浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

実体の無き世に生きて
有るものと思い苦しむ
愚かなる我

「御垂訓」

2022-03-01 00:20:34 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

~ 恩師の御著書「愚か者の独り言」より ~


           講演集 一
 
     「組織には業がつきまとう」

今ここに寄せてもらいます道中の新幹線で、
隣り合せた男の方から、ある宗教に入って苦しんでおられる話を
聞かせてもらいました。
その方は戦地で1・5メートルの所に爆弾が落ちて意識不明になり、
耳の鼓膜に両方とも穴があき、目は片方が眼底出血して、
以来ずっと困っておられるそうです。

たまたま娘さんの家に行きました時に、
見えなかった目が突然に見え、
耳もよく聞こえるようになったそうで、
そういうことがあって自分のほうから娘さんのご主人の
信仰される宗教へ入信を申し出たと話しておられました。

初めのうちはよかったのですが、
折伏とか題目とか選挙の時とか組織の活動というものがあって、
どんな組織でもそうですが、ことに宗教においては、
組織がなかったら広がらないのですね。
組織を作れば組織そのものに業がついて回ります。

組織ができれば信者さんを増やさなくてはいけない、
これも業の一つです。
組織を運営する為にはお金が必要になってきます。
そのお金を集めるというのも業です。
次に拝む対象を作り、お社とか御本尊とかを拝まされます。
そして信仰をやめようとしてその組織から出ようとすると、
やめたら罰が当たるという脅迫の業が出て来ます。

この宗教のもつ業の為に苦しんでおられるのです。
こちらから勧めるのではなくて、この方の教えはすばらしい、
お話が楽しい、
だから私達からその方をお呼びしてお話を聞きたい、
皆さんのほうから心について学びたいと言って来させていただく
―――これならば無理がないのです。


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