10年前の会報から
フレンズ親の会 報告
第125回 フレンズ親の会 2010年1月9日 13:30-16:30 熊本市総合保健福祉センター
参加者20名 (初参加者1名)
厳しい寒さが続いていましたが、その寒さもちょっと和らいだ土曜の午後、今年初めての親の会がありました。
2010年が明けましたね。今年は、どんな年になるのでしょうか?会員の皆様にとって良い年になりますように……。今年も、どうぞよろしくお願いします。
1 頭では、わかっているけれど
A母:中学1年生の男の子です。大好きな身内を亡くしたことで元気がなくなり、登校できなくなりました。始業式は、先生が迎えに来られて「連れていかれた」感じだったのですが、本人は行ってよかったようです。でも教室に入ると友達が息子の周りに集まってきて、まるで映画のワンシーンのようだったそうです。
先生は熱心に関わって下さり、とても有難くもあるのですが、本人にとっては負担だったようです。あまりにも先生の熱意が熱くて、ヤケドしそうな感じです。
部活に入ったのですが、選手を選ぶことで競争になっていくのですね。別の部に入り直したのですが、そこも競争で・・・。エネルギーがなくなり、行けなくなりました。
そのうち昼夜逆転になりました。今は「小説を書く」と言って熱中しています。昼夜逆転が、大人になってからの社会生活に影響するのではないか、生活リズムが崩れると学校に戻るのが難しくなるのではないか、心のエネルギーが溜まっても体のエネルギーがついていかなくなるのではないかと気になります。
B祖父:高校3年ですが、昼夜逆転の時は何を言ってもダメでした。「前より悪くならなければいい」と思うようになりました。1年余り昼夜逆転が続きました。高校も出席日数が足りなくなって、現在のサポート校に転校しました。その転校で昼夜逆転が治りました。本当に変わるもんです。何かきっかけがあると、大丈夫なのではないでしょうか。
A母:やはり、学校へは行って欲しいです。カウンセリングも「話すことがない」と言って、行かない状況です。今は誰とも会いたくないようです。まだ中1ですが、将来生きるために「高校に行っておかないと」と思うし、大検という方法もありますが、待つのは難しいですよね。知識としては焦らないで待った方がいいと知っているけど、完全にその心境になれません。子どもに「お母さんは矛盾している」と指摘されてしまいました。
C母:Aさんの話を聴いていると、数ヶ月前の私のようです。心配でいろんなことを一生懸命やって、子どもは昼夜逆転になって、病院に連れて行ったり・・・。この親の会に来て他の人の話を聴いて、自分が成長したとは思いませんが、不思議なことに子どもの様子が変わったのです。
親が子どもを必死で学校に行かせようとしている時、子どもが部屋から出て来なかったりしたのは、自分を守ろうとしていたように思います。
先日、「土佐日記」の作者「紀貫之」が男か女かを、親子で調べました。受験勉強とは直接つながらないけど、「知ることが楽しい」ことや「楽しいから勉強する」ということが分かったような気がします。学力が落ちると親は心配するけれど、一つ知った子どもは、必要だと思ったら自分から学ぶのではないでしょうか。一生懸命学校に行かせることより、「待ってやる」ことです。私もそう思ってはいても難しいですが。一日でも、一学期でも早く行ってほしい、来年は行ってほしいと思うけど、「待つ」方が回復は早まるのではないでしょうか。
勉強のことも、今は興味がなくても、「生きていく上で勉強は必要。必要だから勉強をする」ということを知っている人間と知らない人間とでは、将来が違うと思います。
A母: エネルギーが出た時が行く時と思って待ってみます。