇中車の位置に合わせる。

 全面的に改造修正しても、サイズが違うので劇中車に近づけられません。それで割り切って細かい相違点はスルーして、目立つ差異だけを重点的に改造することにしました。上記の2、4、5、6、7の5つの工作にあたります。  (続く)

 


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知波単学園 九五式軽戦車(福田車) 完成です!!

2020年05月03日 | ガルパン模型制作記

 塗装と塗装後の組み立ての続きです。ジャッキは55番のカーキで塗りました。パールは28番の黒鉄色で塗りました。鶴嘴とスコップのセットの木製部分は44番のタン、金属部分は28番の黒鉄色で塗りました。

 

 背面の停止灯を47番のクリアーレッドで塗りました。ワイヤーは28番の黒鉄色で塗り、取り付けました。

 

 これで塗装後の組み付けも完了しました。

 

 デカールは、公式キットですから付いています。

 

 上図の1番、2番、3番の3枚を使いました。

 

 1番デカールは砲塔右側面に貼りました。

 

 3番デカールを車体背面右側に貼りました。

 

 2番デカールは砲塔左側面に貼りました。

 

 以上でデカール貼り付けは完了です。このあと、つや消しクリアーを薄く吹き付けて仕上げました。

 

 軽戦車ながらもなかなか堂々とした姿です。

 

 左側面観です。

 

 右側面観です。

 

 斜め後ろからの図です。

 

 以上で、知波単学園チームの福田の搭乗車、九五式軽戦車ハ号が劇場版仕様にて完成しました。製作期間は、2020年3月24日から4月14日まででした。組み立てに6日、塗装に12日かかりました。知波単学園車輌の迷彩は3色と分断色の4色から成りますので、1日に一色ずつ塗って乾燥させ、翌日に次の色を重ねる、という方法でゆっくり進めました。だから色が混ざったり、にじんだりすることが無く、綺麗に重ねて発色も良い感じでした。

 使用キットはファインモールドの公式キットです。九五式軽戦車ハ号のキットはドラゴンからも出ていますが、ガルパンの劇中車を再現するという観点においては、ファインモールドのキット一択となります。その3Dデータがアニメモデルに採り入れられているからです。

 今回は、珍しくガルパン仕様への工作が必要ありませんでした。ストレート組みで作れましたので、大変なのは迷彩塗装のみでした。塗装の練習にはもってこいの題材かもしれません。

 


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最終章における継続高校チームの編成は?

2020年05月02日 | ガールズ&パンツァー

 先日、サークルのガルパン仲間のT氏とガルパンの話題で長電話しました。上図の月刊戦車道別冊の特集にて、無限軌道杯の第1試合を戦った継続高校チームの編成はBT-42しか明示されていませんでしたが、あとの9輌は何だろうか、というのが、二時間にわたる長電話の内容でした。

 継続高校チームは、周知のように最終章第3話にて、大洗女子学園チームと対戦する可能性が最も高いと言われています。テレビシリーズおよび劇場版、最終章に登場した主要他校チームのうち、まだ対戦していない唯一の相手だからです。

それで、上図の月刊戦車道別冊の特集にてBT-42以外の車輌の情報が伏せられた事から、第3話にて登場することがほぼ確定視されるに至っています。T氏も積極的にその可能性を指摘している一人です。あとの9輌は何だろうか、と事あるごとに騒いでいます。

 ですが、継続高校チームの編成と言うのは、既に第63回全国大会の試合特集記事で明らかになっており、その大部分がコミック「フェイズエリカ」でも登場しています。下記の通りです。

 第63回全国大会第1試合(対青師団高校戦)
   Ⅲ号突撃砲G型、Ⅳ号戦車J型、T34/76、T34/85、T-26軽戦車、BT-42、BT-5×2、BT-7×2
 第63回全国大会第2試合(対黒森峰女学園戦)
   Ⅲ号突撃砲G型、Ⅳ号戦車J型、T34/76、T34/85、T-26軽戦車、BT-42、BT-5×2、BT-7×2
 「フェイズエリカ」 対黒森峰女学園戦
   Ⅲ号突撃砲G型、Ⅳ号戦車J型、T34/76、T34/85、T-26軽戦車、BT-42、BT-5×2、BT-7、T-28

 以上の編成をみますと、基本的には第二次大戦中のフィンランド軍の戦車部隊のそれを踏襲していることがうかがえます。ドイツとソ連の車輌から構成されています。この陣容で最終章第3話にて登場してくる可能性が高いとみられます。さらに新たな戦車が追加されるかもしれませんが、史実から逸脱するとは考えにくいので、KV-1等のソ連の車輌であろうと推測されます。

 したがって、これらをふまえて全ての車輌を並べた場合、ちょうど10輌になります。
   Ⅲ号突撃砲G型、Ⅳ号戦車J型、T34/76、T34/85、KV-1、T-26軽戦車、BT-42、BT-5、BT-7、T-28
 これらを全部出してきた場合、新登場車輌はⅢ号突撃砲G型、Ⅳ号戦車J型、KV-1、T-26軽戦車、BT-5、BT-7、T-28の7輌となります。
 ですが、この7輌が果たして出てくるでしょうか。T氏も私も、7輌全てが出ないのではないか、という推測で一致しています。多くても5輌ぐらい、ドイツ車輌のⅢ号突撃砲G型、Ⅳ号戦車J型はいずれも大洗女子学園チームの同型車輌とかぶるので、試合シーンでの見分けがつきにくいかもしれません。混乱を招きそうな車輌を出してくるとは考えにくい、という意見でまとまっています。

 つまり、ソ連車輌のみでまとめた陣容であり、この場合の新登場車輌はKV-1、T-26軽戦車、BT-5、BT-7、T-28のどれかであろう、ということになります。快速戦車が多いのが継続高校チームの特色と言われていますから、BT-5、BT-7は出てくる可能性が高そうです。スピーディーな作戦展開で相手を惑わせつつ、隙を一気に突いて各個撃破を狙ってきそうなイメージがあります。

 果たして、どうなるでしょうか。第3話が待ち遠しいです。

コメント (2)
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