監督:ダーレン・アロノフスキー
製作:ダーレン・アロノフスキー
主題歌:ブルース・スプリングスティーン
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド
<ストーリー>
家族、金、名声を失った元人気プロレスラー・ランディは、ある日、心臓発作を起こして医師から引退勧告をされてしまい…。
<感想>
実生活でもどん底まで落ちたミッキーと、プロレスラー・ランディの生き様が見事にオーバーラップした奇跡の一本。
愛する娘に縁を切られ、恋する女性にもフラれ、生きる喜びを失ったランディが自暴自棄に陥り、職場のスーパーで大暴れ。
重い心臓病を患いながらも、自分を解放出来る場所はもうリングの上しかないと、体に鞭打って花道を歩き出す。
人生も痛々しいが、リング上で胸を押さえ苦しむ姿も痛々しい。
しかし、全てを失い全てがボロボロとなったレスラーが、身を心配して駆け付けてくれた愛する女の姿が会場から消えた事で完全に吹っ切れて、死のリングポストダイブを決行するラストシーンが切なくもあり清々しくもあり。
どうせ死ぬなら、人生を費やした好きな場所で死にたい
これは一度地獄を味わったミッキー自身にも大きく反映されているんじゃないだろうか。
自虐とも取れるこの作品だが、出演した事が大事で、新たなミッキー・ロークというものをスクリーンに叩きだした感がある。
そう思わざるを得ない、見事な演技でした。
魂がこもった熱演とはこういうものを言うんだろうね。
「80年代最高!ニルヴァーナがブチ壊しやがったがな」
ニルヴァーナ世代の私としてはこのセリフには苦笑い。
ストリッパーを演じたマリサ・トメイも凄く良かった。
40代とは思えない、美し過ぎる裸体にうっとり。
ランディに時折見せる笑顔がまた可愛い。
決して私は熟女派ではないが、妙に甘えたくなるようなチャーミングさが彼女にはあり、それが魅力的でもあり、作品に華を添えている。
素晴らしい。
受賞履歴:
2008年 第66回 ゴールデン・グローブ賞主演男優賞<ドラマ部門>ミッキー・ローク
2008年 第65回 ヴェネチア国際映画祭金獅子賞 ダーレン・アロノフスキー
オフィシャル・サイト(日本語)
オフィシャル・サイト(英語)
評価:★★★★

11/06/21DVD鑑賞(旧作)


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レンタル開始日:2010-01-15
メーカー:日活