登校拒否・不登校に学ぶ フレンズネットワーク くまもと  【不登校 命を守る 子の反応】  一人で悩まないで!  

不登校から学んで、子どもたちを取り巻く環境を改善しようと1997年に設立した団体です。その活動や想い等をつづります。

本当に黙っていていいの?  会報 ふれんず123号より 2009年9 月 30 日発行

2018-07-29 20:18:24 | 会報「ふれんず」から

9年前9月の親の会のようすですが、一か月未来の出来事のようでもあります。

 

1 本当に黙っていていいの?

 

:3ヶ月ぶりの参加です。上の子は高校3年をダブったのですが、最近になってやっとレポートを書き出しました。ある日息子が「レポートのこと言わんで!」と言ってきました。私は言ってるつもりはなかったけど、「言ってたよ」と言うんです。だから極力言わないようにしていたら、レポートをやり出し、明るくなってきました。下の中2の子も学校には行かないけど、ナイストライ(職場体験)には行きました。とても楽しかったようです。

:うちの子も職場体験を一週間ぐらいして、部活や人間関係で張りつめていたのが、裏方で野菜を切ったりして、おばちゃんたちとのお喋りがものすごく楽しかったようで明るくなりました。でも、家の中でいたって明るいのに学校に行かないので、親としてはイライラするんです。

:うちの娘(中3)も「勉強しなさいと言われたくない」と言います。私もそう言っているつもりはないのですが、家の中では全く普通で、買い物とか出来るので、そういう元気な姿を見ていると「どうして学校に行けないんだ!?」と思ってしまいます。そして家でたまに勉強している姿を見ると「そんなふうにのんきにしている場合じゃない」と思うんです。もし人並みに高校に行くんだったらもっと頑張らないといけないと思い「もういいかげんに勉強せんね」と注意すると、「今やろうと思ってたのに」とその場しのぎの言い訳をします。本当に黙っていた方がいいのか、強引にさせた方がいいのか、どうしたらいいのか分かりません。

:うちの息子は中2の2学期に熊本に引っ越して来て学校も代わったので、「今度は行けるかな」と期待していたんですが、やっぱり行けませんでした。その時息子が、大きなずうたいで泣きじゃくったので、その姿を見てどれほど辛いのかが分かり、それまで私たちもいろいろ大変だったんですけど「もう明るい不登校で行こう」と考え方を切り替えました。それから何も言わずに見守っていたら「学校行こうかな」と息子が言うようになりました。

勉強だけで一生生きていける訳ではないし、娘さんも学びたい気持ちがあると思うので、気持ちのエネルギーが貯まったら、自分で考えて、自分で(道を)見つけ出していくと思います。

 :今、朝起きるのが遅いんですよね。全日制の高校に行きたいと希望しているのに、今のままでは入らないと思うけど、子どもは入るような気持ちでいるんです。

娘はすごく真面目で、オール・オア・ナッシングというか、100出来ないと全てを放棄して、やめてしまう性格なんです。例えば絵を一所懸命描いても、本人の中で満足できないと引き破って提出しない。100出来ないと0と一緒という感じ。根本的な性格が直らない限り、これから先もポキポキ折れはしないかと心配で、カウンセリングを受けさせたいけど受けないんです。私は定時制でもいいと思うんですけど・・。娘は「あぁなりたい、こうなりたい」と夢を語っても、努力はしないんです。

「私の事は私がやるから」と娘は言うんですけど・・。私は子どもを信じきれない。どうしたら信じられるようになるのかと思います。娘は我慢に我慢を重ねて、ある事を堺にぱったり学校に行けなくなりました。いつまで待てばいいのか、本当に何もしないことがいいことなのかという不安が常にあります。でも、ある時降って湧いたように「子どもが私にいろんな経験をさせて親を育てているのかな」と思うことがあります。一足飛びによくはならないと思うんですけど・・・。

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子どもの声を聴くことと〈ゆとり〉が必要  会報 ふれんずNo.221 より ③

2018-07-17 09:37:31 | 会報「ふれんず」から

 

子どもの声を聴くことと〈ゆとり〉が必要

権利条約が提起する「新しい子ども観」とは、どんなものでしょうか。子どもたちは保護されるだけではなく、養育されなくてはいけません。のみならず、子どもには参加の権利がある-権利の行使主体、小さな市民なんです。参加とは、まず子どもの意見を聴くことです。そうして、大人と子どものいい関係を築いていく…。

私は「語るは“かたる”の始めなり」とごろ合わせで言います。「かたる」は熊本弁で「参加する」「仲間になる」ですもんね。

先人たちの素敵な言葉があります。

「子どもはだんだんと人間になるのではなく、すでに人間である」(コルチャック)

「子どもの声は聴くに値する」(大宮勇雄)

〈ゆとり〉がなければ、子どもは育ちません。スクールの語源は「ひま」です。教師は「ひま人」でなきゃいけない。今でもこの原理は大事。

いじめや不登校に直面した時は、もつれた糸をきゅっと引っ張ってはダメ。子どもの声を聴きながら、ほぐして解決しなきゃ。また、勉強の分かりの遅い子は、時間をかければちゃんと分かってくれます。

デンマークには、「ギャップ・イヤー」という制度があります。高校を出たらすぐに大学に行くのでなく、自由と経験が保障されている。浪人でもニートでもないんです。

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講師/山下雅彦 東海大学教授  会報 ふれんずNo.221 より ②

2018-07-12 13:24:17 | 会報「ふれんず」から

講演内容

‟子どもの権利”と未来いま、私たちにできること

講師/山下雅彦 東海大学教授   

 

「ありがとう不登校」って、どういうこと?

こんなおかしい日本の教育システムと超多忙な社会を変えるヒントは、子ども、とりわけ不登校の子どもたちから見えてくるのではないか。そのことをまざまざと知るきっかけになったのが、フレンズネットワークが1年前に出版した『ありがとう不登校』という本です。

不登校に「ありがとう」って、ちょっと不思議なタイトルですよね。なぜこんなタイトルがついていると思うか、大学生たちに討論してもらったら、どの班からもけっこう的確な‟答え”が出てきました。

「不登校をして自分を見つめ直すことができた」、「学校に通うだけではない他のことができた」、あるいは「教師の指導を問い直す機会になった」、また「不登校を受け入れてくれた人への感謝」や、「不登校だった自分の勇気への感謝」…などという“予想”が出て、びっくりしました。若者たちの中に他者の経験や思いを想像する感性を見て、私は希望を感じました。

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‟子どもの権利”と未来~いま、私たちにできること~  会報 ふれんずNo.221 より

2018-07-09 15:32:06 | 会報「ふれんず」から

 

講演内容

‟子どもの権利”と未来いま、私たちにできること

講師/山下雅彦 東海大学教授

(今回、山下先生ご自身に、加筆、修正、編集していただいております。)

 

「学校に行ってても行ってなくても、子どもの未来は明るい」                            

みなさんが向き合ってこられた不登校という現象は、社会的な広い視野と深い懐をもって、「子どもにとって何が一番大事なのか」という物差しと、子どもは教育の対象ではなく主人公なのだという「子どもの権利条約」の子ども観に立って初めて、その本質が見えてきます。

もちろん単純ではなく、子ども自身や、子どもと周りの人との葛藤が付きもので、すんなりはいかないでしょう。でも、学校に行っても行かなくても、子どもは日々成長しているのです。 今日という日の輝きを見失いたくないものだなと思います。

少し前、NHKの『すっぴん!』というラジオ番組の中で、あるリスナー(母親)が「子どもが大学に入って一安心です」「わが子が不登校になった時、この子の人生はもう終わったと思った」とおっしゃったんです。それを聞いたアナウンサーの藤井彩子さんは、「学校に行ってても行ってなくても、子どもの未来は明るいです。楽しいことが一杯あります」とサラッとおっしゃいました。楽天的過ぎるという人がいるかもしれませんが、私はその言葉がスーッと胸に入ってきました。

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7月の日程

2018-07-06 22:48:14 | これからの日程

雨、心配ですけど・・・・・。

7月の日程です。

フレンズ 親の会

7月14(土) 

午後 (受付1時~)1:30 ~ 4:30

ウェルパルくまもと1階

あいぽーと奥 会議セミナー室

★フレンズ  夜の親の会

※途中からの参加、歓迎!

 

7月26日(木) 

午後 (受付6:15~) 6:30 ~ 8:30

 

ウェルパルくまもと1階

あいぽーと奥 会議セミナー室

運営委員会

7月28日(土) 午後1:30

パレアルーム  (鶴屋東館9F)

発送作業

お手伝い歓迎

8月1日(火) 午後 1:30

パレアルーム 

(鶴屋東館9F)

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