この本を読んでいると、3.11の東日本大震災の映像が蘇ってきて何度も胸が苦しくなった。
だけどそれは現実にあったこと。
忘れることも、目をそらすことも出来ない。
震災での死者が約1万5千人に上ったことも。
震災から2年経った平成25年3月7日現在でも、全国の避難者数が約31万3千人に上ることも。
福島原発事故で、人の手では原発を制御出来なかったことも。
東日本大震災当時、日本の首相は誰かと問われたら、多くの日本人が間違うことなく菅 直人と答えるだろう。
戦後の日本に起きた最大の危機。
震災と原発事故。
本の中で元首相は「これは運命だ」と思っていたそうだ。
「運命だから逃げることはできない」と自分に言い聞かせていたそうだ。
人にはそれぞれ運命がある。
あの時、あの状況に対処する為に、菅元首相は大いなる存在に選ばれていたのかもしれない。