九月も後半から十月と、ようやくエアコンのお世話にならずとも、
障子を開け放って、稽古ができるようになりす。
そんな時を見計らって、お炭手前をせっせとすることにしています。
というわけで寄付きにかける利休道歌も、
今回は炭に関するものを選びました。
写真を小さくしてあるのは、下手な字が恥ずかしいからです(-.-)
~炭おくも習ひばかりにかかはりて
湯のたぎらざる炭は消え炭~
利休道歌には炭に関する歌がたくさんあります。
どれを選ぼうか迷った末の一首です。
炭手前で、炭を次ぐときは、
「どうかちゃんと火が起きますように」と祈るような気持ちですね。
客から見ていても、亭主の緊張が伝わってきます。
炭が小さな音を立てはじめ、やがて釜から煮え音がすると、本当にホッとします。
きちんと習い通りについでも、火が十分に起きないこともままありますから。
初炭は風炉中を拝見できませんので、
客は亭主の火箸の動きに気持ちを集中して静かに見守ります。
そして後炭の風炉中拝見で、初めて炭の起きた様子や、灰の姿を見ることができます。
その時はいうにいわれぬ感動を覚えるものです。
火は何か人の心に迫るものがありますね。
お炭手前はとてもシンプルです。
お茶を点てるお湯を沸かすという、
でもわかなければお茶が点てられないという大切な要素です。
お茶事の時に慌てないように、稽古のチャンスを増やしたいです。
お箸を持つのが苦手という方はとても苦労をしますが。
そうそう炭手前のために、矯正箸で箸の持ち方を練習した方もいました。
矯正箸は大人用もあるのですね。
茶道 ブログランキングへ