会報より 親の会報告
1 肩の荷が下りたような
A経験者: 中学の時いじめで2年間登校拒否を経験しました。もう30数年前のことです。その時助けてくれた先生とクラスメートにお礼を言いたいとずっと思っていました。
2ヶ月ほど前、その友だちのうちの1人の名前が、グーグルで見つかりました。ある会社の役員をしているようでした。お礼を言おうと思い切って電話しました。「△△中学の○○さんですか?」と言って私の名前を言ったら、驚いたようでしたけど、誰だかすぐ分かってくれて「あの時は助けてくれてありがとう」と言ったら「何を今更、水くさい」と言ってくれました。私は肩の荷が下りたような気持ちがしました。一歩前進したと思いました。
「帰省したら会おう」と話しました。数年前、同窓会をして、彼がその幹事をしたようで、その時は電話が繋がらなかったようでした。
ずっと気になっていたので、救ってくれた友人にお礼を言えたことは大きな事でした。相手が、私が自分の名前を言ったらすぐに分かってくれたのが良かったと思いました。
彼や先生との出会いがなかったら、いじめも登校拒否もどうなっていたか。感謝してもしきれません。
お礼を言おうと思ったのは大人になってからでした。やっと言えて肩の荷が下りました。直接会えたらいろんな話も出来るかと思うけど、今は(コロナ禍の)時期も時期なので、でも携帯の番号は交換できました。
B : どんな時に助けてくれたんですか?
A経験者: いじめがあって、先生が気づかれて、その時彼が中心になって「いじめるな」と言ってくれました。
C母: いじめた人たちへの思いは何かないですか?
A経験者: 恨みとかはないですね。全くないわけではないけど。父から「お前はいじめる側にはなるなよ」と言われたのが、頭にずっとあります。
D : ほっとされたんですね。
A経験者: はい、そうですね。先生にはお礼を言ったけど、助けてくれた中心の彼には言っていなかった。いじめが精算されたのではないけど、彼がいたから学校に行けるようになった。
いじめた人の中には、本人も親もいじめを認めない人もいました。彼が学校に行きやすくしてくれました。