文化の日は憲法公布日、記念日であった。それまでの天長節また明治節としての記念であった。その天皇誕生日には、文化の説明が特にない。しかし、明治節には国家主義と天皇崇拝のための記念日となったとする解説があり、それをまた、新憲法に表された文化国家の理念を記念する日と見る。この日の文化勲章の儀が、その文化国家を象徴するような日となった世相もあって、受賞者の経歴、表彰理由などを一覧して、勲章の等級に合わせてみて、庶民感情ではないが文化なのかがわからなくなっている。芸能の表彰には文芸のこともあり、学術の表彰には技術のこともあり、その余をもろもろ眺めて、天皇の拝謁によることが名誉となっているようである。 . . . 本文を読む
文法を用語にする分野を並べてみると、語法、句法、文章法をあげる。句法と、文章法とは文学における文法に関連する。あるいは、句法は漢文の影響を受け、文章法は言語学の影響を受けてとらえる。もと、語法は中国語の文法として見られたが、その見方考え方は日本語の文法をまずあらわしていた。語というとらえ方は、言との対応があり、古くに詞辞の大別を入れていたから、詩句、詞章、辞書などの呼称にそれぞれ、ことばを表している。こう見てくると、文には広く文学の用法があり、文法となるのは時代を見ていくと、下がって近代のこと、翻訳語としての概念が現れる。文章法には作文、作文作法、作文法、文章作法、文章構成法などの広がりがあり、漢語の影響にあったが、そこに文章表現として日本語法が唱えられるようになり、さらには時代の影響に、概念が広がり、文章に構文、シンタクスをとらえようとする。 . . . 本文を読む