僧侶=顕真。仕事の一環で、死刑囚への教誨師もしている。ある日、説法を囚人たちにする機会があり、その中の死刑中の一人に知った顔を見かける。その男は大学の同級生で顕真の「命の恩人」でもあった。罪状はもちろん殺人=自分の見た目を侮辱したアベックを2人とも殺害したと言う・・・当時の彼からは、死刑囚になるなど考えられず・・・彼に対する教誨の機会を受けてその後も違和感しかない。顕真は自分が納得するために、忙しい合間を縫って当時の事件を調べ始める・・・そんなお話。
ストーリーの展開&組み立てが割と普通と言うか真っ当?落としどころも、割とそこしかないよねと言う感じです。「どんでん返しの帝王」にしては(まあ小さくはちゃんと意外性放りこんでるけど)、今回は「そっち側」では無いらしい。元々物語の描き方や深い人物描写が得意でもあるし、テーマ&設定にしっかりエッジが効いてるので、地に足付いた展開でしっかり読ませて、それはそれで。
面白かったです。