往復7年60億キロ苦難の道、カプセル豪州で14日回収。
大気圏に「はやぶさ」とカプセルの光跡。「はやぶさ」は大気圏突入の衝撃で大破して燃え尽き、カプセルの光跡だけが天の川に向かって延びた。
宇宙航空研究開発機構の”小惑星探査機「はやぶさ」”が13日夜、7年に及ぶ旅を終え、地球に帰還した。飛行した距離は、地球―太陽間の40倍にあたる60億キロ・メートルで、
満身創痍(そうい)の奇跡的な帰還だった。
はやぶさは、月以外の天体に着陸して帰還した、
人類初の探査機となった。
カプセル内には、小惑星の砂が入っている可能性がある。小惑星の砂や石は、ぎゅっと固まる過程を経た惑星の岩石と違い、太陽系の初期の状態をとどめているとみられる。
はやぶさは、2003年5月に地球を出発。05年11月に地球から3億キロ・メートル離れた小惑星「イトカワ」に着陸し砂などの採取を試みた。小惑星に軟着陸したのは史上初。
しかし、離陸後に燃料漏れで制御不能、通信も完全に途絶。ところが奇跡的に復旧し、07年に地球への帰路についた、帰還は3年遅れで劣化の激しい電池やエンジンでぎりぎりの運用が続いた。
イトカワで試みた砂の採取は、装置が正常に作動しなかった。しかし、着陸の際に舞い上がった砂煙が、
カプセル内に入った可能性があると期待される。
はやぶさは、新技術のイオンエンジンを搭載。延べ4万時間稼働して、小惑星往復の長距離航行を完遂。日本の宇宙技術の高さを世界に示した。
(2010年6月14日 読売新聞記事を抜粋)
大気圏に「はやぶさ」とカプセルの光跡。「はやぶさ」は大気圏突入の衝撃で大破して燃え尽き、カプセルの光跡だけが天の川に向かって延びた。
宇宙航空研究開発機構の”小惑星探査機「はやぶさ」”が13日夜、7年に及ぶ旅を終え、地球に帰還した。飛行した距離は、地球―太陽間の40倍にあたる60億キロ・メートルで、
満身創痍(そうい)の奇跡的な帰還だった。
はやぶさは、月以外の天体に着陸して帰還した、
人類初の探査機となった。
カプセル内には、小惑星の砂が入っている可能性がある。小惑星の砂や石は、ぎゅっと固まる過程を経た惑星の岩石と違い、太陽系の初期の状態をとどめているとみられる。
はやぶさは、2003年5月に地球を出発。05年11月に地球から3億キロ・メートル離れた小惑星「イトカワ」に着陸し砂などの採取を試みた。小惑星に軟着陸したのは史上初。
しかし、離陸後に燃料漏れで制御不能、通信も完全に途絶。ところが奇跡的に復旧し、07年に地球への帰路についた、帰還は3年遅れで劣化の激しい電池やエンジンでぎりぎりの運用が続いた。
イトカワで試みた砂の採取は、装置が正常に作動しなかった。しかし、着陸の際に舞い上がった砂煙が、
カプセル内に入った可能性があると期待される。
はやぶさは、新技術のイオンエンジンを搭載。延べ4万時間稼働して、小惑星往復の長距離航行を完遂。日本の宇宙技術の高さを世界に示した。
(2010年6月14日 読売新聞記事を抜粋)