テレビやネットで海外の映像を見て我慢してる。
海外の文化や生活を映し出すルポものやドキュメンタリーなんかが好きなんだけど、あんまり肩がこるような堅苦しいものはパスだ。かと言って、なんか食レポとか安物のガイドブックみたいな内容のものは見ててもつまんない。最近はこんなのばっかでちょっとつまんない。
テレビ朝日でやっている【世界の村で発見!こんなところに日本人】って番組がある。
今まであんまり見なかったのだが、今回3時間スペシャルだということで見た。
これが面白くて見ごたえがあったのだわ。ただの芸能人旅番組にありがちな、現地の人気観光スポットの探索や、旅グルメ紹介なんか一切無いの。余計なものは一切そぎ落として、世界のあちこちに暮らす日本人を訪ねに行く硬派な旅番組。
もっと早くに見りゃよかったなぁとちょっと後悔。
今回、世界に住む日本人に会いに行く旅をするのは、寺島進、高岡早紀、杉田かおるの3人。
寺島進は北海道文化放送の【発見!タカトシランド】という北海道をゲストと一緒にブラブラする番組に、つい最近出てはった。
その時も「えっ?寺島さんってこんな番組に出るの?」って思ったのだが、結構トークもされるし、現地の人にも平気でどんどん接していってアクティブなのよね。
今回の番組で寺島進はタイに行く。

ラオスやミャンマーに近いタイ北部の村・ジャトー村に住むという日本人に会うために、バンコクからチェンライまでバスで移動。このバスはVIP形式でかなり快適そうだ。失礼ながらたいとか東南アジアで、こんな広々とした座席の、清潔で快適なバスがあるとはちょっと意外。
そしてもう一つ意外だったのが寺島さんは若い頃(まだ売れてない頃)西海岸から東海岸まで大陸横断バスで一人旅したことがあるんだと。その目的は北野武監督がL.A.に来るって情報を得て会いに行ったらしい。で、無事会うことができて、その際に気に入られて次作のソナチネで役がもらえたらしい。そこからブレイクしたもんね。旅は人生を変えるよね。


チェンライで寺島さん早速聞き込み。ガリアンルアムミット村というのは山岳民族の村という情報を得る。そして、ここからは移動手段はタクシーとかバスがないから、ソンテウって乗り物をチャーターするべきだという情報を得る。
このピックアップトラックの荷台を改造したソンテウって乗り物は、さっきのバスとは乗り心地は大違い。山の合間の緑の中を舗装されてない道路を揺られて走りようやくガリアンルアムミット村へ到着。
そしてそこでも寺島さんは現地人に聴き込みをする。本当アクティブな人だね。日本人が住むという目的地、ジャトー村までの移動手段は、なんとゾウ。これって番組がいかにもって演出でやってるのかなって思ったのだが、ここでは本当にゾウが移動手段みたい。まぁ撮影スタッフや通訳の方なんかはレンタカー借りてるんだろうけどさ。
高岡早紀はロシアへ。

税関でトラブルがあったらしくちょっとご機嫌斜め。
タクシーでモスクワへと向かうが大渋滞。どこの空港も街に向かう道って渋滞するよな。
モスクワに着いたのが20時なんだけど、驚くほど明るいのね。そしてロシア(ソビエト)って“寒い”ってイメージしかないんだけど、ッミンな半袖。若い女の子なんてタンクトップやショートパンツルックだ。このあと交互に映し出される南米に行ってる杉田かおるがダウンジャケットを羽織ってて、モスクワの高岡早紀が半袖ってなんか不思議。
赤の広場で聞き込みをすると、目的の日本人がいるポギ村はソビエト連邦時代にレーニングラードと呼ばれたロシア第二の都市サンクトペテルブルクだと。エルミタージュ美術館があるレニングラードまではモスクワから約600キロ。
「レニングラード州のサンクトペテルブルクまで行く電車はまだある」って情報を得てタクシーで駅に向かうも残念ながら3分遅く「さっき最終の21時発の電車が出たとこ」だと。ますます機嫌が悪くなる高岡早紀。


