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バーボングラス片手のロックな毎日

東京都知事選と千代の富士

2016-08-01 02:06:22 | Talk is Cheap
東京都知事選が即日開票されたね。
小池百合子さんが当選した。
このブログでも書いたが、一人は都の政策何もなしに知名度だけで担ぎ上げられしゃしゃり出てきたボケかけ老人。一人は岩手県知事時代に東京一極集中を批判してた田舎者。マスコミは盛り上げたいからか三強の戦いなどと書いてた騒いでたが、これでは勝負にならないのは目に見えてた。(後ではなんとでも言えるが、俺はちゃんと先に書いてるぞ)

現時点でもう開票は100%終わってるんだから、メディアは数字もきちっと表示すべきじゃないか。
こういうところが思惑感じて嫌なのよね。投票率は何%だったとか視聴率は何%だったとかうるさいくせにね。

投票結果は
小池ゆりこ 2,912,628票
増田ひろや 1,793,453票
鳥越俊太郎 1,346,103票
何だ何だ、圧倒的な大差ではないか。増田氏とは110万票差、鳥越氏とは155万票差。

自民党(正確には自民党都連)が小池さんを推さず、増田さんを擁立した経緯がよくわからない。立候補表明時点では小池さんは自民党所属の衆議院議員だから、自民党は小池さんを推さずにわざわざ増田なんて知名度も何もない人をわざわざ推したんだろう。増田さんは東京都出身だそうだが、どうしても他県の知事した人は他県のイメージがつく。田中康夫さんがこの前の選挙で落ちた理由もそれじゃないか。東京の人間に限らないが、なんか地元愛とかが動くのよね。高校野球なんか特にそうでしょ。興味なくても地元の高校が勝ってるとなんか嬉しい。

それに日本国民は判官贔屓が好きだ。
もちろん圧倒的に強いとか秀でた人も好きなのだが、トップに君臨する人や団体、組織に立ち向かう人はつい応援したくなる。
特にたった一人で立ち向かう!なんていうのは、厨二病の人でなくても好きだ。自分はとても真似できない。だから自分の分身のようにそいつを応援してしまう。
昔の漫画で言えば、貧乏で何も持ってない子が才能と努力で、金持ちの裕福な環境のやつを打ち負かす。こんなの大好きね。あしたのジョー、巨人の星、エースをねらえ、リングにかけろ・・・このパターンのものは感情移入しやすいのだ。

古くは源義経。(この人のおかげで判官贔屓という言葉ができた)
楠木正成もそうだし、織田信長もそうだな。聖徳太子だってある意味そうだし、今やってる真田丸の真田信繁(幸村)もそうだね。
時には強いものに屈したり、長いものに巻かれたりするんだが、そうやって虎視眈々と時を待ち権力や組織と戦う。これは日本人の中に受け継がれてるDNAみたいなものか。幕末ものでも坂本龍馬や高杉晋作が好きな人は多いのは、彼らが孤高の人で日本(幕府)というでっかいものに挑んでたからだろう。

本日お亡くなりになられた九重親方。現役時代のシコ名、千代の富士が人気があったのもそのせいだと思う。
当時の横綱は、圧倒的な強さでふてぶてしい北の湖と、元学生横綱チャンピオンで練習はしない部屋住みしない、そのくせ強いってエリート意識満載の輪島。
千代の富士は相撲取りにしてはそれほど恵まれた体ではない。だが相撲取りと思えないような体の鍛え方をして、幕内優勝31回(歴代3位)通算勝星1045勝(歴代2位)という偉業。人気があったのはただ単に強いというだけでなく、体格というハンデをものとせず、当時の圧倒的王者の両横綱や自分より体のでかい関取に向かっていく姿に観客視聴者は興奮したんだろう。ちなみに当時の愛称は「ウルフ」。とても力士のあだ名じゃないよな。キン肉マンには千代の富士がモデルと思われる「ウルフマン」というキャラが登場している。

