活 動 報 告
■困難を有する子ども・若者によりそいましょうin人吉 フレンズ会員5名参加
9月24日(土) 13:00~15:30 人吉市カルチャーパレス 参加者 約100名 内 オンライン参加37名
◆第1部 13:10~14:45
講演 あなたはあなたのままで、大丈夫!~バスジャック事件に遭遇して考えたこと~
講師 山口由美子氏 不登校を考える親の会「ほっとケーキ」代表
主催 : 熊本県 & 熊本県子ども・若者総合相談センター
お話の概要
事件当日のこと バスを乗っ取った17歳の少年が、人が逃げた事に怒り、私を包丁で数カ所切りつけた。その時私は、「こんなにしなければならない位この子は傷ついている。殺人者にしたくない」と感じ、傷を心臓より上にあげていた。
逃げた人たちが事件後とても責められたが、あの場にいなければ、あの恐怖は分からない。
少年と娘の不登校 事件の話しをするのに、娘の不登校に触れなければ語れないと思い、話していいか娘に確認した。少年も誰かに辛かったことを話せていたらと残念に思う。
事件後の私の状況 1ヶ月半の治療、リハビリの中で感情が動いてなかった。お医者さんの「お辛かったでしょう」の言葉で自分の状況が分かり、自分を丸ごと受け入れられるようになった。それまでは、頑張れない自分はダメと思っていた。長男を育てるときは自分の価値観を押しつけていた。
不登校の親の会と居場所を開く 「ほっとケーキ」の親の会は、答えは出さず、ただ聴くだけです。難しいことですけど、そうしないと自分で判断できなくなる。みんなを信じています。あの少年にも居場所があればよかったと思い、1年後、居場所も開いた。
加害者と面会 それまで当事者同士の面会はなかった。被害者は置き去りだった。3回会った。少年に「これまで辛かったね」と言った。心から謝ってくれた。「これからの生き方を見てるから」と伝えた。
支援者へ どんな体験をしてもここまで生きてきた、そこまで色んな事をくぐり抜けてきた姿そのものが宝。主体は支援者ではない。「支援させて頂いている」という姿勢が大事。
ö会員の感想
A フレンズで学ばせて頂いたことと一緒だと思いながら聴いてました。寄り添う、聴く、居場所。
いまもなお様々な事件が続き、子どもたちの心が休めてないってことがもどかしい。
B 「頭を通さず身体で感じる」ということばが印象に残りました。バスの中では大変な目に遭いながらも、「少年を殺人犯にするわけにいかない」と思っておられたことも、驚きでした。
C 「言霊というのがあって、同じ言葉でも言い方で伝わり方が違う」と言われた事と、「親の会で答えは出さず、ひたすら聴くだけにしている」と言われ「難しい事ですが」と付け加えられた事に、共感しました。