あれ?記憶がないんだが俺殺されたはず・・・と思ったら海辺に倒れていた自分=後に仲間からヒゲオと名付けれる。とある屋敷で起こった大量殺人・・・どうやらその被害者たち6名が記憶をなくした状態で、「天国屋敷」に返り咲いたらしい??? ここは本当に天国か、なにやら一定のルールで進行しているらしい。自動的に追加される食べ物や汚れない身体や服・・・まあまあ快適。ただ「成仏」するためには、あの事件の真理にたどり着かなければいけないらしいと、漠然と全員が理解している。そしておそらく殺人犯は「被害者6人」の中にいるはずで・・・ヒゲオは名探偵よろしく様々な推理を繰り広げるがなかなか真理には到達せず・・・そして、少しづつ戻る記憶とつながる様々なヒント達・・・はたして6人の運命は・・・ってもう死んでますが???・・・と言う感じですか。
全員が死んでいて、かつ記憶がないなりにそれを受け入れている中でのクローズドサークルミステリィと言うのがやはりアイデア。それゆえのユーモラスさや優しさと、やはり出てくる悲哀のバランスも絶妙。罪の押し付け合いがあっても恨みつらみが一切ないので、どこか牧歌的=大量殺人の被害者たちなのに。ミステリィだけど、コメディとしても素敵でなんなら映画化映えしそうだなあ・・・昨日の夜読み始めて、在宅勤務の昼休みに残りを読んであっという間の読了。終焉が名残惜しくもあるくらい、登場人物達もみな素敵でした。
非常に面白かったです。
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