2009年9.30発行
フレンズ親の会 報告
第 121 回 フレンズ親の会 09年9月12日 13:30-16:30 熊本市民会館 第6会議室
参加者22名 (初参加者7名)
この日は開催時刻に突然激しい風雨になり、雨の中を来る人は少ないだろうなぁと思っていましたが、幸いすぐに小雨になって、いつもより多い参加者でした。その中には「不登校の親御さんの話を聴いて学びたい」と参加された他県の教員の方々や、「20年間、卒業した学校の前を通れなかった」とおっしゃる〝登校拒否〟を経験した男性の参加もありました。
最初、〔初参加者〕、〔小学生〕、〔中学生〕、〔高校・青年〕の四つのグループで語り合い、後半みんなで一つの輪になって語り合いました。今回は親同士が互いにとても率直に語られ、心が大きく揺れ動くさまが感じとられる会になったと思います。
1 本当に黙っていていいの?
A母:3ヶ月ぶりの参加です。上の子は高校3年をダブったのですが、最近になってやっとレポートを書き出しました。ある日息子が「レポートのこと言わんで!」と言ってきました。私は言ってるつもりはなかったけど、「言ってたよ」と言うんです。だから極力言わないようにしていたら、レポートをやり出し、明るくなってきました。下の中2の子も学校には行かないけど、ナイストライ(職場体験)には行きました。とても楽しかったようです。
B母:うちの子も職場体験を一週間ぐらいして、部活や人間関係で張りつめていたのが、裏方で野菜を切ったりして、おばちゃんたちとのお喋りがものすごく楽しかったようで明るくなりました。でも、家の中でいたって明るいのに学校に行かないので、親としてはイライラするんです。
C母:うちの娘(中3)も「勉強しなさいと言われたくない」と言います。私もそう言っているつもりはないのですが、家の中では全く普通で、買い物とか出来るので、そういう元気な姿を見ていると「どうして学校に行けないんだ!?」と思ってしまいます。そして家でたまに勉強している姿を見ると「そんなふうにのんきにしている場合じゃない」と思うんです。もし人並みに高校に行くんだったらもっと頑張らないといけないと思い「もういいかげんに勉強せんね」と注意すると、「今やろうと思ってたのに」とその場しのぎの言い訳をします。本当に黙っていた方がいいのか、強引にさせた方がいいのか、どうしたらいいのか分かりません。
D母:うちの息子は中2の2学期に熊本に引っ越して来て学校も代わったので、「今度は行けるかな」と期待していたんですが、やっぱり行けませんでした。その時息子が、大きなずうたいで泣きじゃくったので、その姿を見てどれほど辛いのかが分かり、それまで私たちもいろいろ大変だったんですけど「もう明るい不登校で行こう」と考え方を切り替えました。それから何も言わずに見守っていたら「学校行こうかな」と息子が言うようになりました。
勉強だけで一生生きていける訳ではないし、娘さんも学びたい気持ちがあると思うので、気持ちのエネルギーが貯まったら、自分で考えて、自分で(道を)見つけ出していくと思います。
C母:今、朝起きるのが遅いんですよね。全日制の高校に行きたいと希望しているのに、今のままでは入らないと思うけど、子どもは入るような気持ちでいるんです。
娘はすごく真面目で、オール・オア・ナッシングというか、100出来ないと全てを放棄して、やめてしまう性格なんです。例えば絵を一所懸命描いても、本人の中で満足できないと引き破って提出しない。100出来ないと0と一緒という感じ。根本的な性格が直らない限り、これから先もポキポキ折れはしないかと心配で、カウンセリングを受けさせたいけど受けないんです。私は定時制でもいいと思うんですけど・・。娘は「あぁなりたい、こうなりたい」と夢を語っても、努力はしないんです。
「私の事は私がやるから」と娘は言うんですけど・・。私は子どもを信じきれない。どうしたら信じられるようになるのかと思います。娘は我慢に我慢を重ねて、ある事を堺にぱったり学校に行けなくなりました。いつまで待てばいいのか、本当に何もしないことがいいことなのかという不安が常にあります。でも、ある時降って湧いたように「子どもが私にいろんな経験をさせて親を育てているのかな」と思うことがあります。一足飛びによくはならないと思うんですけど・・・。