話を都知事選に戻そう。
今回、小池陣営はそこのところをうまく突いたよね。
自民党からの推薦がもらえないならいいよ、勝手に一人で戦うわって。なんて男前な女っぷり(?)
後ろ盾のない人、もう失うものは何もない、そしてしがらみがない。そういうイメージ。そりゃ応援したくなるね。
方や、増田陣営は菅官房長官や石原伸晃経済再生担当相(都連会長兼任)、いろんな自民党大物が応援に駆けつけ自民党色が強すぎた。「自民党にまかせとけば大丈夫」って雰囲気に持っていけたら良かったんだけど、辞任された舛添さんも元自民党、その前の石原慎太郎も。しかも石原慎太郎は応援演説で「小池は厚化粧のおばさん」なんて言うもんだから、女性中年層がこれで離れた。だいたいこの人旧日本維新の会の代表じゃなかったか?なのに、それが分裂して民主党とくっついてできた民進党が推す鳥越を応援しないのは、不思議だねぇ。この人もボケが始まってるのかもしれない。

鳥越氏は、どうでもいいや。こんな人を都民が選ぶわけないと思ってたし、できるわけないと思ってたもの。
民進や共産党は、前回の選挙でもう懲りてるだろうに何でまた共闘したんだろう。しかも担ぎ上げたのが全く都政などに興味のない被害妄想の老人。

旧民主党は自民党という強大な組織に立ち向かう政党って構図で成り立ってたんだが、民主党時代一時期だけだが政権党になったことがある。もう自民党政権はいいよ、って応援してもらえて政権とったんだ。
仕分けでのオラオラさ、東北震災の際のダメダメさと、福島原発のオタオタさ、でボロが出て、こりゃダメだと。それを復活してきた安倍さん率いる自民党に「日本を取り戻す」ってスローガン掲げられた選挙で大敗して、また自民党に政権を明け渡した。そんな政党が「都政を取り戻す」なんて言ってもダメだわな。誰も期待してないし、弱者対強者の図式にならない。なりふり構わず政策も方針も違う共産党や社民党とくっつくから、弱者ではなく敗者の悪あがきにしか見えない。
そこにまた共産党とかSEALDsのような「憲法9条反対」とか「沖縄から基地を無くせ」「日米安保条約改正の見直し」「原発0」なんて言い出す人担ぎ上げて、いったい何がしたかったんだ。ちょっと勘違いしてるのかもしれない。
そりゃ岡田代表も、次の代表選には出ないとか、都知事選投票日前日に言うわ。沈みかけた船からはさっさと逃げたいもんね。

でも、弱者が強者に挑むってのも、何でもかんでも応援するわけじゃない。
共産党や社民党の支持者が少ないのはそのせいだ。
一見奴らは弱者のふりをして強者(自民党)に対抗してる組織に見えるが、実は中国の参加に入れば安全よ、社会主義国(ロシア)の下に着けば安泰よって、これまた巨大な組織にすがってるだけ。レジスタンスではなく、コミュニストでしかない。それをみんなわかってるから「言ってることはいいんだけどねぇ」って思っても共感はできない。
だって努力は報われたいし、お金が稼げるならガンガン稼ぎたいし、人よりいい暮らししたいし、って欲望ある人多いもの。自分の才覚で成り上がりたい、認められたい!これがなけりゃ日本はここまで発展してないって。
いくらやっても全員同じ給与や評価じゃやってられない。成果配分がやっぱりいいし、成功報酬でもストックオプションでもいい。それだけの努力と行動してるもの。

でも、まぁ今みたいにちょっとハードに働いたら社畜といい、仕事のノルマもこなしてないのに帰り、休日出勤や残業が多けりゃ労働基準法を盾にブラック企業と決めつけ、努力しない、上司の言うこと聞かない、仕事ができないくせにやればできると勘違いして、才能もないのにここじゃないどこかを常に探してる人が増えてる。ゆとり、平等教育で育った奴らが、会社とか社会の中心になる20年後くらいからは、ちょっと不安。どうなるかわからないけどね。

ちなみにヘイトスピーチとか、在日、ちょっと偏ってるが、街頭演説で言ってることは、反論できないくらい理論騒然でもっともな桜井誠氏は、114,171票。
知事報酬はいらないとか、東京に恩返しがしたいとか、おっしゃられてた上杉隆氏は179,631票。
この二人以外の候補は1万票を超えてるのが6人、それ以外は一万票以下。
これが都民の答えですね。決まった以上はごちゃごちゃもう言うなよ。盛り立てていってくれ。