さすらいの青春(34)
𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
———————【34】———————————
La femme à la capote, qui gardait, entre
ses genoux, un parapluie et un sac de
cuir, avait commencé de s'expliquer, en
balançant légèrement la tête et en faisant
claquer sa langue comme une femme en
visite.
————————(訳)————————————
カポート帽をかぶった婦人は、膝の間に、傘と
革製の鞄を挟んでそのまま持っていたが、訪問
女性然として頭を軽く揺り動かしながら、舌打
ちをし、説明を始めた。
————————《語彙》——————————————
capote: (f) カポート帽、
(婦人、子供用のあご紐付き縁なし帽)
gardait:(直半過/3単)
<garder (他)保つ、そのまま持っている
cuir:(m)皮、革
s'expliquer:(自分の意見などを)説明する、述べる、
釈明する
balançant:(p.pré) < balancer 揺り動かす
claquer sa langue: 舌打ちをする
en visite: 訪問中である
comme une femme en visite: 訪問中の女性らしく
—————— ≪学習感想文≫—————————————
※ なぜ、訪問中の女性が、舌打ちをするの
か、意味につろくが取れませんでした。
(降参!)
とりあえず、文法的解釈としては、この「舌
打ち」行為は直前のふたつのジェロンディフ
にかかるため訪問女性らしく、頭を軽く揺り
動かし、舌打ちなどをしていた…みたいな感
じになる?
あるいは comme une femme en visite が
avait commencé de s'expliquer の直前、直後、
もしくは、挿入になっていれば、訪問客らし
く遠慮がちに説明し始めたとなる?
不明でございます.すみません.
わっからねー
その後、『グランモーヌ』 (みすず書房)を
見ると、長谷川先生の翻訳では、当時の当地
の村の習慣だったと付け加えがありました.
え?なんでそんなことまで、わかるの?
どうして調べたの?
プロの翻訳家のすごさを、あらためて知りま
した.
すっげー