ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

臆病?な人たち~だからホビットが好き!?

2004年09月18日 | 指輪物語&トールキン

今日の写真から今年の5月にイギリスに行った時の写真シリーズになります。これはロンドンのForbidden Planetのショーウィンドウの写真です。全体像は指輪サイトの方に載ってますが、こちらは拡大バージョンです。お目目キラキラのガンダルフとフロド人形がいいですよねー(笑)
そして気になるのが、フロドたちの足元にいるアラゴルン、ギムリ、レゴラスのフィギュア。レゴラス何やってるんでしょうね・・・アラゴルンの背後からスライディング・タックルしようとしてる??? (倒れてるんだと思いますが・・・(汗))

昨日映画カテゴリーに「ヴァン・ヘルシング」の感想を書いたのですが(とってもネタバレなのでこれから観る予定の方は決して読まれませんように(汗))、その中でディヴィッド・ウェナム演じるカールのことを、キャラクター自体好きかも、と書きました。ところが、その後ざっとネットめぐりして一般的な感想を読んでみたら、どうもカールが良いと書いているのはLotRファンだけのような気がしました・・・(汗)
私もやっぱりディヴィッド・ウェナムが演じてるからいいと思っただけなのかなあ、と思ったのですが(もちろんウェナムさんが演じているから、というのは絶対ありますけど)、ちょっと考えて、やっぱり私はああいうキャラ好きだよなあ、と思い当たりました。ああいうキャラというか、戦うことや化け物と対決することに普通に恐怖を感じて怖気づく、「臆病な人たち」が好きなんだよなと。
私は「スリーピー・ホロウ」がとても好きなのですが、ジョニー・デップ演じるへたれ主人公イカボットがかなり気に入ったものでした。女子供の後ろからついて行く主人公なんて!と新鮮でしたね(笑)普通に怖がりな人が、恐怖におびえながらも頑張る様が結構好きでした。
多分、自分自身がすごい怖がりだし、戦うのなんて真っ平ご免な人なので(剣道で相手を叩くのすらできなかった(汗))、そういうキャラに共感を覚えるのだろうと思われます。むしろ、勇気があって恐れを知らないヒーローは嘘っぽく感じてしまいます。
だから結構「トロイ」のパリスも好きなんですけど・・・(汗)映画のフロドも、原作と比べても弱すぎると言われますが、私はその点に関しては平気なんですよね。他の点でひっかかるところはありますが。
なんてことを考えていてふと気がつきました。そうか、それで私はホビットが好きなんだなあと・・・そして、そんなホビットたちが主人公だから、「指輪物語」に惹かれたんだなあと。
「指輪物語」の中で、ホビットたちは戦う力もないし、魔法が使えるわけでもありません。当然戦うことや、ましてや一人で指輪を棄てるためにモルドールに乗り込むなんてことには、恐怖を感じて、できることならやりたくないと思います。そんなホビットたちが主人公な点が、「指輪物語」の特異で、私が斬新だと感じた点なのです。
私がホビットたちを好きだなあと思うのは、自分が感じる恐怖をとても素直に認めていることです。恐怖を認めながら、勇気を振り絞る姿にとても感動しました。
フロドは、「旅の仲間」の終盤で、自分が一人で指輪を棄てに行かなければならないことを認識し、でも決断を下すことができずに悩みます。そして、原作ではボロミアに、映画ではガラドリエルに、「怖いのです」と気持ちを吐露します。
特に原作の方でボロミアに語っているのが悲しいなあと思います。この時おそらくボロミアは既に正気を失っている状態だったと思われるので、フロドの言葉はボロミアに受け止められることはなかったのですから・・・
サムも、フロドへの愛のために我を忘れて勇気のある行動もしますが、基本的にはオークが怖い、普通の小さなホビットです。そのサムが大活躍する点がサムの魅力なのだと思うので、映画のあまり怖がりでなさそうなサムに物足りなさを感じる私です(汗)
ホビットの恐怖と勇気という点では、メリーに一番共感を覚えました。(原作の話ですが(汗))ローハン軍と行を共にしながら自分はお荷物だと感じ、アングマールの魔王の前では恐怖に顔を上げることもできないメリーが、エオウィンのために勇気を振り絞る場面は涙なしでは読めません!(だから映画のメリーが魔王を刺す場面はかなり残念なんですが・・・)
エオウィンと言えば、映画のエオウィンが原作のエオウィンほど果断でなく、モルドールの大軍やアングマールの魔王に恐怖して慄いていたのが、私はとても好きでした。もちろん原作はまた原作でカッコイイんですけどねー。
最近は「強いヒロイン」が多くて、なんか私としては食傷気味というか(汗)なので、あの人間的なエオウィンは逆に新鮮に感じました。ただ、「強いヒロイン」に馴れている映画ファンの人には、逆にインパクトを与えられなかった面もあったようですが・・・
ペレンノール野の大軍を前に慄きながら、お互いに励ましあうエオウィンとメリーはかわいかったなあ・・・惜しむらくは、アングマールの魔王との対決の時ももう少しメリーを前面に出して、戦いの前のこの二人の姿と対比させてくれても良かったんじゃないのかな、と・・・(単にメリーの扱いに不満があるってのもありますが(汗))
そんな訳で自分のホビット好きを再確認してしまいました。だから、いくらカッコよくても人間やエルフにはホビットほど惹かれないんだなあと・・・。そう言えば初めて原作を読んでいた時、アラゴルン登場の場面を読みながら、「ホビットがいなかったら、この人のことカッコイイと思ってたんだろうなあ・・・」と思ったのですよね。やはりホビットの存在というのは、「指輪物語」の中で大きいなあと思うのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする