~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~
講演 九
「己の肉体が苦しめば心脳乱しわが身楽なれば情欲に愛着す。
苦楽はともに正道成就の根本に非ず」
先の続き・・・
心の状態によって異なります。
ものすごく素晴らしい光の天使がお入りになって
正しい法をお説きになったとします。
しかし、肉体を通して語っておられたお方が、
その時もし増上慢になったり、また怒りや貪欲に捉われたりした時は、
たちまちにして闇の世界からのものが、その方に入ってきます。
もっとも危険なことは、例えば「私はミカエルでございます」と
言ったとしても、この場合、
ほんとうの光の世界のミカエル様がお入りになった場合でも、
闇の世界から入ってきた場合でも、
全く同じように「わ・た・く・し・は・ミ・カ・エ・ル・で・
ご・ざ・い・ま・す」と言われることです。
ご本人の心の状態によって入れ替わっていても分かりません。
しかも質が悪いのは、同じ名前を使い同じ言葉を使うということです。
ですから霊的に捉われますといかに危険であるかということを
自覚したいと思いますね。
見えない世界は、何重にも重なっていて、
はっきりした確証を掴むことは大変難しいものです。
過去世が誰であったとか、
今、何々様が私の身体を通して語りますとかいいましても、
それにははっきりとした証明がありません。
ただそのようにしゃべっているだけで、証明のないものは、
いってみれば幻のようなものです。
幻のようなものは、あると思えても消えてしまいます。
そういう幻を信じては間違いもとになるということですね。
私たちは今頂いている肉体をもって、例えば私でしたら、
長尾弘という人間を通して、日々の生活に神の子として
恥ずかしくない生活を努力することです。
神の御使いとして間違いのないような生活をすることです。
過去世のようなものは関係ありません。