弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

津への内示で 明示をすべき 15→12で 6→5→4

2025年01月08日 19時40分37秒 | 人事
いよいよ明日以降、来年度の異動内示が始まる。
おそらく私には内示は無いと思われるが、現任地3年目の裁判官にとっては気が気でないことだろう。
今回の内示は、例年以上に大きな問題を孕む。人事院勧告を受けて、地域手当が大幅に変更されるからだ。その周知を怠ったまま、対象裁判官が知らない地への内示を出して同意を取れば、禍根を残すだろう。任期途中の依願退官の原因となることは明らかだ。

(写真)そこで、日本裁判官ネットワークとして、昨年末、最高裁長官宛に内容証明郵便を発して申入れをした。
(毎日新聞)地域手当の内容明示を
裁判官、転勤巡り最高裁長官に異例の申し入れ
https://mainichi.jp/articles/20241227/k00/00m/040/421000c

これには私自身の苦い経験もある。
名古屋高裁の陪席から津地裁部総括への栄転と内示されて、報酬は当然上がると思い込んで同意したのだが、判事俸給の号は上げてもらえなかったばかりか、地域手当の差で1割も減額されてしまった。概算すると、4年間で約400万円の減収となる。
(地域手当支給率の推移)
大阪高裁  16%
名古屋高裁 15%
津地裁1年目15%(異動保障)
   2年目12%(八割保障)
   3年目 6%
   4年目 6%
ちなみに、このまま留任すると、
   5年目 5%(経過措置)
   6年目 4%(新支給率)
と更に下がって定年退官を迎える。
他方で東京都区内の裁判官は、常時20%を支給されている。これでは騙し討ちにあったようなものだ。
皆さんは同じ轍を踏まないように。