WAKIが好んで見るTV番組に「和風総本家」というのがあってそこには伝統的な江戸時代から伝わる日本の工芸品を作る職人さんの姿を紹介していて感動する。ここに並んだのはわが家の掃除道具、この棕櫚の箒は今から15年も前、「1999年11月13日嵐山にて購入」とわざわざテープライターでシールを貼ってある、友人たちと嵐山で遊んでお寺の縁日で買い求めたものでたしか当時8千円もしたが小母さんは「10年20年使ってもびくともしませんよ」と言って小さい方をおまけに付けて呉れた。そのときは皆に笑われたが、それを今も重宝してアカトンボは使っている、埃も立たずこぼした片栗粉も取れるし箒を使えば身体も動かせてホカホカするし、何よりも長持ちする。これぞ京都の職人さんの技が生きている。交互に使う掃除機は何度買い換えた事か。
おおさか川柳2月17日(月)産経新聞夕刊掲載 礒野いさむ 選
お題「絵」「広重は江戸の暮らしを活写する」 枚方市 WAKI