次の日7:00からの列車に乗る。日本でいう新幹線みたいなこの列車は人気で、チケットは取りにくいらしいが、なんとチケットは個室の特等席。喜ぶ高岡早紀。朝からフレッシュジュースや軽食スナックと共にシャンパンサービスまである。
これには番組司会の千原ジュニアも「高岡早紀の魔性にディレクターが負けたな」とやらせを燻しかる。まぁ日本でもななつぼしとか人気列車はチケット速攻完売で、高額席チケットならなんとかって場合多いもんね。でも、このサンクトペテルブルクまで行く列車4時間くらいの旅、広い個室でこれだけサービスあって日本円で1万5千円くらいだから、新幹線の東京-大阪間のグリーン車より価値はあるかもね。
で、このフィンランドに近いバルト海に面したレニングラード・サンクトペテルブルクでポギ村までの行き方を尋ねるが「あなたの持ってる地図は広域すぎてわからない」と。そりゃロシア全図とかだったらスケールが大きすぎて余程有名な場所でもない限り小さな町や村はわからないわ。
で、高岡早紀は本屋さんで地図を探す。でも、ロシア語で書かれた地図はわからんわな。俺も海外旅行に行かれたお客様にお土産に現地の地図をいただくのだが、現地の言葉で書かれた地図は結構ちんぷんかんぷん。フランス語もドイツ語もポルトガル語も、もちろんロヒアゴは全くわかりません。
でもこれまた偶然親切な店員さんでポギ村を探してくれる。(これもやらせくさいなぁとジュニアは言っていたが・・・)
電車を乗り換え目的地近くの駅で降りると大雨。ホームで雨宿りしてると10分くらいで雨が止む。高岡早紀は持ってる人なのか。
ここからバスで行けるそうだが、バス停に辿り着くとバスは17:00まで無い。あと2時間ある。周りには何も無い。歩こうかヒッチハイクしようかと躊躇してると、これまた偶然タクシーが・・・。もはややらせとしか思えないが、旅に偶然はつきものだからな。
広大な土地にポツンと取り残されたようにある村ポギで、このあと出会えた日本人の壮絶な人生はちょっと悲しいお話だった。
けど、高岡早紀って相変わらず美しいよな。いま45歳?石田ゆり子が奇跡のアラフォーとか呼ばれてるが、高岡早紀の美貌ってそれ以上だね。
そりゃ布袋も酔ってキスするわ。保阪尚希もイケメンだったけど美男美女のカップルって長続きしないのかなぁ。三浦翔平と桐谷美玲は大丈夫か?関係ないか。
さて一方杉田かおるは南米ボリビアへ。


標高4050mと富士山よりも高い位置にある空港ですでに高山病でグロッキー寸前。
バスでアンデス山脈沿いの国道を南下し、これまた標高およそ3700mに位置する町オルーロでバスを乗り継ぐ。デモで国道が封鎖されているらしく、未舗装の迂回路をバスは走り、ようやく国道に戻る。ここからの景色は圧巻。よくレコードのジャケットなんかになってるような何も無い道。
目的地のコルチャニ村は、これまたアンデス山脈の荒野にある。
大地と空がシンクロした景色の写真で有名なウユニ塩湖のすぐ近くの村。バス停を降りても民家が遠い。人がいない。店が無い。
それでもてくてく歩いてウユニ湖観光客用の売店地区にたどり着き、目的の人を探すと近くのホテルにいるという。
売店の女の人が書いてくれた地図を頼りにまたもや何も無い道をてくてく歩くが、ここも富士山と同じ高さのとこ。呼吸がしんどそうなのが画面から伝わってくる。
地図に書かれてたホテルの看板を見つけるも、そこには非情の「ここから4Km」。世界は広いな。
気持ちが折れそうになりながらもヒッチハイクを試みる杉田かおる。
「基本人間不信だから、誰もが怪しい人に見えてしまう…」と言ってたが大丈夫か。
周りに家もなく、わずかに走る車はどれも止まってくれない。半泣きになりそうな杉田かおる。そこに一台のトラックが止まってくれるが、運転してた人は覆面をしてる。
俺が南米を一人旅してヒッチハイクで車が止まってくれたとしても、こんな覆面(マスク)した運転手だったらても「ごめん、間違えました・・・」って言うかもしれない。
実はこの運転手いい人でホテルまで杉田かおるを載せてくれた。マスク(覆面)は日焼け防止のためだった。
ホテルで聞くと会いにきた目的の日本人は、今はユニ湖にいるはずだと。ホテルの人が車を出してくれて(ここら辺はちょっとやらせだろうけど)ユニ湖に探しに行く。
この景色がまた圧巻。そして目的の人と出会えたあと、時間とともに変化する空と景色。まるでディスカバリーチャンネルの映像を見てるかのような見事な景色。
あぁ、旅に出たいなぁ。いや、海外で暮らしたいなぁ。でも俺には無理だろうなぁ。せめて旅したいなぁ。
そんな思いが駆け巡るいい番組です。
