は~ふたいむ

仕事帰りにカフェに寄り道して、一緒にコーヒーなど飲みながら、
他愛のない話をして過ごしたい。そんな時間。

感極まる

2023年02月01日 | weblog
年齢を重ねると涙もろくなるのは何故?
経験を重ねて共感力が強まるからという説や、加齢により脳の感情抑制機能が低下するからという説も。
 
高齢の母が会話の途中で突然声をうわずらせたりするのを見ると、後者の説が正しいのかもと思ってしまいます。
そんな私も近頃ではすっかり涙もろくなり、些細なネットのニュースを見ても目頭を熱くすることが多くなりました。
 
けれども、昨日の私が泣いた理由は、そのどちらでもない、何だかとても大切な感覚だった気がします。
 
 
10年来、お世話になっているアパレルショップの店員さんが、今月末で退職することになりました。
私の好みをよく分かっている、私の「お抱えのスタイリスト」のような存在です。
新作の服が出たと聞いて見に行けば、もう私に着せるものは決まっていて、私が選ぶよりも先に勧めてくる(笑)
あれもこれもと手に取って、支払う時にはものすごい金額になっているのが常。
でも、それも惜しくないくらい、彼女と言葉を交わしながらの買い物は楽しいものでした。
 
また、そのアパレルブランドとの付き合いは、私の中で色々な変化があった時期と重なっていました。
新しい仕事や出会いの場面で、彼女の選んでくれた服は私を包んでくれました。
服は私に自信をもたらし、気持ちを高揚させ、私の活動の原動力にもなったのです。
  
昨日、最後にもう一度会いたいと、ショップに足を運んで服を購入。
そこまでは、いつもどおりの楽しい時間でした。
でも、いつものように店先で見送られる時、寂しさが一気に押し寄せてきました。
 
これで最後か・・・。
 
そう思うと胸に込み上げるものがあり、軽い別れの挨拶だけでその場を離れようとしたとき。
彼女から思いがけずハグを求められ、感極まって涙腺崩壊。
寂しいとか悲しいという感情とは違う、何か感謝にも似た感情が押し寄せてきました。
 
「ありがとう」
 
服を買う楽しみ、服を着る楽しみ。
それによって変わる日常と、心の持ちよう。
貴女と出会って知ったんですよ、と。
    
そう伝え、もう一度「ありがとう」と、今度は私の方からハグをして、今度こそお別れです。 
 
いつもはすぐに乗ってしまうエスカレーターの前で立ち止まる。
振り返ると、店員さんは両手で大きく手を振って見送ってくれた。
 
あの光景を、いつまでも心に留めておきたい。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
« 寒波は続くよ何処までも? | トップ | ちょっと変わった恵方巻き »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まん)
2023-02-07 09:46:42
馴染みのお店が閉まり、長年お付き合いのある
ご担当の方と離れてしまうのは実に残念ですね。

しかしながら、お二人の温かいお人柄が伝わる
素敵なお話でした。
こちらも思わず涙腺が緩みそうになりました。
返信する
いい人でした (奈々)
2023-02-07 22:19:03
店員さんとは年齢が近かったので、話もよく合いました。
お互い体に気をつけようね、と言ってお別れしました笑

本当に、いい出会いでした^^
返信する

コメントを投稿