● 阿含経( Ⅺ) 中 阿含経 : 七宝 経 の 解説 (Ⅺ-1) お釈迦さま は 最初 に、 転輪王 が この世 に 出現 さ れる とき には、 七つ の 宝 が この世 に 出現 さ れる の だ、 と お 説き に なら れ まし た。 七つ の 宝 とは、 輪宝( りん ぽう)・象 宝( ぞう ほう)・馬 宝( め ほう)・珠 宝( し ゅほう)・女 宝( に ょほう)・居士 宝( こじ ほう)・主 兵 臣 宝( し ゅひょうしんほう) の こと です。 転輪王 とは、 どの よう な 王さま でしょ う か? これ は 武力 を 用い ず、 正義 と 法 によって 世界 を 統一 支配 し て、 立派 な 世界 を 建設 する という、 インド の 伝説 的 な 帝王 の 理想像 です。
その 転輪王 は、 天 から 七つ の 宝 を 感得 する と いわ れ て おり ます。 これ が 七宝 です。 ※七宝 の 第一 は 輪宝 です。 輪宝 とは 金 で でき た 車輪 = 金輪( こん りん) です。 神聖 な 車輪 で、 一種 の 戦車 です。 抵抗 する ところ の 悪い 軍隊 や 国王 を 全部 この 金輪 が 打ち さ い て しまう の です。 正義 と 法 を 説い て 世界 を 治める わけ です。 ※第二 の 象 宝 とは、 すぐれ た 象 の こと です。 ※第三 の 馬 宝 とは、 乗馬 用 の 優れ た 馬 です。※第四 の 珠 宝 とは、 如意宝珠 の こと です。 ※第 五 の 女 宝 とは 玉女 宝( ぎょ くに ょほう) とも いい ます。 転輪王 に 仕え て、 いろいろ と 内助 の 功 を 現 わす とさ れ て いる、 容色 麗しく、 才知 の 優れ た 女性 です。 ※第六 の 居士 宝 とは、 すぐれ た 大臣 たち の こと です。 ※第 七 の 主 兵 臣 宝 とは、 すぐれ た 将軍 たち の こと です。 転輪王 は この 七つ の 宝 を 手 に 入れ て、 世界 を 統一 し、 平和 な 良い 世界 を 生み出す とさ れ て い ます。
※第四 の 珠 宝 とは、 如意宝珠 の こと です。 ※第 五 の 女 宝 とは 玉女 宝( ぎょ くに ょほう) とも いい ます。 転輪王 に 仕え て、 いろいろ と 内助 の 功 を 現 わす とさ れ て いる、 容色 麗しく、 才知 の 優れ た 女性 です。 ※第六 の 居士 宝 とは、 すぐれ た 大臣 たち の こと です。 ※第 七 の 主 兵 臣 宝 とは、 すぐれ た 将軍 たち の こと です。 転輪王 は この 七つ の 宝 を 手 に 入れ て、 世界 を 統一 し、 平和 な 良い 世界 を 生み出す とさ れ て い ます。
を、「 法輪 を 転ずる」 と いい ます。 お釈迦さま が 悟り を 開か れ て、 一番 最初 の 説法 を「 初 転法輪」 と いい ます。 (Ⅺ-2) お釈迦さま は 転輪王 の 七宝 に なぞらえ て、 七覚支 法 は 如来 の 七宝 で ある と おっしゃっ て いる わけ です。 如来 も 無 所 ジャク も 等正覚 も、 仏 さま の こと です。 仏 さま が この世 に 出現 さ れる とき には、 転輪王 が 七つ の 宝 を 得 られる よう に、 七つ の 宝 とも いう べき 七つ の 法 が 世間 に 出現 する の です。 七覚支 法
1) 念 覚 支( ねん かくし) 念 の 力 を 強化 し、 その 力 によって 空観 を 体得 する 修行。 2) 択 法 覚 支( ちゃ く ほう か くし) 世の中 に たくさん ある 宗教・信仰・哲学 の 中 から、 真実 の 教法 を 選ぶ 修行。 3) 精進 覚 支( しょうじん かくし) 一心 の 努力 精進 によって、 自分 が 選ん だ 教法 を 体得 する 修行。 4) 喜 覚 支( きか くし) 真実 の 教法 を 身 に つける 喜び に 住 する 修行。 5) 息 覚 支( そく かくし) 心身 を 軽快 に する 修行。
6) 定 覚 支( じ ょうかくし) 「滅尽 定」「 四 禅定」 を 含む、 特殊 な 瞑想 法。 7) 捨 覚 支( し ゃかくし) 物事 に とらわれ て 執着 する 心 を 捨てる 修行。 転輪王 という 偉大 な 王さま が 出現 さ れる とき には、 輪宝 を はじめ と し た 七つ の 宝 が 世の中 に 出 て、 転輪王 は それ を 得 て 世界 を 統一 し、 立派 な 世の中 を 建設 し ます。 同様 に、 如来 が 出現 さ れる とき には、 七つ の 法・七覚支 法 が 現れ、 如来 は その 法 を もっ て 世の中 を 救う の だ、 と お釈迦さま は おっしゃっ て いる の です。