日本でつくられたという延命地蔵菩薩経には、「右膝を曲して、擘をたて、掌をもて耳をうけ、左膝を申下して、手に錫杖を持し(右膝を曲げて、ひじを立て、てのひらで耳を受け、左膝を下ろして、手に錫杖(しゃくじょう)を持ち)」とあるそうですので、東光寺の延命地蔵が経文のままの姿のようです。でも、水戸で見る限りでは、その多くが立像のようです。延命地蔵の信仰は江戸時代が中心だったようです。
桂岸寺(松本町13-19)
水戸の延命地蔵(1)でご紹介した宝暦の延命地蔵付近にある、それ以外の延命地蔵です。写真は、昭和4年の建立で、ぼけ除け地蔵として有名だったようです。この頃桂岸寺は、二十三夜さんと呼ばれてたいへんにぎわっていたようです。
桂岸寺(松本町13-19)
写真も近くにある、3代目らしい延命地蔵です。平成19年に開眼供養されたそうで、深谷直之の製作だそうです。ぴんころ地蔵といわれているそうです。
桂岸寺(松本町13-19)
境内にある延命地蔵堂の中におかれた延命地蔵です。この石仏はもしかすると、東光寺のような姿なのかもしれません。
和光院(田島町415)
本堂の本尊が延命地蔵だそうで、寺伝では弘法大師作だそうです。江戸氏が佐竹氏に敗れて水戸城をとられたときに、江戸氏の菩提寺であった和光院は、今の法務庁舎(北見町1-1)あたりから茨城町石崎に遷り、その後今の地へ来たそうです。この寺の過去帳は、塙保己一の群書類従に載せられているそうです。中根寺(加倉井町595)も本尊は延命地蔵だそうです。
宝蔵寺(谷田町633)
境内に写真のような延命地蔵堂があります。周囲には、如意輪観音や青面金剛などと共に、たくさんの地蔵石像がありますので、延命地蔵信仰で奉納されたものもあるのでしょう。
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