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東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと(3)  菅 直人氏

2013年03月29日 | 

首相が福島第1原子力発電所を訪れたことで、ベント作業が遅れたのではないかとマスコミや国民から批判された。

東電本店を訪れた際も、「東電は必ずつぶれる」の部分だけがクローズアップされて伝わり批判された。

首相に対するパッシングは、震災が起こったことと原発事故に対する不安と憤りが集団ヒステリー状態になり、行き場のないエネルギーが誰かを悪者にして八つ当たりをしているように、当時の私の眼には映っていた。

国民は震災でショックを受けて、政府がどうにかしてくれるだろうと皆が思っていた。

でも誰も自分が首相だったら、どういう行動をしてどう対応できるだろうかという視点には立っていなかった。

 

自分が首相だったら、私も菅首相と同じことをしただろう。

オフサイトセンター(緊急事態応急対策拠点施設)がその機能を果たさなかったら、東電との情報伝達が上手く伝わらず東電が機能していなかったら、ベントの重要性を理解しているのにベントが進んでいなかったら。

私も東電に乗りこんでベントの処理を急がせるし、東電の福島第1原子力発電所からの撤退をさせないだろう。

(東電の作業員が、急性被曝で命の危険にさらされ命を縮めることになろうとも、その背後にいる大勢の人達の命を救うためなら、私は命令する)

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