文と述語と 日本語の文法について その29 述語9 文は主語と述語からなる。日本語の文は日本語の述語に応じた主語を考えると、文の基本構造においてそれぞれの文に主語がある。動詞述語の文、形容詞述語の文、名詞述語の文の主語と述語がある。主語を詳しく見て、主格主語と動詞述語、対象主語と形容詞述語、主題主語と名詞述語である。が格による主格、が格になる対象、助辞の、は による主題が、それぞれ述語に応じて主語である。
動詞述語の主語は動詞の表す意味内容にかかわる動作作用、現象、存在の主体を表す。動詞の文法的変容による文の情報は ~ます ~ない ~た などを下接して、丁寧、打消し、完了と過去などを表し、~aれる ~aせる の受け身、使役にさらに、~だろう ~らしい ~にちがいない などの話し手の表し方が加わった動詞述語になる。文末での終止を示して文の情報を閉じる。 . . . 本文を読む
仮りの名とでもなる仮名は真の名に対するものだとされる。な は、名 であり、字も、な である。字を真字、これも、まな と読むが、真名としたのは漢字に対する意識である。かりなが音便を起こして、かンな となったとされるのは流子音によるものである。ついて、真名を、まんな と言ったとするが、これは音便ではないので、読み癖かと思われる。かな、まなについては、古今和歌集の仮名序と真名序を対比し、さかのぼってすべて漢字書きをするものをさして、のちに仮名本と真字本を称することがある。かな と撥音の無表記によって熟合したのを、さらにくだって、ひらがな と呼ばれて、これは濁音である。かたかンな の読みに対して、ひら かな とでも読み癖をつくりたくなるが、やはり熟合しているので、ひらがな であって、そう呼ばれる前に、崩し字であることを、草書体でみて、草のこと と呼んでいたようである。 . . . 本文を読む
現代日本語「誤」百科 801 政策を総動員する を、例題にしている。コラムの解説は表現の意味情報を違えているようだ。文字通りにすれば説明のように、すべての方策を実行する という意味合いだろうけれど、政策の意味、動員の意味があらわされないので、これでは言い換えにならない。
政策を政府が掲げるいろいろな方針の全体を意味している、と言い、集合体だから総動員することはありえないと解釈する。
動員するという語を人を対象とするというほかに、この語の使い方に、組織的に動くという用法があって、それは人と物を含めるので、政策遂行のため、あれもこれも実現していく、となるのが総動員ということだろう。
もと用語として軍隊の動員などを意味していたもので、現実に人集めることもある一方で、組織を作るために業務遂行のための言葉でもある。したがって、この表現ははり総動員をかける意味内容を持つ。政策はいくつもの柱があってその実現のためには組織的にそれぞれで支援をして実現を図ることがある。 . . . 本文を読む