森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

村山聖の駒形のお墓

2005-10-24 00:27:40 | 日々の写真
村山聖のお墓は広島県安芸郡府中町の水分(みくまり)峡にある。村山家から車で数分の距離で、自然に囲まれた静かな場所にある。
 広島に行くとたいてい訪れているが、いつもご両親にお墓まで連れて行ってもらう。お父さんは車を降りてお墓に向かうとき、必ず同じコースを歩くのが癖のようで「これが近道です」。そうでもないといつも思うのだが?誰を案内するときも変わらずに、脇道に入るのだ。
 初めに駒形のお墓の話があったとき、村山家らしくていいなと思った。世間の物差しでなく、ご両親の村山君への一途な愛情の深さが感じられる。
 村山君が棺に入って、最後のお別れのときお母さんは「聖君。つらかっただろうね。」と言って、体をさすってあげていた。私がご両親の涙を見たのはこのときだけだった。その後どんなときも、毅然としてというより何に対しても自然な目線だった。どんな人をも包み込むような暖かさがあるのだろう。
 「お寺のお坊さんにはお布施が要ったのですなあ。うっかりしとりました」お父さんののおおらかさに救われる。
 
 駒形のお墓の表には「大局観 心 村山聖九段 土に還る 平成10年8月8日」と書かれてあり、裏には「座右銘 照葉樹林 昭和44年6月15日生誕」と記されてある。
 テレビや新聞に取り上げられてから、全国からお墓にお参りに来る人もいて、そのつど丁重にお墓に案内されているそうだ。
 村山聖の激しい情念のようなものを見続けてきたせいだろうか、山間の静かな墓地が、逆にいつ訪れても心が休まる場所に思えてくる。
 
コメント (5)
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