登校拒否・不登校に学ぶ フレンズネットワーク くまもと  【不登校 命を守る 子の反応】  一人で悩まないで!  

不登校から学んで、子どもたちを取り巻く環境を改善しようと1997年に設立した団体です。その活動や想い等をつづります。

「不登校」と向き直しの機会に   会報 ふれんずNo.226 より ②

2018-12-11 20:06:27 | 会報「ふれんず」から

会報から

お便りコーナー

「不登校」と向き直しの機会に

                                  石井嘉寿絵

今回、大勢の人の前で40分話すという大仕事を、代表のスケジュールが合わないということで引き受けたのですが、結果はどうであれ、私にとっては間違いなくいい経験になりました。

不登校について語るということで、先入観をなるべく取っ払って「不登校」と向き合ってみようと思い、我が子が休み始めた時からを振り返る作業をしました。

そのなかで、息子が26才の時に書いてくれた手記を読み直してみたのですが、当時受け取ったものとは少し違うものを感じました。書かれている文字が変化しているなんてことは全くないわけですが、私は自分の想いに引き寄せて読みとっていたようです。息子の言いたいことをしっかり受け取れていなかったと反省しました。

彼の文章は少しくどいほどに熱く綴られ、その中に怒りや、悲しみや、学びたいという情熱がにじみ出ているのです。推こうしてもっと整理し、読みやすくした方がいいと思える所もありますが、そうしてしまうと、この溢れる想いが薄まるのではないかと感じるほどです。当時(不登校になって16年後)の彼の想いをかみしめる機会になりました。

人の想いをそのまま受け取ることは、とても難しいことだと改めて感じ、そのことが今回一番の収穫だったと思っています。その手記が載っているのは「届け!!文科省まで」という私が友人と自費出版した本ですが、その一部を引用して話を進めました。その中から一部をここに紹介します。息子は「学校教育」について次のように書いています。 

その時の社会や情報も、受験に過熱する学歴社会を批判し、これからは手に職をもち個性を大切にすることが大切だという空気を子どもの私でも感じられた。学校の先生も同じようなことを口にしていた。だが実際はどうだ。先生が黒板の前で繰り返すことは、黒板に書くことをただノートに書き写させ、テストに出てきそうなキーワードに赤線をつけ覚えさせるだけのテストのための勉強(すべての先生がそうとは言わないが)、子ども一人一人の個性や好きな事を重要視しているとは到底思えないカリキュラム。特に受験と関係のない美術などの創作系の課目は学校によっては減らす、またはなくしてしまうことも珍しくないことだった。そんな矛盾だらけの教育の現場に、自分が最も成長する大切な時間の大半をゆだねるほどの価値をみつけられるはずもない。

学校に行く価値がないと判断すると、頭よりも先に体が反応(適応)し学校に行くために朝早く起きるということを体が勝手にやめる。私はそのようにして、頭と体両方が自然と「学校へ行く」という選択をしなくなった。

そしてこうも書いています。

「学校に行かないと生きていくために困る」ではなく、「学校に行くと生きていく力が奪われる」そんな感覚だった。と書いています。

「学校に行くと生きていく力が奪われる」と感じるのは息子ばかりではないと思います。こんなふうに感じさせてしまう現状を少しでも良くしたいと「不登校」に関わってきたつもりですけど、今回の「代理の講演」を機に、改めて謙虚に向き直していこうと思いました。

 

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親が手を放せば、親に何かが入ってくる  会報 ふれんずNo.226 より

2018-12-05 18:13:21 | 会報「ふれんず」から

会報から一部を切り取って紹介

 

3 親が手を放せば、親に何かが入ってくる 

 

:上の子が防大を受けたいというので、ビデオで訓練の様子などを見たけど、これはうちの子には無理と思って、やめて他を受けました。でもあれが出来る人もいるんですよね、合わせられる人もいる。

 

B : 人は色んな人がいます。色んな人がいてこの世の中成り立っていると思うので、良い悪いではない。その人の能力を生かせられたらいいですね。

 

C : アメリカにサドベリーバレースクールというのがあります。ここは、子ども達が好きなことをして自由に過ごして、自分達で勉強したいことを見つけてきます。たとえば、みんなでバザーをすることになって、お金の計算が必要になり、算数の勉強が始まるという具合です。

 学びのスタイルはいろいろなんです。日本は公教育があるので、その枠から出たら終わりのような感じだけど、そういう枠じゃない学び方もあって良いはずです。

 

: 問題は社会がそうなので、私も息子も落伍者でどうしていくのがいいのかわからない。

 

: 子どもはお母さんがやりたいことをしていると、ついてくると思います。私、今は自分のやりたいことをしています。

 

: どうやってそういう気持ちに切り替えられたのですか。私はなかなか自分を上げていけないです。

 

: 子どもの力もあって少しずつ。子どもを信じることは大切です。この子は脱落者じゃない、頑張っていると思いました。

 親がいろいろ言うほど子どもは動かないし、思えば思うほど縛ってしまう。親が手を放せば、親に何かが入ってくる。すると自分が上がって、子どもも上がる。

 そういう子の方が後で伸びると思います。

 

: どうしたら子どもをそこまで信じられるんだろう。

 

: 自分の産んだ子どもですから。自分を信じる。こういうところでの出合いにも感謝です。

 

B : Eさんは随分明るくなられましたね。ところで、手を放すというのは?

 

: 信じるということだと思います。自分がいっぱいいっぱいだと、それ以上何も受けとめられない。何かから手を放せば、別のものが持てるようになる。

 

: とにかく、回復してほしい、元気になってほしいんです。

 

: 大人になってからが心配と、先ほどどなたかおっしゃったけど、大人になる手前に段々があって、1歩1歩の積み重ねがあるんだろうと思います。

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これからの日程

2018-12-02 11:19:11 | これからの日程

☀ フレンズ 親の会

12月8日(土)

午後 (受付1時~)1:30 ~ 4:30

国際交流会館 4F

第1会議室

運営委員会

12月22日(土) 午後1:30〜

パレアルーム 鶴屋東館9F

発送作業 助っ人歓迎

おしゃべりしながらやってます。

2019年1月4日(金)

午後1:30〜

パレアルーム 鶴屋東館9F

☀ フレンズ 親の会

2019年1月12日(土)

午後 (受付1時~)1:30 ~ 4:30

熊本市民会館 第7会議室

★フレンズ  夜の親の会

※途中からの参加、歓迎!

2019年1月24日(木) 

午後 (受付6:15~) 6:30 ~ 8:30

ウェルパル くまもと 1F

あいぽーと奥 会議セミナー室

 

12月、1月の親の会は、いつものウェルパルとは違いますから、気をつけてくださいね。

1月4日の発送作業は、お手伝いは無理しないで正月を楽しんでください。

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