シリーズが終わった。ナレータの抑制したアナウンスがよかった。と、思ったら、俳優の山田さんだった。第6集は、あなたのワンカットが世界を変える、というタイトルである。大衆が写すわんショットが、プロの記録を上回るということなんだろうが、その偶然を社会の現象に意図したようにも見えて、さまざまの記録のインパクトは強いものだった。発信する手段がどうであれ、そこに映し出されたものはわたしたちの世界の解釈を超える。そこに当事者だけが持ちうる情報があったのだから、それをたやすく得るようなことは、あり得ないことだった。このワンカットを集めて凝縮しているその瞬間を理解するには、到底理解などできないのだけれど、衝撃の強さだけは受け止めることになる。9.11 津波映像、テロ攻撃、同性愛、チュニジアの政変、アラブの春、IS、You TUBE、画面の向こうの人々の感動と、そこに学ぶことががあるのだろうか。 . . . 本文を読む
みみざわり、てざわり、はだざわり、いずれも好感触の語である。この言い方を、みみざわりだ、てざわりだ、はだざわりだ、などと、その状態を断定する表現にもちいると、その良しあしを言う、ことを問うようになる。そして、その状態がまさに良い場合とだけいえなくなるのが、みみざわり、の語である。それぞれの、耳の場合、手の場合、肌の場合と、さわる状態が異なっていることがわかる。漢字表記を当てて、耳障りが良い、手触りがよい、肌触りが良い、というふうに、漢字変換をする。耳障りか、耳触りか、このいずれかを使い分けるかは、さわり方になる。耳障りな音、耳ざわりの音、とならべてみると、その音そのものに、障る音がある。 . . . 本文を読む